昨夜は、夕立で、熱く籠った空気を洗い流すように、夜間は、涼しくなった。
午前3時頃、早くも、蟋蟀(こおろぎ)の鳴き声が聞こえる。
小さな秋が、生まれてきているのだろう。
アキアカネもす~~~ぃすいと車のフロントを横切っていく。
一昨日は、那須のオルゴール美術館に出かけた。
相方は、オルゴールが大好きで、鎌倉へ行った時も、鎌倉オルゴール堂へ連れていってくれたし、自分ひとりでも、立ち寄るという。
クラシックで、繊細なシリンダー式、レトロで、豪華なディスク式・・・と、アンティークオルゴールは、見て楽しいし、その音色(オンショク)は、煌めきを放つ宝石類が、ぶつかって、縺れて、光に音があるとすれば、こんな音だろうな・・・と思う。
とくに、19世紀から20世紀くらいまでのディスク式は、アンティークな家具の装飾、螺鈿細工や象嵌技術も楽しめて、更に、その音を共鳴させるために、ウォールナット(胡桃材)などの木材を使うから、さらに重厚さと美しさを兼ね備えた芸術品でもある。
相方的には、音や美的装飾よりも、中の機械仕掛けを見る方が楽しいようだ。
クラシックな機械仕掛けを分解したくて仕方がないらしい(父上が、時計商だったからだろうか???)。
美術館のガイドさんに、いろいろとカラクリに対する質問をしていた(・・・職員さんもメイワクな話だろう。サラっと聞いて感動してくれればそれでいいのに、共鳴だとか、残存音だとか・・・技術的なことを聞きかれてもな・・・)。
現在のオルゴールといえば、携帯電話の着信音などの需要があるし、ヒーリングのCDで、オルゴール音の使われているものもたくさんあるようだ。
そういえば、通院している都下の病院では、BGMにオルゴールの曲を使っている。
私が、子供の頃は、10cm×5cm?くらいの小箱で、曲は、『エリーゼのために』、『乙女の祈り』、『ノクターン』くらいしかなかったと思う(もっとも、安価なおもちゃのオルゴールであるから、ドイツ製だとか、スイス製の所謂、ホンモノのオルゴールは、最近になって知った)。
親戚のお姉さんがお嫁に行くので、使わなくなったオルゴールいただいたのが、小学生の高学年頃だったと思う。
木でできた白いグランド・ピアノの形で、フタを開けると、曲が奏でられ、バレリーナが踊り出す可愛らしいもので、毎日、学校から帰ると、ネジを巻き、曲と小さなバレリーナが、くるくる回るのを楽しんだ。
大切にしていたけれど、いつのまにか、ぷっつりと興味を失い(・・・つまり飽きたのだろう)、そのオルゴールは、毀れたとか、なにかで、処分してしまったのだと思う。