わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

窯を焚く(素焼1)

2009-05-13 22:44:42 | 窯詰め、素焼、本焼の話し
作品を乾燥し、窯詰めしたら、いよいよ、素焼の窯焚きと成ります。

1) 窯焚き前の確認事項

 ① 燃料(灯油、ガス)を使う窯の場合、燃料が十分有る事を確認。

   都市ガスなど、使用量のメーターが有る場合は、その数値を読み取っておく。

 ② 電気を使う窯の場合、電熱線が断線していないかを、確認。

 ③ 熱電対温度計が、正常に作動しているかも、確認。

 ④ 素焼すべき作品の、入れ忘れが無いかを確認。

 ⑤ 点火用具(マッチ、チャッカマンなど)、筆記用具(焼成記録ノート、鉛筆など)の用意。

尚 窯の焚き方は、千差万別で、人によって色々方法が有りますので、ここでは詳しくは述べません。

2) 窯を焚く人は、以下の様に成ります。

 ① 常にある人に固定されている。

   自分の窯(又はカルチャーの窯)で、自分一人で、窯の管理から窯焚きまで、一人で行う。

 ② 陶芸グループの様に、窯焚きが当番制で、一定していない。

   窯焚きの記録を残して置くと、技術が蓄積され、次の人(次の回)の役に立ちます。

 ) 記録事項は、天候、日時、作品の量、作品の大きさ、温度上昇記録(10分~20分毎の温度)

   最高温度、焼成時のトラブル、焼成の仕方(バーナー操作、灯油やガスの供給量、ガス圧)

   焼成結果、燃料使用量、その他、気が付いた事をノートに記します。

3) 作品を作った人

 ① 自分一人で作った作品のみ。

   作品の状態が、完全に解かっていますので、素焼は、ほとんど問題ありません。

 ② 陶芸教室や、カルチャーセンターなどの、会員の作った作品。

   一応指導者(先生)が、作っている所を、見ていますので、トラブルは少ないです。

   但し、指導者=窯を焚く人とは、限りません。この場合には、指導者と、窯を焚く人の

   打ち合わせが必要です。

 ③ 公民館活動などの、陶芸サークルなどで、複数の人が作った作品。

   しっかりした指導者が、いるとは限りません。又作る過程も十分チェック出来ない事も

   有ります。この場合、色々トラブルが起こり易いのです。

 ④ 第三者の作品。(窯焚きは自分、又は窯焚きも第三者の場合)

   いわゆる、「窯を貸す」と言う状態です。

   一般には、窯焚きを含めて、「窯を貸す」事は少ないですが、薪窯などの本焼きの場合は多いです。

   窯の焚き方から、指導してくれる所も有ります。

  ) 窯のみを貸す。

   a)  知り合いの作品の場合、作った人の状態も解かり、トラブルも少ないので、

    引き受けてくれる事も、少なく有りません。(素焼のみ、又は本焼きまで)

   b) 知り合いでない場合、中々引き受けてくれる所は、有りません。

     引き受けてくれる所でも、かなり高価な金額を要求されます。

     それは、「窯が壊れる」事を恐れるためです。作品がどの様に作られたのか、不明の場合、

     作品自体、又は窯に何らかのトラブルが、起こる可能性が有ります。

    ・ 私事ですが、以前、小学校の図工の時間に作った作品を、素焼した事がありました。

     (楽焼をしたいので、素焼のみの、依頼でした。)

     話を聞いてみると、粘土の中に、「ビー玉」や「オハジキ」を入れたとの事、

     低い温度の素焼でも、「ビー玉」や「オハジキ」が熔けてしまう危険がある事を、

     承知の上で、引き受けました。案の定、幾つかのガラス製は、熔けてしまいました。

以下 次回に続きます。    

陶芸の窯焚き(素焼) 
コメント
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