株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日のモニタリング銘柄(12.20.07)

2007-12-19 22:09:13 | 明日のモニタリング銘柄
後場は、例によって先物が何に反応したか不明ですがGUして始まりました。しかし、前場終わりのブログで予想したとおりの15300円が壁となって、それ以降は非常に雰囲気も悪く下落一途でした。

先物のOSCも-1%の40%、日経平均は6%も下げて39%に突入です。

これで11月13日の37%という日経平均が抵抗線として機能するかどうかが明日の焦点となってきました。先物の方は11月19日の39%まで後一歩、それが破られると11月13日の30%が控えております。

いずれにしても、14750円が次の砦ですが、これを下回って引けるようだと、後は節目の14500円(2006年7月18日の安値に近似)、14000円(2006年6月14日の安値に近似)そして13000円(2005年10月21日の安値に近似)までが見えてきます。

2005年10月といえば、筆者がこのブログを始めてから7ヶ月目にあたります。ここまで遡ると言うことは、やはりフィボナッチ比率を割っているためです。つまり、トレンドが完全に変わりました。

理由は皆さんお分かりの通り、アメリカのサブプライムローンでの略奪的貸し付けでした。12月18日付けのアメリカ、ヘラルドトリビューンによれば、

・ローンには大きな手数料が隠されていた。
・全体的な金利は臥せられていた。
・前倒しの返済には多くのペナルティが課された。

民主党からFRBに送り込まれたグラムリッチは、このサブプライム・モーゲージが非常に複雑で、多くのリスクが隠されていたため、2000年にFRB議長(グリーンスパン)に、モーゲージ貸し付け関連会社に検査官を送り込むように迫ったが、彼はこのアイディアに反対したとのこと。グリーンスパンは、このリスクより、黒人やヒスパニック系のアメリカ人がマイホームを持てることの重要さが勝ると言ったのです。事実、長年64%程度だったマイホーム所有率は70%近くまで上昇しております。(補足しておきますとグリーンスパンは、検査官が行っても不正を摘発できるとは限らず、返って、サブプライムローンの正統性?に言質を与えることを危惧したようです。)

以上が、アメリカ人の間でも明らかにされていることです。

また、長くなるのでこれくらいにしておきますが、筆者がずっと疑問に思ってきているのは、このサブプライムローンのリスクについては、誰が考えても犯罪すれすれの貸し付けの横行と、これが住宅価格の上昇継続に裏打ちされていることを考えれば、ウォール街の名だたる金融機関のエグゼクティブであれば、これがリスクの極めて高い証券化商品であるこことぐらい、たやすく理解できたと思うのに、なぜ、ここまでの資金を投入したのかということです。そして、住宅価格の下落があれば、金利の安いローンに借り換えができない人々が数百万人規模で生じ、これが世界の金融システムを揺るがすかも知れないことの「想像力」が何故持てなかったのかということです。

多分、根っこにあるのは、4半期決算でとにかく業績を上げ続けなければならないこと、そして、世界の成長率(5%)を上回るリターンを求め続けなければいけないこと、この強迫観念でしょう。そしてこのためには、金融機関も政府機関も、犯罪すれすれの貸し付けによる手数料稼ぎのみしか頭にないモーゲージ・ブローカーをも巻き込んで、皆で事が行き詰まるまでは突っ走ろうという、確信犯的行動にかき立てられてのことではないでしょうか。「アメリカよ、一体プロテスタンティズムの倫理はどこに行ったのか?」と思わざるを得ません。

さて、明日のモニタリング銘柄です。ここまでで紙幅を使いすぎたので簡単にします。

テクニカル用語の簡単解説

1.3789ソネットエンタテインメント
 迂闊にも、この銘柄貸借銘柄であることを知りませんでした。どうりで下げ続ける訳です。倍率は21.84倍にもなっております。指数値で後25K分下げれば、8月29日段階のそれに追いつきます。ということは、275Kあたりまでは押され続けるかも知れません。しかし、OSCは3日連続25%という非常事態です。RSIも9%で最低値更新。25MAからの乖離率も25%です。いずれ戻すでしょうが、明日はまだ根比べか。

2.7751キヤノン
 OSCを34%まで7%も落としております。5300円という11月13日の安値を死守できるのかどうか? 明日、もしプラ転して今日の安値も上回ることができるようなら、買い上がりの度合いにもよりますが、一旦仕込んでおくのも良いかも知れません。11月13日の再来を期待してのことです。こうした大型株はGUを期待しないと、日中の動きはかったるくてしかたありませんから。

3.7201日産自動車
 気が付いたらかなり下に戻されております。OSCも32%、RSIも25%です。多分、クライスラーとの提携話が悪影響を及ぼしていることでしょう。ファンド所有のあのクライスラーとの提携とはキチガイ沙汰です。しかし、どこまでゴーン社長は名誉欲が強いのか。全くあきれかえるばかりです。日産自動車の技術を筆者は評価はしております。特にVQエンジン。許すならこのエンジンを積んだスカイラインに乗ってみたいほどです。また脱線しそうです。とにかく押し目からの反発狙い。

4.2389オプト
 USBが目標価格を11月14日に下げてからここまで押されております。しかし、250K前後からは切り返しに転じるかと。OSCはまだ38%、RSIも27%ですので、後少しの下げを根気よく待ちます。

5.6301コマツ
 輸出用の中古建機の価格上昇が止まったとのことで、随分派手に売り込まれてきました。お陰で?OSCは33%まで6%も下落。PERは13倍少々まで落ちました。ここはOSCが更に下落してから反発に転じるタイミングを計る時です。

6.4062イビデン
 この優良株に異変。今日の予想は見事に外れました。OSCは29%、RSIは24%です。共に記録を取りだしてからの最低値です。だからといって、明日上がる訳もありあませんが、7330円まで押されたなら、ここはトコトン下げてもらいましょう。5月16日の6120円までは望みません。6000円台への突入だけで結構です。この下落ぶり、PER20倍はまだまだ日本株としては割高なためなのか?

7.6804ホシデン
 11月20日の安値の1636円で踏ん張れるのかどうか?後50円以上の下落で1600円に近づけば近づくほど、この株、★いデンな、と京都の任天堂はんも言っておはりまっせ。とんだ、オセアニア方言がつい出てしまいました。失礼しました。同じWii関連銘柄の6767ミツミ電機はもっと大変な状態でした。

8.5563日本電工
 この株、8月13日にOSCで29%というとんでもない値をマークしております。それが8月17日の536円につながりました。今日でまだ36%です。OSCは8月10日の14%よりも高い26%です。指数値面では後70円ばかりの下落があれば申し分ありません。まあそこまでは落ちないと思いますが、18日の671円を更新すると640円あたりまでの下落を想定しなければならないかと。

9.5010日本精蝋
 最後にチョイと変わり種を1つ。もう1-2段押して378円あたりまで降りれば買いか。蝋人形を作っているメーカーではありません。ワックスを作っております。今12月の上方修正は11月29日に発表済。

以上です。簡単に済ませようと思いましたが、明日以降の監視銘柄という観点から、落ちるのを見極める銘柄群を絞り込んでいるうちに、ついいつもの長文になってしまいました。

(頭のよい人は、簡潔で短く分かりやすい文章を書くようです。これでは誰もまともには読まないでしょう。明日から努力します。)

ハッキリ言うと、今日のデータからは明日買い場を迎えた銘柄はほとんどありません。前場に利確し、後場もほぼトントンで撤退。キャッシュ100%に戻りました。
 
円がまたしてもふらついております。これでNYダウが下がるようだといよいよ調整が加速するかも知れません。くれぐれもご用心を。逆相関関係にある日本国債先物のOSCはやっと節目のOSC53%まで来ております。8月21日に56%というのがありますが、そろそろ頭打ちでしょう。株式市場は後少しの辛抱ですと言いたいところです。
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外人勢がクリスマス休暇では

2007-12-19 11:25:11 | 株に出会う
前場は寄り付きに久し振りに買い優勢で始まったためか、先物がシカゴよりも85円安く寄りついたこともあり、当初は買い上がりがありましたが、引けにかけてはジリ下げでした。

持ち越し玉は、その過程で利確しましたが、5707東邦亜鉛だけは、今日の鉄鋼・金属関連の地合の良さを確認しないで615円で売ったのは失敗でした。

その後落ち続けていた4062イビデンを7560円で拾ったものの、こちらはその後の更なる下落の過程で-3Kで撤退。これは昨日のブログで7530円での待ち伏せと言っておきながら、早めに反発するのではないかとの勝手な思い込みからの早めの買いでした。自分としてのもう1つのルール、つまり、落ち目の株は3分足のMACDがシグナル線をきちんと抜けるまで待つというルールにも違反しておりました。

この株、10時頃7500円割れを起こしております。その直前にシグナル線を抜いておりました。しかし、ここからが今日のこの株の真骨頂が試される時だったようです。7500円を大きく割り込み、再びシグナル線を上から下に抜けることなく、そこを耐え抜いておりました。そして5本MAラインを下から抜いてからは25MAラインをも抜き、前場はその状態で水平飛行に入っております。その水平飛行のラインがちょうど筆者が先んじて買ってしまったあたりとなります。

このように、タイミングを計らないと、その後の下落で手放す羽目になるか、もうすこし地合を見極めるにしても、一歩間違えば更に損失が膨らむことになります。このイビデンの場合は7500円どころに28K程の買い板がずっと鎮座しておりました。これが崩されるのを見ると、7530円の抵抗線を破られた上に、大台も破られたのでは、普通の神経では「今日はあかん」とばかりに損切りすることになるのではないでしょうか。

しかし、ここのところの判断が勝敗を分けるのが株の難しいところでもあり、面白いところとも言えます。つまり、テクニカルな理論だけでは決して勝てないということですが、それなら状況に応じてテクニカル指標を使い分けるのも人間の知恵というものですね。というのも、こうした錯綜した状態の中で、単なる勘だけでは勝率が上がるとも思えないからです。株はある意味で確率の勝負ですから、ここに自分だけのテクニカル指標が役に立つ要素があると思います。

ここは、上に述べたとおりに3分足のMACDがシグナル線を下から抜いて、7500円割れでも耐えていることを冷静に確認してから、リスクをとっての買いに入るのが正解だったようです。もしシグナル線を割ればそこで撤退すればよいことです。

まあ、こうした試行錯誤からの教訓を今後になかなか生かし切れないのも人間の弱さです。一度に複数のファクターを頭に入れながらの行動はそもそも無理なようです。

ところで、買いが続かないものの、先物のOSCは+2%の43%、日経平均は-1%の44%ですがプラ転、マザーズ指数も+1%の40%でのプラ転と、相場全体としては悪くはありません。

後場は何らかのニュースなりをきっかけにして、15300円あたりまで上昇する可能性があると思います。そうでない限り、また明日以降の相場を悲観しての売りが優勢になるのかも知れません。
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