鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

命の値段

2012-06-07 22:57:11 | Weblog
初夏。
朝は、4時頃から、もう明るくなっていて、夕方になっても、まだまだ明るい。
風が一番、気持ちが良いのが雨の季節を前にしたこの時期なんだろうと思っている。


昨日は、金星蝕ということで、ニュースでも、鮮明な画像が、幾度も流れた。
私は、頭痛がひどくて、早く寝てしまおうと思ったのだけれど、浅い眠りを繰り返すだけ。

昨日・・・。
緩やかに過ぎていた午後が、覆されたのが、フェリーに移送中の商品が、事故破損したという一報だった。
私の所属する部の管理職、輸送元の責任者、品質管理課、検査課・・・各トップが慌ただしく、動いていく。

事務所内には、携帯電話の着信音。
情報の錯綜。

私のデスクのすぐ近くの会議卓で、状況の説明が行われた。

・・・報告が一通りすんで、部長のひとこと。
『まず。事故現場で、ケガをした人員の確認。それを早急に正確な情報を下さい。』

私は、おっ・・・!と思ったのだった。

そうだ。それが一番大事なことだった・・・。
車両なんて、ぶっ壊したって、ナンボでも作りゃあいい話だし、フェリーやトラックだって、代替は、いっくらでもきく・・・。

一番、コストが高くつくのが、人の命だ・・・。
一般的に、ひとの命は、カネでは、買えない・・・とされている(・・・一度失うと、代替がきかず、買い戻せないから、過失などで人命を奪ってしまったら、それをお金にかえるってことでしか、代替方法がないからだ)。
情だとか、道徳だとか、理想だとか、一切抜きにして、純粋なコストってことでも、人命が一番、高くつく。
そのあたり、流石に、経営陣は、違うのである。

一部上場企業なんかでは、どんなに不良社員でも、一度採用してしまったら、解雇権乱用法案が守ってくれるから、オイソレと解雇できないのだ・・・だから、これについても、人間(人件費)が一番高くつく・・・ってことを、常に意識しないといけない・・・。

人ひとりの命は、地球より重たい・・・なんてのは、たぶんキレイ事だ(・・・でなければ、個人レベルでは、簡単に自殺するひと、政治的には、政局不安で、テロ多発なんて国は、この地上では、存在しなくなるハズなのに・・・いまだに、わりと安易に人命は、失われていく)とおもうけれど・・・。

コストという点でも、人命は、、結構、高価なモノだといえるのかもしれない・・・。

臓器売買(命を削って?)なんてことにも使えるから・・・。
しかも、たったひとつの臓器(目の玉[角膜だとか]、肝細胞など)でさえも、かなり高額らしいから・・・。