鼎子堂(Teishi-Do)

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美青年のいる文学史⑦~『赤と黒』

2012-05-24 22:52:20 | Weblog
夏日続く・・・。


フランス文学史上・・・たぶん・・・一番の美青年・・・であると思う・・・と、随分『・・・(三点リーダー)』が多いのは・・・すみません・・・フランス文学・・・あまり(いや、全く)馴染んでません。読んでません・・・なので、どの作品のどの登場人物が、どれくらい美青年か・・・まあ、解らない訳です。

・・・解らないなりに・・・。
それでも、『赤と黒』のジュリアン・ソレルは、美青年の代表なのだと思う訳でした。
何故かというと・・・。文庫本の解説にそう書いてあったからです(あまりにも簡単すぎる!)。

『野心的な美貌の青年』

解説に書いてあるのだから、間違いないと思います。

・・・で、そのジュリアン・ソレル
頭脳明晰、秀才、美形・・・そして、溢れんばかりの野心。
彼の目指すところは、『ナポレオン』だったでしょうか?

彼のそう長くない・・・人生において、二人の女性が、大きく影響してきます。
家庭教師として雇われた貴族の家のレナール夫人と奔放な貴族の娘・マチルド。

マチルドの妊娠が、ジュリアンとの婚姻につながり、いよいよ貴族の称号を手に入れ、野望の実現に王手がかかる直前でしたが、運命は、いとも簡単に、この美青年の野望を打ち砕きます。
その原因になるのが、過去に・・・多分、彼が一番愛したであろうレナール夫人の一通の手紙でした。

どんなに才気に溢れ、美しくても、『出る杭は打たれる』ものなのでしょうか。
ジュリアン・ソレルを陥れるために、周囲が仕組んだ罠にはまったレナール夫人。
しかし、彼女の純粋な思いは、獄中のジュリアン・ソレルに届きます。
彼のために、助命嘆願をする現在の恋人・マチルドの存在すら、もう彼の眼中には、ないようです。

さて、ジュリアン・ソレルの美貌を現すとしたら、何が相応しいのでしょうか?
才気が放つ美貌なんでしょうかね?それともワイルドな野心なのか・・・?

実像として、なかなか思い浮かばないのは、たぶん彼がフランス文学の中の住人だからです。

最近では、木村了さん演じるジュリアン・ソレルは、若さと才気と美貌に溢れるはまり役でした。