Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

伊勢・志摩旅行一日目~念願の伊勢神宮へ~

2013-06-30 23:52:40 | 旅行
京都旅行も終わり、いよいよ今日からは伊勢・志摩旅行の始まりです

今朝は6時ごろに起きて身支度を済ませ、昨日着た着物を畳んでスーツケースの中
に入れてホテルから発送し、8時前にはホテルを出て京都駅へ向かいました。


京都駅で朝食を買って、近鉄の特急車両に乗り込みます。京都から伊勢までは
近鉄特急で2時間ほど。今日は伊勢付近でジャニーズのコンサートが開催されるの
だそうで電車は満席。空きが無く喫煙席しか取れなかったのですが、乗客の9割は
10代~20代と思われる若い女性で、タバコを吸う人も居ませんでした


車内ではパンとカフェラテで朝食を済ませました。食べている間に聞こえてくる
周りの会話は、若い女性らしく恋バナや身の回りのイケメン話で、可愛いなぁと
思いながら微笑ましく聞いていました


朝食を食べて小鳥のさえずり(若い子達の会話)をBGMにウトウトしていると、
気付けば伊勢市駅に到着していました。改札の近くで夫と待ち合わせをしていた
のですが、夫の姿を見つけた瞬間、とてもホッとしました。やはり一人旅は少し
不安だったので、これから2日一緒に行動できると思うと安心ですね

伊勢神宮は外宮→内宮の順番で参拝するのが基本とのことですので、まずは伊勢
市駅から徒歩数分の外宮へ。




表参道からてくてく歩いていくと、外宮への入口である「火除橋」が現れます。
火除橋を渡って手水舎で手と口を清め、鳥居をくぐっていよいよ境内へ。


鳥居の脇には勾玉池と呼ばれる勾玉の形をした美しい池がありました。池の中に
舞台が浮かんでいて、こちらでは観月会などが行われるそうです


心が洗われるような清浄な空気が漂う緑豊かな道をすすんで、まずはご正宮へ。
外宮では、天照大神のお食事を司る神である「豊受大神」をお祀りしています。
衣食住をはじめ、あらゆる産業の守り神だそうです。



20年に一度建て替えられることが前提なので、木造りのとても簡素な社殿です。
外側からしか写真の撮影はできないのですが、ちょうど建てられて20年が経った
社殿は自然の雨風にさらされて、屋根には苔や植物等が生えていました。自然と
一体となった、なんとも堂々とした存在感がありました

このすぐ横には真新しい木の香り漂う新社殿が既に建てられていて、屋根などを
遠目で確認することができました



正宮での参拝が終わって、別宮へ行く途中に、2つのパワースポットがあります。
ひとつは三つの石が並んだ「三つ石」。ここは式年遷宮の際にお払いをする場所
だそうで、手を翳すと温もりを感じられるそうなのですが...感じませんでした

もうひとつは川に橋のように架かる「亀石」。横から見ると大亀が手足を広げた
ような形に見えるのですが、ちょうど人が少なかったので、頭をナデナデさせて
もらいました


疲れないようにさっくり見てまわろうと思っていたので、別宮は「風の宮」のみ
参拝しました。本当は豊受大神の荒御魂をお祀りする「多賀宮」なども参拝した
ほうが良いのでしょうが、外宮から張り切ってしまうと大変なので…


外宮の出口付近には厩舎がありました。神事で使う神馬のための建物ですが、
残念ながらお馬さんは居ませんでした。こちらで神馬を見られるのは珍しいこと
なのだそうです。神宮の神馬は皇室の御料牧場で育てられて、皇室行事や皇族の
方々の乗馬で活躍したあと、こちらへ贈られるのだそうです

外宮を出てから目の前のバス停でバスに乗り、10分ほどで内宮に到着します。



内宮は、さすがに外宮とは規模が全くちがいました。まずは内宮の表玄関である
五十鈴川に架かる「宇治橋」を渡るのですが、その前に大きな鳥居があります。
こちらで一礼をしてから橋を渡ります。長さ100m以上のとても大きな橋です。



橋を渡って美しく整備された神苑を通り過ぎると、右手には五十鈴川御手洗場が
あります。参拝をする前に心身を清める場所ということで、私も冷たい川の水に
手を浸して身を清めました


御手洗場をあとにしてどんどん歩いていくと、境内にはとっても大きな木がたく
さん並んでいました。いったい樹齢何百年なのでしょう



さらに進んで、いよいよ内宮のご正宮へ参拝します。長~い石段の下からの撮影
となりますが、せっかくなのでお腹の赤ちゃんと一緒に撮ってもらいました。
ゆっくりゆっくり進んで社殿の前まで行って、お参りをさせて頂きました


ご正宮を参拝したあとは内宮のはずれにある子安神社へ。こちらは木華開耶姫を
ご祭神とする神社で、縁結び・子授け・安産・子育てなどが祈願できます。私も
無事な出産を願って、夫ともどもお参りをさせて頂きました


さらっと回りましたが、念願だったお伊勢参りも無事にすんで、ちょうどお腹が
減ってきたので、内宮前に広がる「おはらい町」を散策しながら、ランチをとる
ことにしました。

おはらい町は宇治橋から五十鈴川に沿って続く石畳の通りで、伊勢特有の切妻・
入母屋・妻入り様式の街並みが軒を連ねています。ここまで完璧に長い街並みの
景観が保たれたまま存在している場所は珍しいですね


酒屋さんの軒先には、きちんと杉玉も吊るされていました。


まずははらごしらえを、ということで、ランチに食べようと決めていたてこね
寿司を食べに老舗の「すし九」さんへ。軒先には、とっても可愛らしいてるてる
坊主が吊るされていました


かなりの行列ができていましたが、15分ほど待って店内へ。五十鈴川を見下ろす
2階の窓際の席に案内して頂き、景色を見ながら待つこと20分ほどでおまちかねの
「てこね寿司」がやってきました


てこね寿司は志摩南部の漁師料理で、鰹漁に出た漁師さんたちが釣った鰹の身を
船上で醤油漬けにし、用意していた酢飯と一緒に手で豪快に混ぜ合わせて食べた
のが始まりだそうです。


シソを混ぜた酢飯の上に秘伝の醤油で漬けた肉厚の鰹の切り身がたっぷりと乗せ
られて、桶に入って提供されます。こんなにたくさん食べられるかなぁと思って
いたのですが、酢飯がとっても美味しくて、完食してしまいました



お腹いっぱい食べて満足したあとには、おはらい町に隣接する「おかげ横丁」を
見て歩きました。おかげ横丁はお伊勢参り(おかげ参り)で賑わう江戸時代末期
~明治初期の門前町の町並みを再現したテーマパークのような一角で、伊勢名物
「赤福」を製造する会社が運営しています。



この時期は茶屋の縁側でカキ氷を食べている人がいたり、横丁の道には紫陽花が
たくさん飾られていたりと、とても風情のある場所です


広場で大きな音がしていたので行ってみると、一日に何度か行われている「神恩
太鼓」の演奏がちょうど始まったところでした。大きな太鼓を前にした男女が、
気合のこもった演奏を繰り広げます

とっても力強くて大きな音に、お腹の赤ちゃんもびっくりしたのか、まるで踊る
ように動いていました。「なになになになにっ」と慌てている様子が目に
浮かんで、可愛かったです(笑)



ひとしきり散策を楽しんでからお目当ての赤福氷を食べに行きました。伊勢と
いえばやはり赤福ですが、夏はカキ氷の中に赤福が隠れている「赤福氷」が有名
です。抹茶ベースのカキ氷と赤福が良く合います


赤福を食べたあとは、おはらい町の裏手に流れる五十鈴川のほとりで少し休憩を
しました。朝から歩き続けて足が熱を持っていたので、冷たい川水に足を浸して
休めます。近所の子が水着で川遊びをしていたりして、田舎の風景を存分に楽し
ませてもらいました

内宮前からまたバスに乗って伊勢市駅に戻り、近鉄特急を使って鵜方へ。夫の
親友に迎えに来てもらって、本日の宿泊地である「合歓の郷」へ移動しました。

今年の4月にリニューアルしたばかりの「ホテル合歓」。合歓の郷にはいくつか
宿泊施設がありますが、こちらの建物がメインです。



開放的なロビーには可愛らしいシャンデリアが下がっていて、ロビー左手にある
ラウンジはとても明るくゆっくりできそうなスペースでした



お部屋には合歓の郷から海への景色が一望できる大きな窓があり、とても眺めが
良かったです。ツインのベッドのほかにクッションに囲まれた3畳程のスペース
があって、とても寛げそうな場所です。これならば小さい子がいても安心して
遊ばせておくことができそうですね



お部屋に荷物を置いて、すぐにディナーのレストランへ向かいます。ホテルの
1Fにある「The Dining」が今日のディナー会場でした。今日は夫の親友ご夫妻の
ほかに、夫と親友の共通の友人も来てくださって、ご夫妻の2歳の長女を含めて、
6人でのお食事となりました


レストランはテーブル同士のスペースをたっぷりと取った作りで、天井も高くて
とても開放的な雰囲気。いかにもリゾートホテルらしいゆったりとした造り。


前菜は農園野菜のバーニャカウダ。皆さんはシャンパンを飲んでいたのですが、
私は残念ながら妊婦なので、伊勢のみかんジュースを頂きました。



2品目はホタテのタルティーニ。自家製のパンとともに。


3品目は伊勢アナゴのフリット、伊勢屋豆兵衛の豆乳のエスプーマと共に。


パスタは三重県産ベーコンのスパゲッティーアマトリチャーナ。


そしてメインの前に、鮑も出して頂きました。私たち夫婦は貝類が苦手なので、
とびっきり美味しいものをほんの少しだけとお願いしました。出して頂いた鮑は
とってもクリーミーで美味しくて、鮑を美味しいと感じたのは初めてでした

伊勢地方では、妊娠中に鮑を食べると目の綺麗な子が生まれるという言い伝えが
あるそうなので、伊勢にきたら鮑を食べたいと思っていたのです


そしてメインは旬魚のロースト トマトの濃厚ソースに海の香りを添えて。
(魚の種類を忘れてしまいました…


お肉には普段こちらでは扱っていないという松阪牛をお願いしました。三重まで
きたら絶対松阪牛が食べたいと思っていたのでワガママをお願いしたのですが、
色々なツテを使ってこの一皿が実現しました。どうもありがとうございます

普段は脂が苦手で赤身のお肉しか食べない私たちですが、こちらの松阪牛は脂が
しっかり乗っていてもそれほどしつこくなく、ほどよい甘みを感じながら食べる
ことができました。それにしてもこの一皿で○万円。松阪牛は高いのですね


デザートにはセミフレッドのホットチョコレートソースがけを頂きました。

たくさん食べてたくさんお話をして、2歳の女の子の可愛さも充分堪能させて頂き
ました。気がつけば泡もの、白、赤、と着々とワインを空けていたようですが、
私は一口も飲ませてもらえなかったのが残念です。少しくらいなら...?と思った
のですが、夫が断固反対して

そういえば、今日のディナーで夫は女の子の可愛さを再確認したらしく、男の子
への夢はきっぱり諦めたようです。夫の親友もお嬢さんを溺愛していましたが、
私への過保護ぶりと甘やかしぶりを見る限りは、夫はそれ以上に溺愛するように
なりそうで、今から心配です(笑)私が厳しく躾けなければ…

ディナーのあとはそれぞれお部屋に帰ったのですが、シャワーを浴びてから男性
3人は別のお部屋で飲みなおすようですので、私は旅の疲れもあったため、ひと足
お先に眠ることにします

積もる話もあるでしょうし、きっと明け方まで飲んでいるのでしょうね


京都演奏旅行二日目~本番@南座(薄翡翠色地流水花筏柄単衣訪問着)~

2013-06-29 22:57:46 | 旅行
京都旅行二日目、いよいよ舞台本番の日です。

昨夜は11時前にはベッドに入ったのに、緊張のせいか夫がいないせいか、ずっと
寝付けずにいて、結局明け方に1時間ほどうとうとしただけで、ほぼ徹夜状態…
仕方なく6時に起きてお化粧と朝食を済ませ、ヘアセットや着付けを始めました。


こちらの単衣の訪問着は、一昨年9月に行われた友人の結婚式のために誂えたもの
なのですが、そのあとは活躍する機会は少ないのかなと思っていたものです。
しかしながら、去年は東をどり鑑賞に、今年は舞台にと、意外と毎年着る機会が
巡ってきているので、本当に誂えてよかったなぁと思います


訪問着を誂えようと思って、初めて「公庄工房」様にご連絡をさせて頂いたのは
もう2年半も前ですが、この訪問着の出来上がりに感動してしまって、それからは
毎年訪問着をお願いするようになりました

図案決めから地色決めに至るまで本当にたくさん悩んだのですが、公庄工房様の
適切なアドバイスによって、本当に気に入る一枚になりました

夏物の袋帯は2本しか持っていないうえ、もう1本は羅なので盛夏にしか使えない
ため、いつも同じ組み合わせになってしまうのが残念です。いずれ別の色の帯も
買いたいと思っています


着物は淡い翡翠色のサラッとした縮緬地に、初夏~初秋の花々を乗せた花筏が、
流水と共に描かれています。流水は銀彩で、花筏は金疋田で表現された豪華さ。
図案~金彩まで全て手作業の、総手描き友禅の単衣訪問着で、「公庄工房」製。

帯は爽やかな白い絽地に、パステル系の柔らかな色糸と金銀糸を使って、菱紋が
織り出された唐織の夏用袋帯。唐織が好きなので、夏でも唐織に目がいきます。
帯揚げは、ごくごく淡~いピンクの絽地に赤い桔梗が絞りで表現された輪出し。
帯締めはピンクと白銀のリバーシブルになっている夏用の礼装の平組紐。

身支度を整えたらすぐにホテルを出発して、演奏会場である南座に向かいます。
出演は10時半ですが、事前に三味線の準備もありますし、なにしろ200名以上が
舞台に乗るので、全員が乗るまでに30分ほどかかります。余裕を見て9時前には
南座に到着しました

出演者は全員が着物ですので、楽屋にはあふれんばかりの着物姿が。もちろん、
お名取さんは黒紋付にお揃いの帯と決まっているので皆様同じなのですが、それ
でも着方にはそれぞれ個性が出ていますね。一般のお弟子さん方の着物姿もそれ
ぞれに美しくて、目の保養になります


楽屋では、昨日と同じく舞台に移動する直前まで練習を続けていました。昨日の
下浚いでは他の方の音や指使いに翻弄されて、一部暗譜したはずのものが飛んで
しまったので、今日は自分の音にだけ集中できるように頑張りました


本番30分前からは舞台に並び始めます。今回は10段ある雛壇の9段目にいたので、
上から見る風景は圧巻でした。昨日の下浚いと違って皆様盛装していらっしゃる
ので、それはそれは見事な景色です

本番ではなるべく他の方の手が目に入らないよう、いつもよりも下を向いて演奏
していました。本当は畳半畳分くらい前を見るものなのですがそうこうしてる
うちに、なんとか無事に舞台の幕がおりていました。

舞台の後は、わざわざお仕事の合間をぬって見に来てくださった「公庄工房」の
公庄様と奥様にご挨拶をさせて頂きました。お作り頂いた訪問着を着ている姿を
お見せするのは初めてだったのですが、いつかは写真ではなくてきちんとお見せ
したいと思っていたので、今日お会いできて本当によかったです

そして公庄様の他にも、ブログを通じてお知り合いになった方が舞台を見に来て
くださっていて、ご挨拶をさせて頂きました。はじめましてのご挨拶にドキドキ
しましたが、とっても明るくおおらかな方で、とっても安心しました。わざわざ
遠くから舞台を見に来てくださって、本当に嬉しいです

ご挨拶を終えたあとは、いったん南座の外に出て、近くのコンビニから三味線を
発送しました。復路も無事に送り届けられますように…

それからは、他の方々の演奏をいくつか鑑賞しました。舞台中は写真が撮れない
ので残念でしたが、宮川町の芸妓さん方による「連獅子」の演奏もありました。
おかげでロビーや客席には芸舞妓さんがたくさん来ていてとっても華やかです。
出演された芸妓さんはお座敷着を着ていて美しく、楽しませて頂きました

華やかな連獅子を見た後は、南座を出て少し歩き、祇園白川のあたりへ。



今日のランチは「祇園かにかくに」さんを予約させて頂いていました。こちらの
お店には数年前にも来たことがあるのですが、白川のほとりに建っているので、
窓側の席に座ると白川の流れを眺めながらゆったりお食事ができます




お料理は可愛らしい「舞妓御膳」を頂きます。まずは先付、八寸、お造りが出て
きました。先付けは湯葉、八寸は鯛の押し寿司・鮎の甘露煮・出し巻き卵・海老
など、お造りは鯛と鱧でした。


お次は炊き合わせ。夏なのでちょうどよく冷やされて、プチトマトも使われて
いました。冷製の炊き合わせは初めて頂きましたが、出汁の香りが全く損なわれ
ていなくて、とても美味しかったです


続いてはてんぷらです。ベビーコーン・茄子・かぼちゃなどの夏野菜に加えて、
鱧や海老がさっくりと揚げられています



シメにはごはんと赤出汁のお味噌汁と香の物、そしてふりかけが2種類用意され
ていました。こちらのふりかけがとても美味しくてびっくり。白い方は唐辛子が
入っていて、黒い方は醤油味がついているので、ご飯がとっても進みます


最後はデザート。ちょうど6月末ということで、この時期らしく水無月に見立てた
水菓子と白玉でした。涼しげで見た目にも楽しいデザートですね

ゆったり1時間半ランチを楽しんだあとはお待ちかねの京舞鑑賞会があります。

「かにかくに」さんでは、毎週土曜日の15時から京舞鑑賞会が開催されていて、
京舞鑑賞会だけでも参加はできますが、ランチと一緒に予約しておくと上座の
お席を用意して頂けるので、舞妓さんの舞を間近で見られたり、たくさんお話が
出来たりします




かにかくにさんの中にあるお座敷に入ると、奥に金屏風が立てられていました。
お座敷には、京舞の前に披露されるお点前に使うお茶の道具も置かれています。
テーブルの上にはお茶と一緒に頂くお菓子も用意されていました。


準備万端整ったところで入っていらした舞妓さんは祇園甲部の「佳之介」ちゃん
でした。まだ割れしのぶを結っているので舞妓さん2年目あたりでしょうか?衿が
白いからもう少し経っているのかもしれません



今日のお衣装は、涼しげな薄黄緑地に鉄線が描かれた単衣の引き振袖に、白地に
朝顔が描かれた絽の染め帯。簪は薄い水色の紫陽花を挿していました



まずはお点前から。1時間弱という短い時間の中なので、お点前は短時間で終わる
盆略点前でした。慣れた手つきで危なげなくこなしています。半東さんがいない
ので、ご自分でお正客さんのお席まで運んでいました



お点前のあとはお店のおねえさんが舞妓さんについての説明をしてくれました。
衣装や髪型や花街のことなど、基本的な事をお話してくれて、合間合間で佳之介
ちゃんに話題を振ったりと、和やかな雰囲気です

佳之介ちゃんは笑顔がとても可愛らしい上品な感じの子で、ずっとニコニコして
いて可愛らしかったです。兵庫県のご出身だそうですよ。



一組ずつツーショットの写真も撮ってくださるので最初は普通に撮ってもらった
のですが、妊娠中という話がでたら佳之介ちゃんが「うらやましい」と言って
お腹を触ったショットも撮ってくれました。どうもありがとう


写真撮影の後は京舞鑑賞の時間です。この時期らしく団扇を使った「夏は蛍」を
舞ってくれました。お点前も舞もそうですが、もともと下地があった子なのか、
まだ2~3年目とは思えない所作で、うっとりと拝見しました


そして最後は、おしゃべりタイムです。佳之介ちゃんがお座敷の真ん中まで来て
くれて、お客さんとフリートークを楽しみました。きちんと一人一人の顔を見て
お話をしてくれる子で、皆さん緊張しながらもたくさんのお話をしていました。

楽しい時間が終わって、帰る前に参加者の中から2名だけ花名刺をもらえることに
なったのですが、佳之介ちゃんから特別に「赤ちゃんのいるおねえさんに」と
言って花名刺を頂くことができました。とっても嬉しかったです

こういう気遣いの出来る舞妓さんは、きっとお座敷でも大人気なのでしょうね

美味しいランチと可愛らしい舞妓さんとの時間を楽しんだ後は再び南座へ戻り、
先ほどご挨拶をしたブログでお知り合いになった方との待ち合わせをしました。
その方がもう一人ブログに遊びに来てくださっている方をお連れ下さったので、
3人でお茶をご一緒することに

南座から徒歩5分ほどの場所にあるとても素敵なカフェを予約してくださっていた
ので、そちらのお店で和菓子とお茶を頂きました。「せせらぎ・すへら」さんと
いうお店です。


こちらのお店は店内はとてもモダンでスタイリッシュな感じなのですが、頂ける
お菓子は、なんと京都の和菓子の名店、「嘯月」さんの上生菓子嘯月さんでは
予約販売のみなので、私のような観光客が買うのはなかなか難しいお店です

今日は嘯月さんのきんとんがあるということで、そちらとお茶のセットをお願い
しました。紫陽花のようにも見える紫色の美しいきんとん。銘を忘れてしまった
のが残念です。お茶は「雁が音」のほうじ茶をお願いしました

美味しいお菓子とお茶を頂きながら、女性3人でおしゃべりに興じました。私は
初めてお会いする方だとなかなかたくさんはお話できないのですが、ご一緒した
お二人が気遣って話題を振ってくださったりたくさんお話してくださったので、
とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。どうもありがとうございました

それぞれの住んでいる場所は遠いのですが、またお会いできたら嬉しいです

これからディナーに向かわれるというお二人とお別れした後は、南座に戻って、
お師匠さんや他のお名取さん方の演奏を拝聴しました。ちょうどコシノジュンコ
さんの演奏の時間だったようで、会場は3階席までほぼ満席。すごかった~

薄暗くなってきた頃に南座を出て、八坂神社へ向かいました。本当なら明日行く
つもりだったのですが、もしかしたらもう設置されているかと淡い期待を抱いて
行ってみたのです。


何がというと、こちらの茅の輪です。明日の夏越の祓のために設置されている
もので、一度はスサノオノミコトを祀る八坂神社の茅の輪を見たかったのです。
舞殿の前に設置された茅の輪は高さ3mほどで、作りは以前鳥越神社で見たものと
ほとんど同じでした。残念ながら今日くぐっても意味がないのですが…

観光客の方も珍しそうに見たり説明に従ってくぐってみたりしていたようです。
私もくぐってみればよかったかな

八坂神社を出たあとは、疲れないようにすぐにホテルに戻りました。昨夜はほぼ
寝ていない上に朝から着物で出歩いていたので、やはり体は疲れていたようで、
ホテルに帰ってシャワーを浴びたらどっと疲れがでてきました

明日は伊勢なので、夜はホテル内で簡単に食事をとって早く眠ることにします


京都演奏旅行一日目~下浚い(流派の浴衣)~

2013-06-28 23:44:38 | 旅行
今日から3泊4日、京都&伊勢志摩旅行の始まりです。前半となる京都一日目は、
京都の滞在よりも移動が中心となりましたが、時間に余裕を持った行動が出来た
ので、体への負担がとても軽く済んだと思います

朝はゆっくりめに起きてお化粧や朝食を済ませて、10時近くになってから自宅を
出発しました。いつもは東京駅から新幹線に乗っていましたが、最寄り駅からの
利便性を考えて、今後は品川から乗ることにしました

品川からのぞみに乗って、一路京都を目指します。いつもなら朝の出発が早い
ので車内で眠ってしまうのですが、今朝はゆっくり眠れたので、車内では本
読んだり昼食をとったりして過ごしました


いつも旅行の朝はおにぎりを持って行くことにしています。どこかで買っても
良いのですが、やはり旅の始まりは手作りのもののほうが旅情が増すというか、
テンションが上がるというか(笑)今日は炊き込みご飯のおにぎりと唐揚げと
甘い卵焼きです。夫の朝食にも同じものを用意しました


車内で読んでいたのは、武澤秀一著「伊勢神宮の謎を解く」です。お伊勢参りに
行く前に伊勢神宮の成り立ちを知っておこうと思って手にした本です。もともと
日本の神々の系譜などには興味があったのですが、この本では大和王権が作り
出した現代の神について様々に検証されていて、興味深い内容でした

京都についてからは祇園に移動し宿泊するホテルへチェックインをすませます。
今回全ての荷物はホテルに向けて送っていたので、荷物を受け取って、ひと休み
してから浴衣に着替えました。三味線も無事届いていてひと安心です

夕方からの下浚い(リハーサル)では服装が指定されていて、女性は夏の着物か
流派の浴衣着用となっていましたので、私は流派の浴衣で参加することに


こちらの浴衣は去年の夏に、流派の浴衣浚いに出演したときに誂えたものです。
伝統芸能の流派の浴衣は、いかにもという柄のものが多いのですが、こちらは
普段に着ても違和感がない柄なので気に入っています

同じ柄で紺と青の2色があって迷ったのですが、私の肌には青地が似合うと言って
くれた方がいたのでそちらにしましたが、結果大正解でした


浴衣は明るい青地に、芝草と流派の紋である花菱が白で染め抜かれたものです。
帯は桃色地の紗献上の名古屋帯。くすみのない綺麗な色合いがお気に入りです。
帯揚げはオフホワイトの絽地に、赤で大きめの桔梗が絞りで表現された輪出し。
帯締めは白地に赤いポイント柄の入った夏用の組紐。

着替えを済ませて三味線を持って、徒歩で四条通へ向かいます。ハードケースに
入れてあるので三味線は重いのですが、ホテルから四条通まで徒歩数分なので、
近場のホテルにして本当によかったです

下浚いは5時からなので、それまでの時間でお買い物をしようと思っていました。



まずは四条通を下って、「よーじや」さんでお買い物。春の京都旅行では口紅を
購入したので、今回は、いつも使っているフェイスパウダーの詰め替え用を購入
しました。薄づきですが夕方までしっかり持ってくれるので、お気に入りです



そして四条通を少し上がり、「幾岡屋」さんへ。こちらでは簪を2種類購入しま
した。紫陽花の簪はひとつ持っているのですが、それよりも可愛らしい色使いの
ものが新しく出たので、つい手にとってしまいました



もう一つはお正月用の簪。こちらは糸巻き、松、梅がバラで販売されていたもの
なのですが、お店の方にお願いして、組み合わせてお正月用の豆簪として作って
頂きましたので、これ一つしか存在しない、私だけの組み合わせです



四条通から少しはずれて、「祇園屋」さんへ。こちらは、芸舞妓さんがお化粧に
使う道具類をそろえているお店ですが、私は和装の時のヘアセットで使っている
鬢つけ油を購入しました。今使っているものは少し固めなので、柔らかいものが
欲しかったのです。これでヘアセットも少しラクになるかな


他のものも色々見ていたら欲しくなってしまったのですが、とっても可愛らしい
貝に入れられた紅が売っていたので購入しました。貝の中に京紅が塗ってあり、
これを紅筆でとって唇に塗ります。お土産にも良さそうですね



最後に四条通へ戻って、「井澤屋」さんへ。井澤屋さんでは、夏用の帯揚げと帯
締めを購入しました。夏の輪出しは赤い絞りのものしかもっていなかったので、
白地に濃い目のピンク色の絞りを選びました。帯締めはいつも気に入って使って
いるものの色違いで、帯揚げに合わせて白地にピンクを。


お買い物がすべて終わったところで、井澤屋さんの斜向かいにある南座へ移動。
明日の本番ではこんな伝統ある舞台に立てるだなんて、まるで夢のようですね
すでに明日の看板が掛けられていて、いよいよなんだという実感が湧きます。



私が出演する「元禄花見踊」は200名による合奏で人数が多いので、普段はロビー
として使われている場所が出演者用の楽屋になっていました。1時間半前には楽屋
に入り、下浚いまで練習をして待っていました。


下浚いは舞台にあがって本番さながらに行われました。南座の舞台上から客席を
眺めるなんて、もう二度とない機会なので、とても貴重な経験でした。

自分がタテ(主役)で弾くときとは全く勝手が違い、初めての合奏という事で、
他の方々の音に惑わされないようにするのが大変でした。何事もやってみないと
わからないことが多いものですね

下浚いが終わってから、同門のお弟子さんと、流派の浴衣会などでお知り合いに
なった別のお師匠さん門下のお名取さん方数名と、お夕飯をご一緒させて頂く
ことになりました


明日の舞台もあるので軽めに済ませようということで、南座からほど近い場所に
ある芸舞妓さん御用達のお店「おかる」へ。こちらはうどん屋さんなのですが、
芸舞妓さんがお座敷のあとに寄ったり、置屋へ出前をお願いしたりしています。


芸舞妓さん御用達とあって、店内には芸舞妓さんの団扇が飾られていました。
80年以上前に祇園の芸妓さんが開いた甘味処が始まりなのだとか


こちらが「おかる」名物肉カレーうどん。辛さに弱い私にとっては結構辛さが
あったのですが、カレーを割ったお出汁がとても美味しくて、コシの無い柔らか
な京うどんと良く合っていて美味しかったです

この肉カレーうどんは、祇園の芸舞妓さんのお声を取り入れて作られた一品で、
一度食べてみたいと思っていたので、念願が叶って大満足です



食後に何か甘いものでも、ということになり、四条通の「都路里」さんへ移動。
こちらの店舗はいつも観光客で列ができていますが、夜に行ったせいか待たずに
入ることができました。入口の脇にある茶筅の壁飾りがとても面白いです。


私は祇園店期間限定の「おりひめ」というパフェを頂きました。抹茶のかき氷・
クリーム・塩アイス・抹茶アイス・バニラアイス等を組み合わせたもので、
ボリューム満点で美味しかったです

今日は普段着物や浴衣姿でご一緒した皆様ですが、私以外はお名取さんなので、
明日は皆様黒紋付の正装で舞台に立たれます。芸妓さん風に結った髪に黒紋付の
姿はかっこいいでしょうね

明日は朝早くから起きて身支度をするので、食事のあとは早めにホテルに戻って
お風呂に入ったり明日の着物の準備をしたりと過ごしました。

明日はいよいよ本番。頑張ります


明日から京都&伊勢志摩旅行です / 湯島天神から夏越の祓えの案内が届きました

2013-06-27 23:50:03 | 旅行
いよいよ明日から京都演奏旅行が始まります(なんだか大層なタイトルですが、
実際は数百名での10分弱の合奏にちょこんと参加させて頂くだけです)

心配していた体調もいまのところ問題なく、暗譜も無事に完了し、単衣の着物が
このお腹の大きさでも着られることも確認できたので、あとは現地に向かうだけ

荷物は昨夜のうちに既に宅急便で発送を済ませていましたので、今日の午後には
ホテルに到着している予定です。もともとは往路だけは三味線を自分で運ぼうと
思っていたのですが、周りの反対が強かったために、心配でしたが宅急便で送る
ことになりました。無事に運ばれていると良いのですが…

昨夜は雨が降るなかヤマトさんに集荷に来て頂いたので、きちんとビニールを
かけてありますが、着物も三味線も湿気にやられていないか心配です。ホテルに
についたら真っ先に荷物を開けて湿気を飛ばそうと思います。

京都では、体調次第で少し観光やお食事を楽しもうと思っています。もともとは
京都最終日となるはずだったのが6月30日で夏越の祓の日ですので、本場京都にて
茅の輪くぐりの体験もしようと思っていたのですが、急遽伊勢に行く事になった
ので、もしかしたら伊勢神宮で夏越の祓を体験できるかもしれません


夏越の祓えといえば、先日湯島天神から「夏越の大祓のご案内」が届きました。
おそらく、お正月に厄払いをして頂いたからだとは思うのですが、神社仏閣から
こういったご案内が来るのは初めてなのでびっくりしてしまいました


ご案内の中には「夏越の大祓」と「茅の輪神事」の説明が書かれていました

大祓とは、私たちが日常生活の中で気づかぬうちに過ちを犯し、穢れに触れた心
身を祓い清め、清い誠の心に立ち還り新しい活力を養い、日々の生活を清々しく
送る事を願う日本古来の神事であります。

殊に六月の大祓を「夏越の大祓」といい夏の暑さより身を守り、心身疲労による
病や災難を形代に移しかえ、茅の輪をくぐり心身の清浄を致します。

茅の輪神事の起源は日本神話の神様である、素戔男尊の誇示に由来します。

ある日旅に出た素戔男尊が自分の身分は明かさず、一晩の宿を探しているとき、
その土地で裕福だった巨旦将来は素戔男尊の願いを断り、その兄で、貧しい蘇民
将来は尊を手厚く歓迎し、尊はその後も旅を続けたのでした。

旅のあとしばらくして再び蘇民将来を訪ねた素戔男尊は、自らを明かし、近くで
疫病が起こり伝染している事を告げると共に、災難除けとして「蘇民将来の家」
と描いた御札と茅の輪を渡し、蘇民将来一家は難を逃れたとされ、この事が茅の
輪神事の由来とされています。
(以上、説明文より転載)


ご案内のほかに、遠方で参拝できない人のためにと、形代までも同封されていま
した。人型の形代だけでなく、車やバイクの形をしたものも

せっかくのご案内なのに残念ですが、今年は伊勢で半年間の厄を払ってきます。
明日は移動日で体力を使うので、今日は早めに寝ようと思います


26週健診に行って来ました(出産まであと100日) / おうちごはん(夫作)

2013-06-26 23:35:03 | 日記

先日携帯に入っているアプリを見たら、「出産まで後100日」となっていました。
早ければ、あと3ヶ月で生まれてくるのですね。妊娠も中期に入ってからは本当に
あっという間で、時間の過ぎる早さに驚いています

胎動は以前よりずっと大きく力強くなっていて、見えなくても日々成長している
のが良くわかります。3ヵ月後にはこの腕に抱いている赤ちゃん。どんな子なのだ
ろうかと想像するのも楽しいものです

今日は午後から早退をさせて頂いて、病院へ26週目の検診へ行ってきました。
妊娠中期に入ってからは4週間に1回だった検診も、今回からは2週間に1回に増え
ます。臨月からは毎週検診があるので、結構大変ですね

今日の検診にも、夫が一緒についてきてくれました。毎回お仕事を調整するのは
大変だと思うのですが、毎回「次はいつなの」と聞いてくれます。ありがとう

昨夜は遅くまで同業者同士での勉強会があったようで寝不足のはずなのですが、
予約時間の前には帰宅して病院まで連れて行ってくれました。

26週目に入ったので、検診では子宮頚管の長さを測る検査がありました。これは
子宮の出口付近の閉じている部分の長さなのですが、4cm程度あるのが正常で、
3cmを切ると切迫早産と診断されます

この長さが短いと赤ちゃんを子宮内で支えることができなくなってしまうので、
とても重要な数値のようです。万が一いまの週数で生まれても、NICUの技術で
なんとか生きていくことはできるようですが、せめて36週くらいまではお腹の中
にいてくれないと、生まれてからの成長に影響が出てくるようで…

幸い、健診の結果子宮頚管の長さは平均以上あって、赤ちゃんの成長も順調との
ことで、ひと安心しました。貧血検査の結果も良好でむくみも出ておらず、血圧
も低め。全体的に現時点では何の心配もありません、と太鼓判を押していただき
ました。健康優良児()すね。

妊娠初期のつわりはそれなりに辛かったものの吐くこともなく、不注意で一時期
腰痛になりましたが10日ほどで治り、それ以降は小さなトラブルはあるものの、
大きな問題もなく元気にここまで過ごすことができました。生まれてくる前から
本当に親孝行な赤ちゃんです

健診を終えて買出しをして帰宅してからは、お夕飯の支度を始めました。週末の
旅行に向けて冷蔵庫の素材を使い切るため、簡単メニューです。


前菜は、葉物とコーンとツナのサラダ。ちょうどトウモロコシが出回る時期で、
美味しそうなものがスーパーに置いてあったので、茹でてサラダに使いました。
缶詰よりも甘くてとっても美味しい~


パスタは自家製パンチェッタとフレッシュトマトをベースにしたさっぱりと
したもの。トマトにはあまり長く火を入れず、食感も楽しめるようにしてもらい
ました。上にバジルを飾って。細めのパスタを使った夏らしい一品です。


夫がブリュレを買って来てくれていたので、デザートに頂きました。甘いものが
好きな夫を持つと、こういうところで気が合うので嬉しいです。食べ物の好みが
近いと、毎日の食生活がとても楽ですね

今日は夫が寝不足なので、DVDは見ずに早めに寝ようと思います