安倍御用記者・山口敬之のレイプ被害女性が会見で語った捜査への圧力とマスコミ批判!
「この国の言論の自由とはなんでしょうか」
【LITERA】2017年5月29日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3203.html
「この2年間、なぜ生かされているのか、疑問に思うこともありました。レイプという行為は、私を内側から殺しました」
「レイプがどれだけ恐ろしく、その後の人生に大きな影響を与えるか、伝えなければならないと思いました」
本サイトでもお伝えしてきた、“安倍官邸御用達”ジャーナリスト・山口敬之氏の「準強姦疑惑」。
本日夕方、そのレイプ被害を、「週刊新潮」(新潮社)で告発した女性が、霞が関の司法記者クラブで、会見を行なった。
女性の名前は詩織さん(苗字はご家族の意向で非公開)。
彼女は、主に海外で、ジャーナリズム活動を行なっている28歳だ。
「『被害女性』と言われるのが嫌だった」という詩織さんは、本名と顔を公表して、会見にのぞんだ。
本日午後には、「捜査で不審に思う点もあった」として、検察審査会に、不服申し立ても行なっている。
詩織さんは、性犯罪の被害者にとって、非常に不利に働いている法的・社会的状況を、少しでも変えたいとの思いから、記者会見を決意したとしたうえで、このように語った。
「警察は当初、被害届を受け取ることすら拒んでいました。
理由は、いまの法律では、性犯罪を捜査するのは難しいから。
また、相手方の山口敬之氏が、当時、TBSのワシントン支局長で、著名人だからでした」
事件があったのは、2015年4月。
もともとアメリカで、ジャーナリズムを学んでいた詩織さんは、山口氏と2度、簡単な面識があったが、それまで2人きりで会ったことはなかった、という。
詩織さんが日本へ帰国すると、山口氏もこの時期に一時帰国し、そのとき、仕事のためのビザについて話をしようと誘われて、食事に行った。
ところが、アルコールに強いはずの彼女が、2軒目の寿司屋で突然目眩を起こし、記憶が途絶えてしまう。
そして明け方、身体に痛みを感じて目がさめると、ホテルの一室で、裸にされた仰向けの自分の体のうえに、山口氏がまたがっていた。
彼女は、自分の意思とは無関係に、レイプされていたのだ。
しかも山口氏は、避妊具すらつけていなかった。
被害を警察に訴えた詩織さんだが、警察は当初、「この先、この業界で働けなくなる」などと言って、被害届を出すことを考え直すよう、繰り返し説得してきたという。
しかしその後、ホテルの防犯カメラに、山口氏が、詩織さんを抱えて引きずる模様が収められていたこともあり、本格的に、事件として捜査が始まる。
逮捕状も発布された。
2015年6月8日、複数の捜査員が、アメリカから成田空港に帰国する山口氏を、準強姦罪容疑で逮捕するため、空港で待ち構えていた。
ところが、不可解にも、山口氏は逮捕を免れた。
詩織さんは会見で、こう語っている。
「そのとき、私は、仕事でドイツにいました。
直前に、捜査員の方から、(山口氏を)『逮捕します。すぐ帰国してください』と言われ、日本へ帰る準備をしていました。
いまでも、捜査員の方が私に電話をくださったときのことを、鮮明に憶えています。
『いま、目の前を通過していきましたが、上からの指示があり、逮捕をすることはできませんでした』
『私も捜査を離れます』、という内容のものでした」
逮捕状まで持って、捜査員が、空港で待機していたにもかかわらず、直前で、上から「逮捕取りやめ」の号令がかかった。
当時の捜査員が、詩織さんにそう告げた、というのだ。
会見の質疑応答で、詩織さんはこう語っている。
「『警察のトップの方からストップがかかった』という話が、当時の捜査員の方からありました。
『これは異例なことだ』と。
当時の捜査員の方ですら、何が起こっているのかわからない、と」
その後、山口氏は、準強姦罪で書類送検こそされたものの、16年7月に、不起訴処分にされた。
検察側はただ、「嫌疑不十分」と言うだけで、詩織さん側に、詳しい説明はまったくなかったという。
また、「準強姦罪では、第三者の目撃やビデオなど、直接的証拠がないと起訴は難しい」と言われたというが、
詩織さんの代理人弁護士は、
「ありえない。否認事件でも、起訴されて有罪になったケースはたくさんある」と、明らかに、捜査が不適切であると指摘している。
この、あまりに不自然な捜査当局の動きのなかで、疑われているのが、安倍官邸による介入だ。
「週刊新潮」の直撃取材で、このとき、山口氏の逮捕取りやめを指示したのは、当時の警視庁刑事部長の、中村格氏であることがわかっている。
中村氏は現在、警察庁の、組織犯罪対策部長の職にあるが、第二次安倍政権発足時に、菅義偉官房長官の秘書官をつとめて、絶大な信頼を得ており、いまも「菅官房長官の片腕」として、有名な警察官僚だ。
さらに、「週刊新潮」の第二弾記事では、山口氏が、首相官邸内閣情報調査室幹部に、事後対応について直接相談までしていた可能性が浮上。
山口氏が、「新潮」からの取材メールに対して、誤送信したメールには、
〈北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。〇〇の件です。取り急ぎ転送します。〉
(〇〇は詩織さんの苗字)と記載されていたのだ。
「週刊新潮」は、この「北村さま」が、“官邸のアインヒマン”の異名をもつ、安倍首相の片腕、北村滋内閣情報官のことだと指摘している(山口氏は否定)。
会見のなかで、詩織さんは、質問に対してこう話していた。
「私の知りえない、何か上のパワーがあったと思っています」
「やはり、捜査にあたるべき警察が、『起訴できないので示談をしたほうがいい』と話をもちかけて、
彼らの紹介する(現在の代理人とは別の)弁護士の先生に連れて行かれたというのは、何かしらの意図があったのではと思います」
明らかに、不自然にもみ消された、山口氏のレイプ事件。
今後も、官邸の息のかかった捜査介入疑惑を、徹底追及していかねばならないのは言うまでもないが、
もうひとつ強調しておきたいのは、マスメディアの態度だ。
いくつかのマスコミは、詩織さんの実名・顔出し会見を受けて、この事実をようやく報じ始めたが、
この間、「週刊新潮」の報道に対して、山口氏を盛んに起用してきたテレビ局は、完全に無視を決め込んでいた。
「今回、この件について取り上げてくださったメディアは、どのくらいありましたでしょうか?
山口氏が、権力者側で、大きな声を発信し続けている姿を見たときは、胸を締め付けられました。
この国の言論の自由とは、なんでしょうか?
法律やメディアは、何から何を守ろうとしているのか、と私は問いたいです」(詩織さん)
山口氏は、「新潮」の報道後、マスコミから姿を消し、会見を開くこともなければ、ちゃんと世間に説明することも放棄している。
テレビ局は、山口氏の責任を問うこともなく、「新潮」が報じた官邸と事件の“接点”についても、見て見ぬ振りをした。
詩織さんの言うように、この国のメディアはいったい、誰を守ろうとしているのか。
いま、その真価が問われている。
(編集部)
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「私はレイプされた」
著名ジャーナリストからの被害を、女性が実名で告白
【BussFeed】2017年5月29日
https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170529?utm_term=.cvJa6KqwZp&ref=mobile_share#.wjMXLyz5D3
不起訴を受けて、検察審査会に不服を申し立てた、詩織さん(28歳)が会見した。
テレビに多数出演する、著名ジャーナリスト・山口敬之氏に、レイプされたと主張する女性・詩織さん(28)が、
5月29日、山口氏が不起訴となったことを受け、検察審査会に不服申立をした、と発表した。
詩織さんは、弁護士を伴い、東京・霞が関の司法クラブで、記者会見した。
配布された資料などによると、詩織さんは2015年3月、当時TBSワシントン支局長だった山口氏に、就職相談をしたところ、食事に誘われた。
そして、4月3日午後8時ごろ、都内の串焼き屋に入り、午後9時20分ごろ寿司屋に移ったが、そこで食事をしているところで記憶を失った。
そして、痛みで目覚めた際、レイプされていることに気付いたという。
時折涙ぐみながら、詩織さんは語った。
「私の意識が戻ったのは、翌朝の午前5時ごろ。
ホテルのベッドの上でした。
私は裸にされており、山口氏が、仰向けの私の上に、跨っている状態でした。
詳細については差し控えますが、はっきり言えることは、私はその時、私の意思とは無関係に、そして私の意思に反して、性行為を行われていたということです」
詩織さんは酒に強く、酔って前後不覚になったことはなかったという。
詩織さんはすぐに病院に行き、さらには4月9日に、警視庁原宿署に相談した。
警察の捜査によって、タクシー運転手や、ホテルのベルボーイ、ホテルセキュリティーカメラ映像、下着から採取したDNA片の鑑定結果などの証拠が揃い、
2015年6月に、いったんは、山口氏への逮捕状が発行された。
しかし、捜査員からは、逮捕直前、「上からの指示で、逮捕できなかった」と、連絡があったという。
山口氏はその後、2015年8月26日に書類送検されたが、2016年7月22日に、嫌疑不十分で不起訴になった。
詩織さんは納得がいかないとして、検察審査会に不服申立をした。
詩織さんは、家族の意向で名字は伏せたものの、「匿名の被害者女性と報じられたくなかった」として、顔と名前を公開して、記者会見に臨んだ。
テレビなどで活躍するベテラン・ジャーナリスト
山口氏は、元TBS記者で、長く政界を取材しており、2016年5月のTBS退社後は、フリージャーナリストとして、多数のテレビ番組に出演している。
安倍首相との距離も近いとされ、2016年6月に出版した著書「総理」(幻冬舎)では、次のように記している。
「安倍氏と私は、一回り違いの午年で、出会った当初からウマが合った。
時には政策を議論し、時には政局を語り合い、時には山に登ったりゴルフに興じたりした」
山口氏は、週刊新潮で、この件が報じられたことを受けて、自身のフェイスブックで、5月10日、次のように反論している。
「私は、法に触れる事は一切していない。
当局の厳正な調査の結果、違法な行為がなかったという、最終的な結論が出ている。
この過程において、私は、逮捕も起訴もされていない」
一方、詩織さんの代理人弁護士は、「これは起訴されるべき事案だと、確信している」と述べた。
(渡辺一樹記者)
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レイプ被害告発会見に、山口敬之が反論、その内容がヒドすぎる!
安倍応援団も、詩織さんに、セカンドレイプ攻撃
【LITERA】2017年5月30日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3206.html
「準強姦疑惑」の“安倍官邸御用ジャーナリスト”・山口敬之氏が、被害女性である詩織さん(28)の記者会見を受け、
昨夜、自身のFacebookに、「週刊新潮記事に関する会見について」と題する、「反論」を投稿した。
詩織さんは、強い決意のもと、顔と本名を明らかにして、記者会見にのぞんだのに対し、山口氏は、FBに書き込むだけ。
森友問題で、籠池泰典前理事長が証人喚問を受けた際、昭恵夫人が、FBでのみ反論したのと同じで、
結局、社会にきちんと説明する気など、さらさらないらしい。
しかもその内容は、またしても詩織さんを貶める、“セカンドレイプ”そのものものだった。
まず山口氏は、
〈週刊新潮の私に関する記事の、情報提供者であった女性が、記者会見を行ったとの事なので、見解を申し述べます〉
と、この期に及んで、詩織さんを、わざと「情報提供者」と呼ぶ。
これだけでも、山口氏に、誠実さのかけらもないのは明白だが、いったい会見のどこに「反論」したのか見てみると、
山口氏は、
〈法に触れる事は、一切していません〉
〈不起訴という結論が出ました。よって私は、容疑者でも被疑者でもありません〉と、前回同様の主張を繰り返しているだけだった。
そもそも、詩織さんは、不起訴が不当だとして訴えているのだから、反論にすらなっていない。
そのうえ、山口氏が、詩織さんを、酩酊状態でホテルに連れ込み、性行為を行ったこと、そして、避妊具をつけず膣内射精をしたことは、
タクシー運転手の証言や、ホテルの監視カメラ、事件後の、詩織さんと山口氏のメールのやり取りから明らかだ。
実際、山口氏も、「週刊新潮」(新潮社)の取材で、そのことは否定していない。
準強姦罪は、女性の心神喪失・抗拒不能に乗じて、姦淫した場合に成立するものであり、
こんなたわごとで、〈法に触れる事は一切していません〉と言っても、なんの説得力もないだろう。
だが、山口氏の、このFBでの「反論」が、もっと悪質なのは、自己弁護でデタラメを言い募り、厚顔無恥にも、“自分ははめられた”と、印象付けようとしていることだ。
山口氏は、「反論」を、こう締めくくっている。
〈他方、不起訴処分は、すでに昨年7月に、全ての関係者に伝えられています。
私はこの結論を得て、本格的な記者活動を、開始しました。
当該女性がもし、純粋に、不起訴という結論に不満だったなら、時をおかず不服申立していたと考えます。
なぜ私が、メディアに露出するようになってから、行動が起こされたのか、
なぜ当該女性の主張を、一方的に取り上げた、週刊誌の報道が先行したのかなど、
今後の対応を検討する為に、全体状況を理解しようと努力しています〉
よくもまあ、こんなデタラメを、平気で口にできたものだ。
周知の通り、山口氏は、『総理』(幻冬舎)という、“安倍ヨイショ本”で脚光を浴びたが、その発売日は昨年6月9日。
また、同日発売の「週刊文春」(文藝春秋)でも、「TBSエース記者独立第一弾!」として、安倍官邸についての集中連載を、スタートさせている。
不起訴処分の昨年7月22日よりも、1カ月以上前の話であり、つまり、“不起訴を受けて、本格的な記者活動を始めた”などという説明からして、真っ赤な嘘なのだ。
また、続く、“不服申し立てをするならすぐにやったはず”との言い分にいたっては、悪辣な印象操作と言うほかない。
検察審査会への不服申し立てに、時間がかかったことについては、
ホテルの防犯カメラやDNA鑑定、タクシー運転手やベルボーイなどの証言等の、証拠申請の準備が必要だったからだと、詩織さん自身がきちんと説明している。
また、詩織さんは、「週刊新潮」の記事が出る前々から、警察・検察の判断に疑問をもち、告発の動きを見せていた。
実際、当の山口氏じたいが、「週刊新潮」に書かれる直前のFBで、
〈当該人物側が、この話を、スキャンダルとして各種メディアに売り込もうとしていたことは、察知していました〉と投稿し、予防線を張っていた。
性犯罪を、被害者自らが告発することのリスクや覚悟を、完全にネグり、これを「売り込み」などと表現することじたいが、完全にセカンドレイプだが、
いずれにしても、準強姦疑惑報道が、山口氏のメディア露出以降になったのは、手続きや媒体側の都合であって、詩織さんの意思とは関係がない。
山口氏は、それを知っていながら、まるで自分が売れっ子になったから、「売名」目的で告発したかのような印象操作、デタラメをふりまいたのだ。
このように、山口氏の言い分は、「反論」になっていないばかりか、さらに詩織さんの尊厳を傷つける、まさにセカンドレイプとしか言いようのないものだ。
ところが、驚いたことに、安倍応援団やネトウヨは、こんな山口氏を擁護し、逆に会見をおこなった詩織さんを、バッシングし始めた。
家族の希望で、苗字を伏せていた詩織さんの苗字を暴き、
〈詩織さんは、シャツの胸元開け過ぎで、説得力ない〉
〈同情を逆手に取った、売名行為です、女から誘って男がはめられた〉
〈証拠を出してもない、女性証言のみで捜査した、警察が馬鹿じゃね?〉
〈はい、詩織さん、左翼まわしもの確定ですね〉などと、わめきはじめたのだ。
呆れてものも言えない。
そもそも、“胸元を開けていたら、レイプされても仕方がない”という発想は異常だが、
それ以前に、詩織さんは、昨日の会見で、「胸元開け過ぎ」な服など着用していない。
また、“詩織さんの証言だけで、他の証拠がない”、というのも事実ではない。
会見で明かされた、元捜査員の証言以外にも、ホテルの監視カメラには、詩織さんを抱えるように引きずる山口氏の姿が映っており、
「週刊新潮」には、山口氏が、嫌がる詩織さんを、無理やりホテルに連れ込んだことを裏付ける、タクシー運転手のこんな証言が掲載されている。
「女性は、何度か、“駅の近くで降ろしてください”と訴えたのですが、男性が、“何もしないから。ホテルに行って”と。
それで、結局、2人をホテルに連れて行ったのですが、到着しても、彼女はなかなか降りようとしませんでした。
けれど、最終的に彼女は、体ごと抱えられて、座席から降ろされたのです」(5月18日号)
さらに、山口氏は、事件後、詩織さんのメールに対して、
〈あなたを部屋に移して、ベッドに寝かした〉
〈(自分は)別のベッドで寝ました〉
〈あなたは、私の寝ていたベッドに入ってきた。
(略)あなたのような素敵な女性が、半裸でベッドで入ってきて、そういうことになってしまった〉、などと言い繕っている。
仮に、泥酔した女性が、半裸でベッドに入ってきたとして、レイプに正当性など微塵もないが、
「週刊新潮」が報じたホテル関係者の証言は、山口氏の言い訳メールの矛盾をも、暴くものだった。
「客室に2つあったベッドのうち、1つしか使われた形跡がなかった。
しかも、そのベッドには、血痕がついていた」(5月25日号)
さらに言えば、安倍応援団とネトウヨは、詩織さんが会見で、「共謀罪の審議止めろ」と発言したとして、
〈完全に工作員〉〈共謀罪つぶしのための神輿〉なる虚妄のレッテル貼り、攻撃を仕掛けているが、これも極めて悪質なデマである。
まず、詩織さんは会見で、「共謀罪の審議止めろ」などと、一言も言っていない。
質問のなかで、今国会で、共謀罪の審議が優先されたことで、性犯罪の厳罰化法案の成立が、後回しされていることについて、疑義を呈しただけである。
無知なネトウヨのために説明しておくが、もともと、この性犯罪の罰則強化と非親告罪化を柱とする刑法改正法案は、自民・公明両与党が、今国会での成立を、明言してきたものだ。
とくに公明党からは、刑法改正案を、共謀罪よりも先に審議すべきだという意見が出ており、
たとえば、3月30日には、山口那津男代表が安倍首相に対し、
「(債権規定の見直しなどの)民法改正案と(性犯罪を厳罰化する)刑法改正案を優先して、審議すべきだという認識は持っている」と伝えていた。
実際、政府は、刑法改正案を、共謀罪よりも先に、国会に提出している。
ところが、自民党と安倍首相は、今国会での共謀罪成立を最優先とし、4月6日に、強引に衆院審議入りさせた。
通常、国会では、先に提出した法案から、優先的に審議するので、これは異例のこと。
そして、共謀罪に関連する議論の紛糾もあり、刑法改正法案は、どんどん日程がずれ込んでいる状況なのである。
ようは、ネトウヨたちは、安倍首相のオトモダチである山口氏を擁護するためだけに、詩織さんが言ってもないことをでっち上げ、バッシングに明け暮れているのだ。
何度でも繰り返すが、こうした山口氏の反論未満の言いがかりも、ネトウヨのバッシングも、完全に、詩織さんに対するセカンドレイプに他ならない。
本来、なすべきことは、性犯罪の卑劣な実態を直視し、そして、権力による“もみ消し”の疑惑を、徹底追及することだ。
詩織さんは、昨日の会見で、こう語っている。
「私の一番の願いは、今後、同じ思いをする方が出てきてほしくはない、ということです。
このことはあなたにも、ご家族にも友人にも、誰にでも起こりうることです。
このまま沈黙し、法律や捜査のシステムを変えないのであれば、私たちはみな、この犯罪を許しているのと同じことではないでしょうか」
安倍政権を忖度している捜査当局関係者と、マスコミ関係者は、この言葉に真摯に向き合うべきだ。
(編集部)
「この国の言論の自由とはなんでしょうか」
【LITERA】2017年5月29日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3203.html
「この2年間、なぜ生かされているのか、疑問に思うこともありました。レイプという行為は、私を内側から殺しました」
「レイプがどれだけ恐ろしく、その後の人生に大きな影響を与えるか、伝えなければならないと思いました」
本サイトでもお伝えしてきた、“安倍官邸御用達”ジャーナリスト・山口敬之氏の「準強姦疑惑」。
本日夕方、そのレイプ被害を、「週刊新潮」(新潮社)で告発した女性が、霞が関の司法記者クラブで、会見を行なった。
女性の名前は詩織さん(苗字はご家族の意向で非公開)。
彼女は、主に海外で、ジャーナリズム活動を行なっている28歳だ。
「『被害女性』と言われるのが嫌だった」という詩織さんは、本名と顔を公表して、会見にのぞんだ。
本日午後には、「捜査で不審に思う点もあった」として、検察審査会に、不服申し立ても行なっている。
詩織さんは、性犯罪の被害者にとって、非常に不利に働いている法的・社会的状況を、少しでも変えたいとの思いから、記者会見を決意したとしたうえで、このように語った。
「警察は当初、被害届を受け取ることすら拒んでいました。
理由は、いまの法律では、性犯罪を捜査するのは難しいから。
また、相手方の山口敬之氏が、当時、TBSのワシントン支局長で、著名人だからでした」
事件があったのは、2015年4月。
もともとアメリカで、ジャーナリズムを学んでいた詩織さんは、山口氏と2度、簡単な面識があったが、それまで2人きりで会ったことはなかった、という。
詩織さんが日本へ帰国すると、山口氏もこの時期に一時帰国し、そのとき、仕事のためのビザについて話をしようと誘われて、食事に行った。
ところが、アルコールに強いはずの彼女が、2軒目の寿司屋で突然目眩を起こし、記憶が途絶えてしまう。
そして明け方、身体に痛みを感じて目がさめると、ホテルの一室で、裸にされた仰向けの自分の体のうえに、山口氏がまたがっていた。
彼女は、自分の意思とは無関係に、レイプされていたのだ。
しかも山口氏は、避妊具すらつけていなかった。
被害を警察に訴えた詩織さんだが、警察は当初、「この先、この業界で働けなくなる」などと言って、被害届を出すことを考え直すよう、繰り返し説得してきたという。
しかしその後、ホテルの防犯カメラに、山口氏が、詩織さんを抱えて引きずる模様が収められていたこともあり、本格的に、事件として捜査が始まる。
逮捕状も発布された。
2015年6月8日、複数の捜査員が、アメリカから成田空港に帰国する山口氏を、準強姦罪容疑で逮捕するため、空港で待ち構えていた。
ところが、不可解にも、山口氏は逮捕を免れた。
詩織さんは会見で、こう語っている。
「そのとき、私は、仕事でドイツにいました。
直前に、捜査員の方から、(山口氏を)『逮捕します。すぐ帰国してください』と言われ、日本へ帰る準備をしていました。
いまでも、捜査員の方が私に電話をくださったときのことを、鮮明に憶えています。
『いま、目の前を通過していきましたが、上からの指示があり、逮捕をすることはできませんでした』
『私も捜査を離れます』、という内容のものでした」
逮捕状まで持って、捜査員が、空港で待機していたにもかかわらず、直前で、上から「逮捕取りやめ」の号令がかかった。
当時の捜査員が、詩織さんにそう告げた、というのだ。
会見の質疑応答で、詩織さんはこう語っている。
「『警察のトップの方からストップがかかった』という話が、当時の捜査員の方からありました。
『これは異例なことだ』と。
当時の捜査員の方ですら、何が起こっているのかわからない、と」
その後、山口氏は、準強姦罪で書類送検こそされたものの、16年7月に、不起訴処分にされた。
検察側はただ、「嫌疑不十分」と言うだけで、詩織さん側に、詳しい説明はまったくなかったという。
また、「準強姦罪では、第三者の目撃やビデオなど、直接的証拠がないと起訴は難しい」と言われたというが、
詩織さんの代理人弁護士は、
「ありえない。否認事件でも、起訴されて有罪になったケースはたくさんある」と、明らかに、捜査が不適切であると指摘している。
この、あまりに不自然な捜査当局の動きのなかで、疑われているのが、安倍官邸による介入だ。
「週刊新潮」の直撃取材で、このとき、山口氏の逮捕取りやめを指示したのは、当時の警視庁刑事部長の、中村格氏であることがわかっている。
中村氏は現在、警察庁の、組織犯罪対策部長の職にあるが、第二次安倍政権発足時に、菅義偉官房長官の秘書官をつとめて、絶大な信頼を得ており、いまも「菅官房長官の片腕」として、有名な警察官僚だ。
さらに、「週刊新潮」の第二弾記事では、山口氏が、首相官邸内閣情報調査室幹部に、事後対応について直接相談までしていた可能性が浮上。
山口氏が、「新潮」からの取材メールに対して、誤送信したメールには、
〈北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。〇〇の件です。取り急ぎ転送します。〉
(〇〇は詩織さんの苗字)と記載されていたのだ。
「週刊新潮」は、この「北村さま」が、“官邸のアインヒマン”の異名をもつ、安倍首相の片腕、北村滋内閣情報官のことだと指摘している(山口氏は否定)。
会見のなかで、詩織さんは、質問に対してこう話していた。
「私の知りえない、何か上のパワーがあったと思っています」
「やはり、捜査にあたるべき警察が、『起訴できないので示談をしたほうがいい』と話をもちかけて、
彼らの紹介する(現在の代理人とは別の)弁護士の先生に連れて行かれたというのは、何かしらの意図があったのではと思います」
明らかに、不自然にもみ消された、山口氏のレイプ事件。
今後も、官邸の息のかかった捜査介入疑惑を、徹底追及していかねばならないのは言うまでもないが、
もうひとつ強調しておきたいのは、マスメディアの態度だ。
いくつかのマスコミは、詩織さんの実名・顔出し会見を受けて、この事実をようやく報じ始めたが、
この間、「週刊新潮」の報道に対して、山口氏を盛んに起用してきたテレビ局は、完全に無視を決め込んでいた。
「今回、この件について取り上げてくださったメディアは、どのくらいありましたでしょうか?
山口氏が、権力者側で、大きな声を発信し続けている姿を見たときは、胸を締め付けられました。
この国の言論の自由とは、なんでしょうか?
法律やメディアは、何から何を守ろうとしているのか、と私は問いたいです」(詩織さん)
山口氏は、「新潮」の報道後、マスコミから姿を消し、会見を開くこともなければ、ちゃんと世間に説明することも放棄している。
テレビ局は、山口氏の責任を問うこともなく、「新潮」が報じた官邸と事件の“接点”についても、見て見ぬ振りをした。
詩織さんの言うように、この国のメディアはいったい、誰を守ろうとしているのか。
いま、その真価が問われている。
(編集部)
******* ******* ******* *******
「私はレイプされた」
著名ジャーナリストからの被害を、女性が実名で告白
【BussFeed】2017年5月29日
https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170529?utm_term=.cvJa6KqwZp&ref=mobile_share#.wjMXLyz5D3
不起訴を受けて、検察審査会に不服を申し立てた、詩織さん(28歳)が会見した。
テレビに多数出演する、著名ジャーナリスト・山口敬之氏に、レイプされたと主張する女性・詩織さん(28)が、
5月29日、山口氏が不起訴となったことを受け、検察審査会に不服申立をした、と発表した。
詩織さんは、弁護士を伴い、東京・霞が関の司法クラブで、記者会見した。
配布された資料などによると、詩織さんは2015年3月、当時TBSワシントン支局長だった山口氏に、就職相談をしたところ、食事に誘われた。
そして、4月3日午後8時ごろ、都内の串焼き屋に入り、午後9時20分ごろ寿司屋に移ったが、そこで食事をしているところで記憶を失った。
そして、痛みで目覚めた際、レイプされていることに気付いたという。
時折涙ぐみながら、詩織さんは語った。
「私の意識が戻ったのは、翌朝の午前5時ごろ。
ホテルのベッドの上でした。
私は裸にされており、山口氏が、仰向けの私の上に、跨っている状態でした。
詳細については差し控えますが、はっきり言えることは、私はその時、私の意思とは無関係に、そして私の意思に反して、性行為を行われていたということです」
詩織さんは酒に強く、酔って前後不覚になったことはなかったという。
詩織さんはすぐに病院に行き、さらには4月9日に、警視庁原宿署に相談した。
警察の捜査によって、タクシー運転手や、ホテルのベルボーイ、ホテルセキュリティーカメラ映像、下着から採取したDNA片の鑑定結果などの証拠が揃い、
2015年6月に、いったんは、山口氏への逮捕状が発行された。
しかし、捜査員からは、逮捕直前、「上からの指示で、逮捕できなかった」と、連絡があったという。
山口氏はその後、2015年8月26日に書類送検されたが、2016年7月22日に、嫌疑不十分で不起訴になった。
詩織さんは納得がいかないとして、検察審査会に不服申立をした。
詩織さんは、家族の意向で名字は伏せたものの、「匿名の被害者女性と報じられたくなかった」として、顔と名前を公開して、記者会見に臨んだ。
テレビなどで活躍するベテラン・ジャーナリスト
山口氏は、元TBS記者で、長く政界を取材しており、2016年5月のTBS退社後は、フリージャーナリストとして、多数のテレビ番組に出演している。
安倍首相との距離も近いとされ、2016年6月に出版した著書「総理」(幻冬舎)では、次のように記している。
「安倍氏と私は、一回り違いの午年で、出会った当初からウマが合った。
時には政策を議論し、時には政局を語り合い、時には山に登ったりゴルフに興じたりした」
山口氏は、週刊新潮で、この件が報じられたことを受けて、自身のフェイスブックで、5月10日、次のように反論している。
「私は、法に触れる事は一切していない。
当局の厳正な調査の結果、違法な行為がなかったという、最終的な結論が出ている。
この過程において、私は、逮捕も起訴もされていない」
一方、詩織さんの代理人弁護士は、「これは起訴されるべき事案だと、確信している」と述べた。
(渡辺一樹記者)
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レイプ被害告発会見に、山口敬之が反論、その内容がヒドすぎる!
安倍応援団も、詩織さんに、セカンドレイプ攻撃
【LITERA】2017年5月30日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3206.html
「準強姦疑惑」の“安倍官邸御用ジャーナリスト”・山口敬之氏が、被害女性である詩織さん(28)の記者会見を受け、
昨夜、自身のFacebookに、「週刊新潮記事に関する会見について」と題する、「反論」を投稿した。
詩織さんは、強い決意のもと、顔と本名を明らかにして、記者会見にのぞんだのに対し、山口氏は、FBに書き込むだけ。
森友問題で、籠池泰典前理事長が証人喚問を受けた際、昭恵夫人が、FBでのみ反論したのと同じで、
結局、社会にきちんと説明する気など、さらさらないらしい。
しかもその内容は、またしても詩織さんを貶める、“セカンドレイプ”そのものものだった。
まず山口氏は、
〈週刊新潮の私に関する記事の、情報提供者であった女性が、記者会見を行ったとの事なので、見解を申し述べます〉
と、この期に及んで、詩織さんを、わざと「情報提供者」と呼ぶ。
これだけでも、山口氏に、誠実さのかけらもないのは明白だが、いったい会見のどこに「反論」したのか見てみると、
山口氏は、
〈法に触れる事は、一切していません〉
〈不起訴という結論が出ました。よって私は、容疑者でも被疑者でもありません〉と、前回同様の主張を繰り返しているだけだった。
そもそも、詩織さんは、不起訴が不当だとして訴えているのだから、反論にすらなっていない。
そのうえ、山口氏が、詩織さんを、酩酊状態でホテルに連れ込み、性行為を行ったこと、そして、避妊具をつけず膣内射精をしたことは、
タクシー運転手の証言や、ホテルの監視カメラ、事件後の、詩織さんと山口氏のメールのやり取りから明らかだ。
実際、山口氏も、「週刊新潮」(新潮社)の取材で、そのことは否定していない。
準強姦罪は、女性の心神喪失・抗拒不能に乗じて、姦淫した場合に成立するものであり、
こんなたわごとで、〈法に触れる事は一切していません〉と言っても、なんの説得力もないだろう。
だが、山口氏の、このFBでの「反論」が、もっと悪質なのは、自己弁護でデタラメを言い募り、厚顔無恥にも、“自分ははめられた”と、印象付けようとしていることだ。
山口氏は、「反論」を、こう締めくくっている。
〈他方、不起訴処分は、すでに昨年7月に、全ての関係者に伝えられています。
私はこの結論を得て、本格的な記者活動を、開始しました。
当該女性がもし、純粋に、不起訴という結論に不満だったなら、時をおかず不服申立していたと考えます。
なぜ私が、メディアに露出するようになってから、行動が起こされたのか、
なぜ当該女性の主張を、一方的に取り上げた、週刊誌の報道が先行したのかなど、
今後の対応を検討する為に、全体状況を理解しようと努力しています〉
よくもまあ、こんなデタラメを、平気で口にできたものだ。
周知の通り、山口氏は、『総理』(幻冬舎)という、“安倍ヨイショ本”で脚光を浴びたが、その発売日は昨年6月9日。
また、同日発売の「週刊文春」(文藝春秋)でも、「TBSエース記者独立第一弾!」として、安倍官邸についての集中連載を、スタートさせている。
不起訴処分の昨年7月22日よりも、1カ月以上前の話であり、つまり、“不起訴を受けて、本格的な記者活動を始めた”などという説明からして、真っ赤な嘘なのだ。
また、続く、“不服申し立てをするならすぐにやったはず”との言い分にいたっては、悪辣な印象操作と言うほかない。
検察審査会への不服申し立てに、時間がかかったことについては、
ホテルの防犯カメラやDNA鑑定、タクシー運転手やベルボーイなどの証言等の、証拠申請の準備が必要だったからだと、詩織さん自身がきちんと説明している。
また、詩織さんは、「週刊新潮」の記事が出る前々から、警察・検察の判断に疑問をもち、告発の動きを見せていた。
実際、当の山口氏じたいが、「週刊新潮」に書かれる直前のFBで、
〈当該人物側が、この話を、スキャンダルとして各種メディアに売り込もうとしていたことは、察知していました〉と投稿し、予防線を張っていた。
性犯罪を、被害者自らが告発することのリスクや覚悟を、完全にネグり、これを「売り込み」などと表現することじたいが、完全にセカンドレイプだが、
いずれにしても、準強姦疑惑報道が、山口氏のメディア露出以降になったのは、手続きや媒体側の都合であって、詩織さんの意思とは関係がない。
山口氏は、それを知っていながら、まるで自分が売れっ子になったから、「売名」目的で告発したかのような印象操作、デタラメをふりまいたのだ。
このように、山口氏の言い分は、「反論」になっていないばかりか、さらに詩織さんの尊厳を傷つける、まさにセカンドレイプとしか言いようのないものだ。
ところが、驚いたことに、安倍応援団やネトウヨは、こんな山口氏を擁護し、逆に会見をおこなった詩織さんを、バッシングし始めた。
家族の希望で、苗字を伏せていた詩織さんの苗字を暴き、
〈詩織さんは、シャツの胸元開け過ぎで、説得力ない〉
〈同情を逆手に取った、売名行為です、女から誘って男がはめられた〉
〈証拠を出してもない、女性証言のみで捜査した、警察が馬鹿じゃね?〉
〈はい、詩織さん、左翼まわしもの確定ですね〉などと、わめきはじめたのだ。
呆れてものも言えない。
そもそも、“胸元を開けていたら、レイプされても仕方がない”という発想は異常だが、
それ以前に、詩織さんは、昨日の会見で、「胸元開け過ぎ」な服など着用していない。
また、“詩織さんの証言だけで、他の証拠がない”、というのも事実ではない。
会見で明かされた、元捜査員の証言以外にも、ホテルの監視カメラには、詩織さんを抱えるように引きずる山口氏の姿が映っており、
「週刊新潮」には、山口氏が、嫌がる詩織さんを、無理やりホテルに連れ込んだことを裏付ける、タクシー運転手のこんな証言が掲載されている。
「女性は、何度か、“駅の近くで降ろしてください”と訴えたのですが、男性が、“何もしないから。ホテルに行って”と。
それで、結局、2人をホテルに連れて行ったのですが、到着しても、彼女はなかなか降りようとしませんでした。
けれど、最終的に彼女は、体ごと抱えられて、座席から降ろされたのです」(5月18日号)
さらに、山口氏は、事件後、詩織さんのメールに対して、
〈あなたを部屋に移して、ベッドに寝かした〉
〈(自分は)別のベッドで寝ました〉
〈あなたは、私の寝ていたベッドに入ってきた。
(略)あなたのような素敵な女性が、半裸でベッドで入ってきて、そういうことになってしまった〉、などと言い繕っている。
仮に、泥酔した女性が、半裸でベッドに入ってきたとして、レイプに正当性など微塵もないが、
「週刊新潮」が報じたホテル関係者の証言は、山口氏の言い訳メールの矛盾をも、暴くものだった。
「客室に2つあったベッドのうち、1つしか使われた形跡がなかった。
しかも、そのベッドには、血痕がついていた」(5月25日号)
さらに言えば、安倍応援団とネトウヨは、詩織さんが会見で、「共謀罪の審議止めろ」と発言したとして、
〈完全に工作員〉〈共謀罪つぶしのための神輿〉なる虚妄のレッテル貼り、攻撃を仕掛けているが、これも極めて悪質なデマである。
まず、詩織さんは会見で、「共謀罪の審議止めろ」などと、一言も言っていない。
質問のなかで、今国会で、共謀罪の審議が優先されたことで、性犯罪の厳罰化法案の成立が、後回しされていることについて、疑義を呈しただけである。
無知なネトウヨのために説明しておくが、もともと、この性犯罪の罰則強化と非親告罪化を柱とする刑法改正法案は、自民・公明両与党が、今国会での成立を、明言してきたものだ。
とくに公明党からは、刑法改正案を、共謀罪よりも先に審議すべきだという意見が出ており、
たとえば、3月30日には、山口那津男代表が安倍首相に対し、
「(債権規定の見直しなどの)民法改正案と(性犯罪を厳罰化する)刑法改正案を優先して、審議すべきだという認識は持っている」と伝えていた。
実際、政府は、刑法改正案を、共謀罪よりも先に、国会に提出している。
ところが、自民党と安倍首相は、今国会での共謀罪成立を最優先とし、4月6日に、強引に衆院審議入りさせた。
通常、国会では、先に提出した法案から、優先的に審議するので、これは異例のこと。
そして、共謀罪に関連する議論の紛糾もあり、刑法改正法案は、どんどん日程がずれ込んでいる状況なのである。
ようは、ネトウヨたちは、安倍首相のオトモダチである山口氏を擁護するためだけに、詩織さんが言ってもないことをでっち上げ、バッシングに明け暮れているのだ。
何度でも繰り返すが、こうした山口氏の反論未満の言いがかりも、ネトウヨのバッシングも、完全に、詩織さんに対するセカンドレイプに他ならない。
本来、なすべきことは、性犯罪の卑劣な実態を直視し、そして、権力による“もみ消し”の疑惑を、徹底追及することだ。
詩織さんは、昨日の会見で、こう語っている。
「私の一番の願いは、今後、同じ思いをする方が出てきてほしくはない、ということです。
このことはあなたにも、ご家族にも友人にも、誰にでも起こりうることです。
このまま沈黙し、法律や捜査のシステムを変えないのであれば、私たちはみな、この犯罪を許しているのと同じことではないでしょうか」
安倍政権を忖度している捜査当局関係者と、マスコミ関係者は、この言葉に真摯に向き合うべきだ。
(編集部)