Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

祇園甲部「かにかくに祭」

2024-11-08 23:44:00 | 京都花街

本日、京都花街・祇園では「かにかくに祭」が行われたようです😊


「かにかくに祭」とは、祇園の街をこよなく愛した歌人・吉井勇氏を偲ぶ行事のことで、毎年決まって118日に行われます🎵


吉井氏は浅草の女性と再婚後京都に移り住み、京都の花街と縁の深い生活をしていたそうで、1950年~1960年のあいだ、祇園甲部の「都をどり」の長唄や地唄の作詞もしていたようです😳



そんな吉井氏には自身の作品でも祇園について詠ったものが数多くありますが、なかでも有名なのがこちらの歌碑に書かれているもの。


「かにかくに 祇園はこひし 寝るときも 枕の下を 水のながるる」


この歌碑のある場所は、もともとお茶屋「大友」があった場所。大友は広く文人ならびに画人と交流があった磯田多佳さんのお茶屋でしたが、第二次世界大戦の空爆の疎開対策として強制撤去されてしまいました💦


その後、谷崎潤一郎らが発起人となって吉井氏の古希のお祝いにこの場所にこの歌碑を建て、以来、歌碑の建てられた日に吉井氏を偲ぶ行事が行われています💕



(画像は報道系サイトよりお借りしました)


この行事では祇園甲部の芸妓さんや舞妓さんが歌碑に菊を献花するため、毎年多くのアマチュアカメラマン📸や取材陣🎥がかけつけ、白川沿いが賑わいます❤️


こういった花街の行事は、こうして集まるアマチュアカメラマンの皆様のブログなどでお写真を拝見することができるので、気軽に京都にいけない身にとってはとても嬉しくて、アップされるのを楽しみにしています



祇園甲部「温習会」

2024-10-01 23:45:00 | 京都花街

毎年春には京都の各花街で春のをどりが開催されますが(祇園東は秋の開催)、秋にも一般公開されているをどりの会が開かれているのをご存知ですか


春のをどりが華やかなショー的な要素が強いのに対して、秋のをどりはその1年のお稽古の成果を発表する、より伝統芸能色の強い舞台になります😊


そのため春のをどりの客席は観光客がかなり多いのですが、秋のをどりの客席は花街関係者や旦那衆、伝統芸能関係者の姿が多くみられます😳



(画像は報道系サイトからお借りしました)


各花街の秋のをどりのうち、いち早く開催されるのが、祇園甲部の「温習会」。


京都五花街の中でもとりわけお稽古が厳しいと言われる祇園甲部だけの舞の流派「井上流」ですが、「温習会」という名のごとく、この1年のお稽古による成長を出し切るもので、演目もそれぞれに難しいものが用意されるようです💦


(画像は報道系サイトからお借りしました)


明治の初めごろから始まったと言われる祇園甲部の温習会は、もともとは客席で舞台を見る贔屓筋や花街関係者が、それぞれの芸舞妓たちの舞や演奏など各自の技能を評価・採点し、その結果を年始の始業式で発表するというもので、ある種期末試験のようなものであったと言います😊


厳しい芸事に日々精進される芸舞妓さんたち。現代でも贔屓筋が集まるこの会は緊張の舞台なのでしょう😅



祇園東「祇園をどり」衣装合わせ

2024-09-10 23:44:00 | 京都花街

少し前のことになってしまいますが、来月から行われる秋のをどり、祇園東の「祇園をどり」に向けて、8/30に衣装合わせが行われていました😊


京都の花街のをどりの会というと、春には上七軒の「北野をどり」、祇園甲部の「都をどり」、宮川町の「京おどり」、先斗町の「鴨川をどり」とありますが、唯一秋に開催されるのが祇園東の「祇園をどり」。


祇園東は祇園甲部にほど近く、もとは同じく八坂神社の門前町として栄えてきた花街ですが、明治に入って祇園が南側と北側で甲部・乙部の2区画に分けられて、北側の乙部が戦後に改称して「祇園東」となりました💕





(写真は報道系サイトからお借りしました)


他の花街が春に一般向けのおどりの会・秋に関係者向けのおどりの会を開催するのに対して、祇園東だけは秋に一般向けのおどりの会を開催します😊



今年は「絵双六京巡(えすごろくみやこめぐり)」と題した全 6景。


京都の名所を背景とした華やかな舞台で、出演者全員で踊る「祇園東小頃」でフィナーレを迎えます💕


祇園東の踊りの流派は私の所属していた藤間流ということで、実は私のお師匠さんも以前はこの時期になるとこの会のお手伝いをしに京都まで行っていらっしゃったようなのです😳


同じ流派の踊りとなると、他の街にも増して見に行きたいものですね✨



京都花街「八朔」

2024-08-01 23:31:00 | 京都花街

81日は「八朔」の日。八月の朔日(ついたち)の略ですが、この日は京都の花街で八朔の行事が行われ、花街の華やかな様子を見ることができます💕


八朔はもともと農民の間で行われていた行事で、旧暦の81日のころはちょうど早稲の穂が実る時期でもあり、その初穂を恩人にお贈りする習慣がありました。


これを「田の実」の節句とも言い、「たのみ」を「頼み」にかけて、農民以外の階層でも日ごろお世話になっている人へ贈り物をするようになりました😊


また、天正18年の81日に徳川家康公が江戸城に入城をしたとされることから、江戸幕府ではこの日を正月に次ぐ祝日🇯🇵と定めていました😳



(画像は報道系サイトからお借りしました)


伝統行事を守り続ける京都の花街にはいまもその習慣が残っており、毎年この日になると、芸舞妓さんたちがお稽古事のお師匠さんやお茶屋さんをまわります🎵



(画像は報道系サイトからお借りしました)

旧暦81日であればもう秋の気配も漂う時期ですが、新暦81日は夏真っ盛り。昼間の炎天下に着物を着て何十件もまわるのは相当大変だと思いますが、さすが美を極める芸舞妓さんだけあって、涼しげにこなしていらっしゃるそう👏


特に祇園甲部では絽の黒紋付きという正装で回るので、なお一層大変でしょう。でも、着物の中は汗だくでも顔には汗をかかない、と言われています💦


一説にはわきの下近くのツボに汗止め効果があり、そこを帯が圧迫しているからというお話も聞きますが、それよりは見られている緊張感と芸舞妓である誇りのなせる技ではないかと思います



みやび会「お千度」

2024-07-04 23:55:00 | 京都花街

京都最大の花街・祇園甲部では、毎年この時期になると「お千度」という行事が行われます😊


祇園甲部の舞の流派は京舞「井上流」ですが、そのお家元である井上八千代師と門下生で構成される「みやび会」という組織があります。みやび会では毎年7月に「お千度」と呼ばれる、芸事の向上と夏の無病息災を願って八坂神社まで詣でる行事が行われています🎵



(画像は報道系サイトからお借りしました)


井上流の門下生はほとんどが芸舞妓さんですので、祇園甲部の芸舞妓さん総出で行われるとても華やかな行事💕


みやび会の皆さんは毎年新調される揃いの浴衣を着て参拝します。皆さんで同じ浴衣を着ているのですが、それぞれの年代で着こなしが違うのが楽しいのです❤️


今年は朝顔柄の浴衣でした😊



(画像は報道系サイトからお借りしました)


舞妓さんはもちろん浴衣も肩上げをしていますが、出たての若い舞妓さんは赤い可愛らしい夏帯を、少しお姉さんになると薄いピンクの夏帯、芸妓さんになると白い夏帯、もっとお姉さんになるとグレーがかった夏帯など、帯や小物も様々に年齢にあわせて変えていらっしゃいます😊


美しい芸舞妓さん方の涼しげな浴衣姿を拝見できる、貴重な機会です