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美青年のいる文学史⑩~『神津恭介』:推理作家の描く美形探偵

2012-06-11 22:51:55 | Weblog
くもりがち。


迷いは続く・・・。
美青年というカテゴリーから、んじゃ・・・美青年ってのは、一体、何歳くらいまでが、範疇なのだろうかと思うんですが・・・世間の相場?だと、30歳くらいまで・・・ですかねぇ?
そのボーダーに引っかかってしまうのは、このシリーズ二回目の榎木津礼二郎さん(たぶん、35歳くらい?)なので、完全にアウトなんだろうけれど、このお方は、是非に・・・。

もうひとつ、年齢制限解除で、美しい探偵さん・・・本職は、大学教授ですが・・・。

高木彬光先生描くところの『神津恭介』さん。
このひと・・・美男です。
美男にもいろいろありますが・・・。
分類するなら、知的美男・・・という、たぶん、私が一番好きなタイプの美男かと・・・。

チャラ男は、論外。
お馬鹿もごめんこうむりたい。
自己陶酔型もカンベンしていただきたいし・・・。

いづれの範疇にもはいらないのが、神津恭介さんな訳でして。

考えてみれば・・・。
小説の中の美男というのは、たぶん、この人が、一番最初の出会いだったかもしれません。

江戸川乱歩、横溝正史・・・戦前から戦後にかけて、いくつもの傑作を生みだし、日本文学史上に、かつては、文学以外・・・というカテゴリーだった『推理小説』を、娯楽の地位から、文学にまで、高めた二人の鬼才が、登場させた、耽美な美しい男・・・というアイテムは、不可欠だったように思います。

その二人の鬼才に続く第三の男が、高木彬光であろうかと・・・。
乱歩、横溝とは、一線を画す推理小説の主人公としての神津恭介は、知と美を兼ね揃えた逸材だったのだけれど・・・かなりご無沙汰しておりまして、記憶から外れていた訳です。

美青年という年齢制限?は、ちょっと緩くしていただいて、ある意味、古典的な美青年ってことで。
この古典的?美青年が解く謎は、邪馬台国、成吉思汗=源義経・・・といった過去に埋もれた歴史から、首のない刺青の遺体など、この知的美青年探偵は、簡単に解き明かしてしまうのです。