港区議員・榎本茂さんのフェイスブックから
今日も、東京港に、下水処理場から未浄化の汚水が放流された。
ほぼ山手線の内側エリアの、トイレ・台所の汚水が、雨水と共に、レインボーブリッジの袂から、塩素を混ぜただけの状態で放流されている。
汚水は、対岸の、オリンピックのトライアスロン会場となるお台場を染め、上げ潮に乗って、築地周辺もあっという間に包み込む。
下水道局は、この汚水の水質を公表していないし、排水口から先は海なので、港湾局の管轄だと言う。
「文句は港湾局に言ってくれ」と。
つまり、
「俺のお尻から出たウンチは、もう俺のものじゃなくトイレの物だ。文句はトイレに言え」
と言っているに等しい。
東京都下水道局は、「塩素で大腸菌は死んでいる」と言うが、港区の雨天時の水質調査をみても、大腸菌は死んでいないし、
この放流されている水質が、水質汚濁防止法の排水基準を満たしていない事は明らかだ。
http://www.city.minato.tokyo.jp/kankyouase…/…/h26utenji.html
水質改善策は遅々として進まず、僕たち世代が生きている間に、なされるかどうかもわからない状態。
違法行為を正すには、司法の場しかないのだろうか…。
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この箱状の建物は、下水処理場から海底を通って施設されている、汚水の緊急放水口の構造物です。
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以下は、コメント欄に寄せられた意見と、それに対する榎本さんの返答から、引用させていただいたものです。
・トイレそのまま、といっても過言ではない区域でオリンピック競技が行われようとしている。
・お台場では、国際競技などに限り遊泳の許可が下りる。
・お台場海水浴という区のイベントでは、水に顔をつけないという誓約書にサインしないと、参加ができない。
・この下水問題を解決するには900億円くらいの費用がかかる。
・水質汚濁防止法違反の刑事事件に相当することから、行政トップの小池知事は、罰金50万で前科者になる可能性が大きい。
・集団訴訟を前提に、弁護士と協議に入る予定である。
・オリンピックのトライアスロン競技が開催される予定であるが、港湾局の環境担当係長は、
「3日経てば水質が安定するから、開催延期で対応することになるでしょうね」と言っている。
・この動画(フェイスブックに掲載されている)の位置は、芝浦ポンプ場の緊急放出口辺りである。
・撮影日は、午前中に、高浜運河の放水口から未浄化下水放流が開始され、午後1時過ぎから、高浜水門外の放水口から放水された。
・この施設が作られたのは昭和6年。
・未処理の下水を流すのは良くあることで、日本全国、古くに下水を整備した都市では、残念ながらどこでもしている。
・芝浦下水処理場の縦坑が、平成30年に完成した後は、運河でも泳げるようになるというふれこみだったが、予定が遅れに遅れて未定になっている。
・計画の水質改善目標は、結局掲げないまま、工事費のみ垂れ流し続けている。
・東京都水道局のサイトでは、この件については書かれていないが、未浄化下水放流は事実で、水道局も認めている。
・この放流は、年間120回以上。
・水質汚濁防止法には、下水処理場からの汚水の水質に対する特例は無い。
・法的には真っ黒。
・合流式下水道として認可されているから、『違法』では無いということになる。
・放流する汚水の水質基準の規制が、緩和されるわけでは無い。
・水質は完全に違法。
・雨量が30ミリを超えると、貯水のキャパを超えて溢れるから流す、という論法。
・東京23区の場合、下水道局は市ではなく、都政の問題。従って、下水道局=東京都となる。
・合流式の問題は、全国的な問題であるが、東京の都市部の場合、世界最大の規模と人口密度ゆえ、
地方とは放流量も水質も、改善計画に掛かる予算規模も、全てが桁違いに違う。
・日本の首都の玄関で、かつ、オリンピックトライアスロン会場の目の前で、これをやってしまうことのイメージの問題でもある。
・雨天時に、未浄化のまま垂れ流しているのは事実であり、全ての汚水を浄化槽に流さず、塩素で殺菌処理しただけで放流している。
・一般企業は、協定値を超えてしまう恐れのある場合は、一旦ストックし、バッチ処理をする等の手をかけている。
雨だから仕方ない、などという言い訳はしない。
・生活排水はT-N、COD、T-P、SS、どれも高く、塩素でこれらは落ちない。
・多摩川でも、同様のことが行われている。
・隅田川上流の、埼玉の汚水も問題である。
・港区が都に、未浄化汚水の放流情報を提供するように求めても、毎回拒否されている。
・お台場には、白い発泡スチロールのような「オイルボール」(下水管の油が固まったもの)が、多数流れ着く。
http://www.gesui.metro.tokyo.jp/.../life/oil/tomin_onegai/
・築地市場は、この海水を汲み上げ、昭和36年製の骨董品の浄化槽を通し、場内で使用している。
・この下水問題は、都民ファーストの政策立案部会で不採用だった。
・このことについて、保健所も、水質汚濁防止法を所管する海上保安部も知っている。
・だが、行政間では、互いの領域を侵さずという不文律があり、動こうとしない。
・処理場から出す水は、水質(窒素とリンとCOD)が常時モニターされていて、データが役所の当該部署に送信されている。
・水質汚濁防止法では、丸一日24時間のトータルで超えてなければ可、としていて、
一日中、動画のようなレベルで排水していればアウトだが、大雨等で一時的に超えるというのは、割合普通に起きている。
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榎本港区議員のオフィシャルサイトより
http://enomotoshigeru.com/target/57.html
私たちの街にある、芝浦水再生センターが作られたのは、昭和6年、満州事変があった年。
日本の人口は7千万弱だった。
この老朽化した施設が、今の東京の姿を想像して作られたわけもなく、10区から集まる、莫大な量の下水と雨水を、処理しきれないことから、
平成24年度だけでも、塩素を混ぜただけの汚水を、187万7200㎥、実に東京ドーム15杯分も、運河に放水しています。
雨が降った直後から、焦げ茶色の汚水が、濁流となって放水され、あっという間に運河は黄土色に変わり、
高浜水門から運河の外へ流れ出し、レインボーブリッジ、お台場へと、海の色を変えていきます。
港区港南に建設中の、芝浦下水処理場の新ポンプ場は、約950億円以上の巨費と10年の年月をかけ、
深さ65mの巨大な縦穴を掘り、運河に放水している未処理下水を溜め込む、巨大な地下貯留施設(主ポンプ棟整備事業)を作ります。
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ということなんですが、その工事は随分遅れているそうです。
そのことについても、榎本さんはこうおっしゃっています。
地下に想定外の構造物が埋没していて、撤去に時間がかかるとのことだったが、その後の遅れの理由はわからないと。
深さ75メートルの、巨大な縦穴を掘る工事現場の様子(現在)。4年目で5メートル程度しか掘っていないように見える。
●合流式下水道は、一定量以上の降雨時に、未処理下水の一部がそのまま放流されるため、公衆衛生・水質保全・景観上の観点から問題
●平成15年度には、下水道法施行令を改正し、中小都市(170都市)は平成25年度、大都市(21都市)では平成35年度までに、緊急改善対策の完了を義務付け
東京23区の場合、下水道局は市ではなく、都政の問題です。
従って下水道局=東京都となります。
合流式の問題は全国的な問題ですが、東京の都市部の場合、世界最大の規模と人口密度ゆえ、地方とは放流量も水質も改善計画に掛かる予算規模も全てが桁違いに違います。
そして、日本の首都の玄関で、かつ、オリンピックトライアスロン会場の目の前で、これをやってしまうことのイメージの問題でもあります。