焼成のメカニズムの、話を続けます。
② 楽焼きについて
) 楽焼用の基礎釉について
楽焼用の釉は、市販されていますが、ご自分で調合される時は、以下の様にします。
調合例 白釉(透明系) ・ 調合によって、釉の熔ける温度に、差がでます。
a) 唐土:50、 白玉:50、日の岡珪石:10
b) 唐土:60、 白玉:30、日の岡珪石:5
c) 唐土:10、 白玉:70、日の岡珪石:20
d) 白玉:70、 長石石:30
注1) 唐土(とうのつち)は、釉の溶剤の働きがあり、鉛を酸化させて、白い粉にした物です。
釉を透明にし、流れ易くします。又、大量に混入すると、熔け易くなります。
・ 白玉は、硝石のフリットで、釉の厚みを増します。(有鉛と無鉛とが有ります。)
量を多くすると、耐火度を上げます(熔け難くなる)。
注2) フリットは、自分で作る事も可能ですが、陶芸材料店から、購入した方が、容易で無難です。
(作る為には、それなりの、設備や用具が必要です。)
・ フリットとは、釉に、ソーダ、カリ、硼酸など、水に溶ける原料が有る場合や、
有害な、鉛がある時は、水に溶かしたまま(生釉)では、使えません。
これら一部(又は全部)を、一度高温で熔かし、ガラス化して、水に投じて、粉末にし、
水に溶けない状態にします。これをフリットと言います。
) 楽焼の色釉の調合例
酸化金属の銅、酸化鉄(弁柄)、マンガン、酸化錫、コバルト、アンチモンなどを、
基礎釉に添加します。
a) 緑釉、 基礎釉:15、 酸化銅:1 又は、 基礎釉:16、 炭酸銅:2
b) 黄色釉、 基礎釉:70、 弁柄:3、 アンチモン:0.2
c) 紫釉、 基礎釉:50、 酸化マンガン:1、 コバルト:0.03
d) 青釉、 基礎釉:50、 酸化コバルト:0.6
尚、黒楽用の釉の調合に、下記のような方法も、有ります。
合成加茂川石粉:100、無鉛白玉:50、酸化鉄:3、酸化コバルト:1、二酸化マンガン:3
これに、化学糊(CMC)を、0.3~0.5%、水50%加えます。
・ 釉掛けは、厚めにし、幾分、還元焼成気味にすると、梨地調になり、金属類は、深みの有る、
色を出します。
・ 酸化第二酸化鉄(Fe2O3)は、1050℃で、熱分解が起き、酸化第一鉄(FeO)と磁鉄鉱に成ります。
これを急冷すると、真っ黒に成ります。
それ故、黒楽だけは、1100℃程度で、焼成する必要が有ります。
) 楽焼の焼成
以下次回に続きます。
② 楽焼きについて
) 楽焼用の基礎釉について
楽焼用の釉は、市販されていますが、ご自分で調合される時は、以下の様にします。
調合例 白釉(透明系) ・ 調合によって、釉の熔ける温度に、差がでます。
a) 唐土:50、 白玉:50、日の岡珪石:10
b) 唐土:60、 白玉:30、日の岡珪石:5
c) 唐土:10、 白玉:70、日の岡珪石:20
d) 白玉:70、 長石石:30
注1) 唐土(とうのつち)は、釉の溶剤の働きがあり、鉛を酸化させて、白い粉にした物です。
釉を透明にし、流れ易くします。又、大量に混入すると、熔け易くなります。
・ 白玉は、硝石のフリットで、釉の厚みを増します。(有鉛と無鉛とが有ります。)
量を多くすると、耐火度を上げます(熔け難くなる)。
注2) フリットは、自分で作る事も可能ですが、陶芸材料店から、購入した方が、容易で無難です。
(作る為には、それなりの、設備や用具が必要です。)
・ フリットとは、釉に、ソーダ、カリ、硼酸など、水に溶ける原料が有る場合や、
有害な、鉛がある時は、水に溶かしたまま(生釉)では、使えません。
これら一部(又は全部)を、一度高温で熔かし、ガラス化して、水に投じて、粉末にし、
水に溶けない状態にします。これをフリットと言います。
) 楽焼の色釉の調合例
酸化金属の銅、酸化鉄(弁柄)、マンガン、酸化錫、コバルト、アンチモンなどを、
基礎釉に添加します。
a) 緑釉、 基礎釉:15、 酸化銅:1 又は、 基礎釉:16、 炭酸銅:2
b) 黄色釉、 基礎釉:70、 弁柄:3、 アンチモン:0.2
c) 紫釉、 基礎釉:50、 酸化マンガン:1、 コバルト:0.03
d) 青釉、 基礎釉:50、 酸化コバルト:0.6
尚、黒楽用の釉の調合に、下記のような方法も、有ります。
合成加茂川石粉:100、無鉛白玉:50、酸化鉄:3、酸化コバルト:1、二酸化マンガン:3
これに、化学糊(CMC)を、0.3~0.5%、水50%加えます。
・ 釉掛けは、厚めにし、幾分、還元焼成気味にすると、梨地調になり、金属類は、深みの有る、
色を出します。
・ 酸化第二酸化鉄(Fe2O3)は、1050℃で、熱分解が起き、酸化第一鉄(FeO)と磁鉄鉱に成ります。
これを急冷すると、真っ黒に成ります。
それ故、黒楽だけは、1100℃程度で、焼成する必要が有ります。
) 楽焼の焼成
以下次回に続きます。
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