2) 同じ大きさの器でも重たいと感じる物と、軽いと感じるのはなぜか?
① 作品の肉厚の差によるもの。
当然ですが、同じ大きさであっても、肉厚の厚い物は重く、薄いものは軽くなります。
多くの場合作品を作る際に、腰から高台脇に掛けて贅肉(ぜいにく)が付き易いです。
轆轤挽きに限らず、紐作り等の手捻りの際にも、肉は薄く伸ばす事です。又、制作時には、
やむをえず(必然的に)底周辺を厚く作る必要が生じる事も稀ではありません。特に背の高い
作品では、上の土の重量を保持する為に、肉厚に作る必要があります。但し、乾燥すに従い、
機械的強度が増しますので、底削り作業の際に多めに削り、肉を薄くします。
② 素地(土)の種類によって重みが異なります。
素地の密度の差により、同じ容積であっても、重さが異なります。
一般に「ざっくり」したもの、肌理(粒子)の粗い土は軽めに感じられますし、肌理の細かい
土は重く感じます。それ故、生の状態で比較しても差が判る事もあります。
③ 上記②と関係する話ですが、土の焼き締まりの程度にって、重さに差が出ます。
焼き締まる事とは、焼成によって密に成る事です。即ち、焼き締まり易い土と、焼き締まり難い
土があります。
) 肌理の細かい土は、焼き締まる率が高いです。
逆に肌理の粗い物は焼き締まりが、十分でない物もあります。
) 鉄分を含む土(赤土など)は、強く焼き締まります。又、砂っ気の有る土は焼き締まりが
弱い傾向にあります。特に焼き締まりが大きい土に、備前焼きの土があります。一般的な
土では12~13%程度ですが、20%も焼き縮ます。尚、焼き締まる事で機械的強度が
増します。
④ 作品の重心の位置によって、作品の感じる重さに差がでます。
) 重心が高い位置にある作品は、軽く感じます。
特に手に持ち 手前に傾けて使う湯飲みやコップ類などは、重心が高い方が軽く感じます。
逆に、持ち手より下に重心がある下膨れの形ですと、同じ重さの器であっても、重く感じます
) 重心が持ち手の近くにあると、軽く感じます。
特に片手で持った時は如実に感じられます。支点から遠くなるに従い、モーメントが強く
なり、支える力がより強くする必要があります。
) 重心が作品の中心線上にあると、軽く感じます。
重心が中心線上より「ずれて」いる場合、両手で持っても不安定な状態になります。
不安定ですと、手や肩などに多少でも無理な力が加わり、更に、緊張する事になります。
その事が重みとして感じる事になります。重心が中心上に無いと、両手にかかる負担の割合も
若干異なります。
⑤ 心理的な重みの差もあります。
実際には重みに差が無いが、軽く感じたり、重く感じたりする事もあります。
主に色彩に関係します。一般的には、明るく白っぽい色の作品は、軽く感じる傾向にあり、
黒っぽい色は重たい感じがします。当然皿なども料理の色彩との差で、重く感じたり、軽く
感じる事もあります。器と料理の色(色彩)の差が大きいと重く感じる様です。
以上諸々の事情により、同じ大きさの作品であっても、重みに差が出易いです。それ故、重い物でも
軽く感じさせたり、逆に軽い物を重く見せる事も不可能な訳ではありません。
以上にて「作品の重量(重さ)感とは?」の話を終わります。
① 作品の肉厚の差によるもの。
当然ですが、同じ大きさであっても、肉厚の厚い物は重く、薄いものは軽くなります。
多くの場合作品を作る際に、腰から高台脇に掛けて贅肉(ぜいにく)が付き易いです。
轆轤挽きに限らず、紐作り等の手捻りの際にも、肉は薄く伸ばす事です。又、制作時には、
やむをえず(必然的に)底周辺を厚く作る必要が生じる事も稀ではありません。特に背の高い
作品では、上の土の重量を保持する為に、肉厚に作る必要があります。但し、乾燥すに従い、
機械的強度が増しますので、底削り作業の際に多めに削り、肉を薄くします。
② 素地(土)の種類によって重みが異なります。
素地の密度の差により、同じ容積であっても、重さが異なります。
一般に「ざっくり」したもの、肌理(粒子)の粗い土は軽めに感じられますし、肌理の細かい
土は重く感じます。それ故、生の状態で比較しても差が判る事もあります。
③ 上記②と関係する話ですが、土の焼き締まりの程度にって、重さに差が出ます。
焼き締まる事とは、焼成によって密に成る事です。即ち、焼き締まり易い土と、焼き締まり難い
土があります。
) 肌理の細かい土は、焼き締まる率が高いです。
逆に肌理の粗い物は焼き締まりが、十分でない物もあります。
) 鉄分を含む土(赤土など)は、強く焼き締まります。又、砂っ気の有る土は焼き締まりが
弱い傾向にあります。特に焼き締まりが大きい土に、備前焼きの土があります。一般的な
土では12~13%程度ですが、20%も焼き縮ます。尚、焼き締まる事で機械的強度が
増します。
④ 作品の重心の位置によって、作品の感じる重さに差がでます。
) 重心が高い位置にある作品は、軽く感じます。
特に手に持ち 手前に傾けて使う湯飲みやコップ類などは、重心が高い方が軽く感じます。
逆に、持ち手より下に重心がある下膨れの形ですと、同じ重さの器であっても、重く感じます
) 重心が持ち手の近くにあると、軽く感じます。
特に片手で持った時は如実に感じられます。支点から遠くなるに従い、モーメントが強く
なり、支える力がより強くする必要があります。
) 重心が作品の中心線上にあると、軽く感じます。
重心が中心線上より「ずれて」いる場合、両手で持っても不安定な状態になります。
不安定ですと、手や肩などに多少でも無理な力が加わり、更に、緊張する事になります。
その事が重みとして感じる事になります。重心が中心上に無いと、両手にかかる負担の割合も
若干異なります。
⑤ 心理的な重みの差もあります。
実際には重みに差が無いが、軽く感じたり、重く感じたりする事もあります。
主に色彩に関係します。一般的には、明るく白っぽい色の作品は、軽く感じる傾向にあり、
黒っぽい色は重たい感じがします。当然皿なども料理の色彩との差で、重く感じたり、軽く
感じる事もあります。器と料理の色(色彩)の差が大きいと重く感じる様です。
以上諸々の事情により、同じ大きさの作品であっても、重みに差が出易いです。それ故、重い物でも
軽く感じさせたり、逆に軽い物を重く見せる事も不可能な訳ではありません。
以上にて「作品の重量(重さ)感とは?」の話を終わります。