「乾燥のメカニズム」の話を続けます。
5) 風(空気の流れ)の影響
乾燥は、空気中に、水分が蒸発して起こりますが、水を含んだ空気が、新しい空気と、入れ替わる
速度が、早いほど、乾燥は進みます。
① 素地の表面から、水蒸気と成って、水分が逃げ、表面の水分が、少なくなると、内部の水分が、
表面に移動してきます。
) 但し、表面のみが、急激に乾燥すると、内部の水分を、表面に移動させる道(通路)が
閉ざされ、内部に水分が残り、亀裂や割れが、発生し易いです。
) 既にご存知思いますが、水分は乾燥面に向かって、移動するとは、限りません。
例えば、板物等の片面を、乾燥すると、その裏側が、濡れてきます。水分が乾燥を嫌い、
反対側に、逃げた状態に成ります。それ故、反対側は、水を吸収しやすい、板や紙の上などに、
置く必要が有ります。水を吸わない、金属や、プラスチックなどに、置かない事です。
) 背の高い作品は、上部から乾燥が始まります。下部は、最後に乾く事に成りますが、
あたかも、水分が、下に逃げて来た様に、感じられます。多分、重力の影響で、水が下に、
引かれる事が、あるのかも知れません。
6) 工業的には、湿度乾燥機を使います。
乾燥には、自然乾燥が、最も良い方法と、言われています。しかし、天候に支配されたり、場所的な
問題や、人手が掛かる事などで、大量に作る、工業製品では、乾燥機を使う必要が、有ります。
それ故、肉厚の製品の、亀裂の発生を抑え、出来るだけ早く乾燥させる為に、湿度乾燥機が、
工業的に使われています。
① 水蒸気を含む空気を、その温度の飽和点まで、送り込みながら、少しづつ、温度を上げて行きます。
この間、素地は乾燥しません。温度は、50℃~60℃程度です。
② 次に、温度を保持したまま、水蒸気の量を、徐々に、少なくし、乾燥を促します。
③ 最後に、70℃~80℃程度の、乾燥した空気で、完全に乾燥させます。
④ この方法ですと、自然乾燥では、数ヶ月掛かる物が、数日で乾燥する事が、出来ます。
7) 赤外線による乾燥
特に施釉後の、素地の乾燥に、向いています。 赤外線電球を使い(単数、複数)、素地を万遍なく、
照らし乾燥させます。自然乾燥で、数時間掛かる物も、数分で乾燥が、完了します。
乾燥の注意点
① 自然乾燥の場合、成形した後、しばらくの間は、湿った布を、掛けておくと、安全です。
成形直後に、太陽に当てると、作品により、亀裂が入る場合が、有ります。
② 冬場の厳寒時に、作品が凍る場合が有ります。凍った作品は、必ず亀裂が、入りますので、
凍らさない様にします。
以下次回に続きます。
5) 風(空気の流れ)の影響
乾燥は、空気中に、水分が蒸発して起こりますが、水を含んだ空気が、新しい空気と、入れ替わる
速度が、早いほど、乾燥は進みます。
① 素地の表面から、水蒸気と成って、水分が逃げ、表面の水分が、少なくなると、内部の水分が、
表面に移動してきます。
) 但し、表面のみが、急激に乾燥すると、内部の水分を、表面に移動させる道(通路)が
閉ざされ、内部に水分が残り、亀裂や割れが、発生し易いです。
) 既にご存知思いますが、水分は乾燥面に向かって、移動するとは、限りません。
例えば、板物等の片面を、乾燥すると、その裏側が、濡れてきます。水分が乾燥を嫌い、
反対側に、逃げた状態に成ります。それ故、反対側は、水を吸収しやすい、板や紙の上などに、
置く必要が有ります。水を吸わない、金属や、プラスチックなどに、置かない事です。
) 背の高い作品は、上部から乾燥が始まります。下部は、最後に乾く事に成りますが、
あたかも、水分が、下に逃げて来た様に、感じられます。多分、重力の影響で、水が下に、
引かれる事が、あるのかも知れません。
6) 工業的には、湿度乾燥機を使います。
乾燥には、自然乾燥が、最も良い方法と、言われています。しかし、天候に支配されたり、場所的な
問題や、人手が掛かる事などで、大量に作る、工業製品では、乾燥機を使う必要が、有ります。
それ故、肉厚の製品の、亀裂の発生を抑え、出来るだけ早く乾燥させる為に、湿度乾燥機が、
工業的に使われています。
① 水蒸気を含む空気を、その温度の飽和点まで、送り込みながら、少しづつ、温度を上げて行きます。
この間、素地は乾燥しません。温度は、50℃~60℃程度です。
② 次に、温度を保持したまま、水蒸気の量を、徐々に、少なくし、乾燥を促します。
③ 最後に、70℃~80℃程度の、乾燥した空気で、完全に乾燥させます。
④ この方法ですと、自然乾燥では、数ヶ月掛かる物が、数日で乾燥する事が、出来ます。
7) 赤外線による乾燥
特に施釉後の、素地の乾燥に、向いています。 赤外線電球を使い(単数、複数)、素地を万遍なく、
照らし乾燥させます。自然乾燥で、数時間掛かる物も、数分で乾燥が、完了します。
乾燥の注意点
① 自然乾燥の場合、成形した後、しばらくの間は、湿った布を、掛けておくと、安全です。
成形直後に、太陽に当てると、作品により、亀裂が入る場合が、有ります。
② 冬場の厳寒時に、作品が凍る場合が有ります。凍った作品は、必ず亀裂が、入りますので、
凍らさない様にします。
以下次回に続きます。
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