鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

敗北宣言 『フラジャイル:松岡正剛(著)』

2007-12-30 18:10:03 | Weblog
昨日出社したせいか、なんとなく土曜日だと思っていたのだけれども、今日は、今年最後の日曜日とうことになりますか。

お昼少し前、突然、大粒の雨が降り出して、雷そして、雹まで降ってきました。
空は、真っ黒な雲・・・。
12月の雹って珍しいなぁ・・・。

バチンバチンと音を立てて降る氷の塊。
空気も湿って、冬という感じがしないプレ大晦日。

一応、今年も終わりがせまってきましたね。
あまり、終わるような気がしないのですが、終わりは、終わりってことで・・・と相変わらず意味不明・・・。

さて、今日は、今年の終わりに向って、敗北宣言をひとつ。
松岡正剛さんの『フラジャイル』という著書について・・・。
サブタイトルには、『弱さからの出発』とあるのですが、このフラジャイル・・・弱い、脆弱な・・・
壊れやすい・・・などという意味があるようです。
仕事上、海外に精密部品を送ったりする部署の隣にいるので、このフラジャイルというステッカーの貼られた荷物をみる機会も多いのです。

この『フラジャイル』の何に敗北したかと申しますと、この本に、取り上げられた本の数の多さにまず、驚きました。
古今東西、漫画も含み、その俎上に乗った作品の多いこと、多いこと・・・。

さすがに読書のナビゲーション・サイト『千夜千冊』の主宰です。
セイゴーさんの頭の中には、一体どれくらいの本が収納されているのだろう・・・。
この『フラジャイル』に、取り上げられた本のタイトルさえ、知らないものがほとんどで、一応、読書と銘打った自分のブログなんて書いてしまっていいもんだろうか・・・と思ってしまう程。

・・・3回程、読み直したのだけれど、その度に、いつも爽やかな敗北感に襲われます。

『なぜ、弱さは強さよりも深いのか?なぜ、われわれは脆くはかないものにこそ惹かれるのか?「弱さ」は「強さ」の欠如ではない。「弱さ」というそれ自体の特徴をもった劇的でピアニッシモな現象なのである。』

記述は、けして難しくなくて、むしろ優しい視点で、フラジャイルな事象を扱っている一冊です。