鼎子堂(Teishi-Do)

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真珠夜話②バロック&バロック

2012-08-24 22:50:38 | Weblog
暑さ・・・延々・・・いつまで、続くのだろうか・・・?


昨日に引き続いて、真珠のお話。

本日の画像。

淡水バロックパールのネックレス。
こちらは、淡水真珠の大珠で、形が、いびつ。普通の真円の美しいアコヤ貝の養殖真珠とは、にてもにつかない形状をしている真珠達です。

以前ですと、米粒状の形をした極小の小さなものが主流だったけれど、最近では、真円の7mm珠など、アコヤ貝にも劣らず、しかも、カラフルなオレンジ、パープルといった淡い色を備えたものが、流通しています。
しかも、アコヤパールより、はるかに安価。
小さくても、可愛らしく、普段使いにするなら、淡水パールのほうが、リーズナブル。

同じ淡水育ちにしても、バロックと呼ばれるいびつな真珠は、巻が不均等であるゆえに、その輝きは、重厚で、奥行きがあるような気がします。
ネックレス等に連組をするにも、全く形状の違うもの同志を配列するので、組合せ方も重要。
たぶん、連を組むのに、普通の真円真珠より時間を要するものかと思います。

アメリカ大陸では、均等な真円真珠が、ヨーロッパでは、形がいびつなバロック真珠が好まれるというのもわかるような気がします。

養殖という人工的につくられたものでありながら、バロックは、ひとつひとつの個体に重みがある・・・。
私は、アコヤ貝の真円真珠になり損ねた所謂、規格外のパールは所有していますが、純粋に意図を持って作られた欧州好みのバロックパールは、所有できずにいます。
資金面の問題がクリアできないから・・・。

・・・それでも。
この淡水バロックのいびつで、金属質な輝きには、心惹かれます。
一見、真珠とは、思われないかもしれない・・・素材不明な謎の楽しさ・・・みたいなものがある。
見ようによっては、プラスチックな軽量さもあるし、アルミチックな軽金属っぽさもあったり・・・そして、秋の月夜の乾いた光のようでもあり、でもやっぱ真珠なんですよ~~~みたいな・・・。


淡水パールなので、安価でも、楽しめる一品。