鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

1910年ドイツ帝国・ライヒス銀行発行の1000マルク札にみるドイツ女・・・。

2012-05-26 23:06:26 | Weblog
風爽やかな夏日の土曜日。


本日の画像。

1910年ドイツ帝国・ライヒス銀行発行の1000マルク札。
かなり大きいお札(110(h)mm×187(w) mm)。
第一次世界大戦の4年前の発行ってことになりますかね?
今から102年前の紙幣。
わら半紙(←コレは、もう死語でしょうか?ワタシが小学生だった頃は、テスト用紙がコレで、何度も答えを間違えて、消しゴムをかけると、ベリッっと敗れるヤワな紙)を、少しだけ硬くしたような紙質。
インフレだったのか、デフレだったのか・・・。
世界が戦争へ走り出す序曲の中で、発行されたお札なんだよな~~~と思うと、感慨深い訳で。
ヨーロッパが、豊かな時代を謳歌して、そして、その豊かな時代は、そう長く続くとは、思えないような嵐の前の静けさ・・・。時代は、前世紀の栄華を求めながらも、その歩みは、最も過酷な時代へと確実に進んでいくような・・・。
2枚購入して、1枚は、会社のデスク・マットの中に挟んで、時々、シゲシゲと眺めている(・・・去年までは、そんな余裕もなかったんだよね・・・雑用に追われてさ・・・)。

1910年の欧州。
アール・ヌーヴォーのあとのアール・デコの時代あたりの影響でしょうか?
曲線の花と植物が、装飾的に、綺麗に印刷されています。
繊細・優美なデザイン。
二人の美神の中央には、ドイツ帝国の国章である王冠を掲げた黒鷲(この鷲の顔が、結構、間抜けで、面白い顔をしております)。

本当に、ずっとみていても飽きないんですわ。このお札。

左の女神様なんか、かなりゴツくて、肩の丸みがなければ、顔なんか、オトコ顔だし、左の女神様も胸があるんだか、ないんだか、ビミョ~~~な感じ。美形だけどね~~~。
お二人とも、女装した男性みたいな顔だ。

ドイツ人は、質実剛健だと聞いていますが、女性も、なんか強そうだね・・・。

さて、このお札が発行されてから4年後、第一次世界大戦で、ドイツ帝国は、世界を敵に回して、戦い、そして敗北。戦後処理。天文学的な賠償金の支払い。
ハイパーインフレが、かの美しい国を飲み込みます。
そして、更に4年後。ワイマール共和国が誕生します・・・更に、その22年後・・・ドイツは、再び、世界を相手に、戦いを挑むことになるのですが・・・。

そんな未来を予測できないくらい、綺麗で、力強い、ドイツらしい紙幣の1枚。