鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

ゼフィロスの弱体化---温暖化の影響?

2008-01-04 17:10:21 | Weblog
最近は、強風があまり吹かなくなったように思う。

まだ、車の免許を持っていなかった頃、移動手段は、自転車だった。
このへんは、冬の西風が凄く強かった。

居住地が市内より、東側に位置しているため、西へ向うパターンがほとんどだ。
駅へ行くにも、書店へいくにも・・・。
そんなこんなで、冬は、風との格闘だった・・・が、しかし、最近は、そうでもない。
もちろん、移動手段が車に変ったこともあるだろう・・・。

しかし、私は、基本的には、自転車の方が好きだ。
車の運転が、ド下手な事もあるのだけど、自転車の方が風を感じるから・・・。
雨と風と気温さえ問題なければ、通勤も自転車にしたいくらいである(ちと、遠いが・・・)。

風に関連する遊びで、私は、凧揚げが好きである。
最近は、あげなくなったけれども、あの西風にグイグイひっぱられる糸の感触が楽しい。
風に逆らっている訳だ。

私でも割と安易に上げられる凧は、ゲイラ・カイト(今でも存在するのだろうか?)である。
変な目のついたデザインの三角形の蝙蝠みたいな形の洋凧である。
凄く高くあがるし、あのグイグイ感は、和凧にはない変な強さとしなやかさがある。
素材が、ビニールだからな・・・。
でも、和凧の方が、綺麗だよね。色彩とかデザインとか・・・。

最近は、送電線に引っかかった凧なんて見ないし、東京電力の保守のおじさん達もみかけなくなったし、子供も凧揚げはしないのだろうか・・・。
楽しいのにな・・・。

強い西風が吹かなくなったのは、気象変動のせいなのだろうか?温暖化だとかさ・・・。

西風といえば、イタリア・フィレンツェのウフィツイ美術館所蔵のボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』の左側に花の女神・フローラを擁きながら、風を吹きつける西風の神・ゼフィロスなんかを連想させる。
・・・でも、ちょっと認識が違っていたみたいで、日本では、偏西風は、寒い北風を連想させるけれど、ヨーロッパでの偏西風は、暖かい春風なんだとか・・・。
なんだ・・・違うのか・・・。

それでも、ゼフィロスの弱体化・・・。西風の神も地球規模の気象変動で、力がなくなってきたのか・・・。

それにつけても、凧あげがしたい・・・。



鎌倉極上麦酒

2008-01-03 19:02:00 | Weblog
お正月も3日目・・・。
昼間から、飲んだくれていて、本を読みながら、音楽聞いて、眠くなったら眠る・・・
極楽ですね・・・。
毎日、こんな生活だったらよいのになぁ・・・なんてたま~にやるからいいのであって、毎日だったら飽きるよな・・・。

年末に、件のワールド・ワイドな酒屋に出向いて、いつものごとく、ペリエとか、お菓子類を購入しにいったのですが、いつもチェックする要冷蔵ビールのコーナーになにやら、綺麗なラベルのビールが並んでいます。
ラベルには、鎌倉極上麦酒とありまして、これは、数年前、製造元の鎌倉で、飲んだことがありました。
なかなか美味しいビールなのですが、330mlで、525円とビールにしては、ちょこっとお高めでございます。
しかしだな・・・。
以前は、地元の鎌倉近辺でしか飲めなかったし、飲みたかったらお取り寄せ・・・しか方法がなかったし、そうなると、或る程度、数を購入しないと、送料だって、バカにならないし、数量増やすと、冷蔵庫が悲鳴をあげそうだしな・・・。

・・・なんて事情があったもので、地元で、2,3本買って帰れるのは、望外の慶びでして・・・。
去年まで御用達のchimeyを置いてくれなくなったしな・・・。


・・・という訳で、3本程、購入して、元旦から、毎日1本づつ飲んでおりました・・・ので、今日でおしまいなんですけどね。

地ビールは、ラベルがクラシックで綺麗なものが多いですね。
美味しいものも多いみたいです。

近江ビールとか、よなよなエールなんかもかなり美味だし・・・。
私は、エール系(上面発酵)のものが好きだけれど、ラガー(下面発酵)のピルスナー系も結構、好きという・・・節操がありません。
バドワイザーとか缶のデザインが絵的にお洒落だけれど、ちょっと軽すぎる気がして、飲んだ気がしないしな・・・。

鎌倉極上麦酒のラベルは、鳩さんです。
鶴岡八幡宮のイメージでしょうか・・・
そういえば、源実朝は、鶴岡八幡宮の大銀杏に身を隠していた甥の公暁に殺されてしまったんでしたね。
雪の鎌倉・・・鶴岡八幡宮・・・。
享年28歳・・・。





Diamond Snow・・・今宵見る夢は・・・。

2008-01-02 17:23:01 | Weblog
今夜見る夢は、今年最初のはつゆめ・・・。

現実が辛かったりすると、夢は、楽しい気分にさせてくれるような幻想をみせてくれる場合があるようです。
ずっと以前ですが、かなりbarren な日々を送っていた時期のある日、ワタクシは、とても素敵な夢をみました。
人の夢の話ほど、つまらない・・・なんて言うけれど、なかなか綺麗な夢だったんで、ちょっと書いてしまいます。

夜なのに、暗くなく、あたりは、明るい夜空のようなのです。
地上ではなく、屋上のような、屋根の上のようなそんなところにいるのですが、空から、雪が舞い降りてくるんですね。
手のひらで、受け止めると、それは、なんとダイヤモンドに変っています。
それは、ひとの手にふれるとダイヤモンドにかわるDiamond Snow(・・・ってそんなのないけど・・・)
だった訳で・・・。
地上に落ちると(人の手のひら以外は)蒸発してなくなってしまいます。
手のひらのダイヤモンドの雪は、夜なのに、キラキラと煌き、七色の虹のように光っています。
雪は、3つばかりワタクシの手のひらに落ちてきましたが、あとは、みんな蒸発してしまいました。
どうもタイムアウトだったみたいです(スーパーのタイムセールじゃあるまいし、夢なんだから、もっと大盤振る舞いしたってよさそうなものですが、見ているひとが小市民なんで、夢のスケールも相当、小さいようなのです)。
手のひらにのこったダイヤモンドの雪は、一粒が、1カラットくらいの大きさでしょうか。
当時、ダイヤモンドなんて、生活圏外だったので(欲しいとも思わなかったのです)、その美しさに飽かずながめておりまして、3つのダイヤモンドの雪を握りしめて、なんとも幸福な気分で目が覚めた・・・ってだけの夢なんですけどね。

スケール的には、小市民的ですが(どうせなら、一財産築けるくらいキャッチしときゃよかったのに・・・とおもいますけどね)、この夢の凄いところは、その夢をみた日は、その夢の余韻が一日中持続して、なんとも幸福な気分になっていたことです。
その余韻は、その後、時々、思い出して、楽しむことができるのです。
儚いはずの寝ている間にみた幻想が、現実にリンクされている稀有なパターンでした。

「荘周が夢を見て蝶になり、蝶として大いに楽しんだ所、夢が覚める。果たして荘周が夢を見て蝶になったのか、あるいは蝶が夢を見て荘周になっているのか・・・。」
・・・という中国の荘子の胡蝶の夢のエピソードもありますが、夢ってほんと不思議です。

どなた様も今宵は、よい夢をご覧になって下さいませ。



子年なんで・・・『鉄鼠の檻:京極夏彦・著』

2008-01-01 21:33:23 | Weblog
明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

2008年第1回目は、京極夏彦さんの『鉄鼠の檻』。
このブログでも何回か取り上げましたが、京極堂シリーズ第4弾でございます。

今、実寸してみましたが、50mm・・・です。
私は、昔、すこ~しだけ、設計業務をやらされたことがありまして、図面を引くとき、ミリメートル単位で計る癖がついてしまいまして、普通なら5cmと書くべきなのでしょうが・・・。

文庫本で、この厚みは、ちょっとスゴイよ。
業界では、弁当箱と呼ばれているそうで、本屋さんでもディスプレイするのが大変かな・・・と思うくらい厚いです。
ワタクシは、お行儀が悪いので、いつも本を読むときは、横になって読むのですが、重量感も相当なものなのです。握力も弱いし、ページを捲るのもちょっと片手では無理みたい・・・。

・・・で、ねずみ年にちなんで、この本です。

雪の箱根のお寺(明慧寺)で起こる連続殺人事件・・・。
山中に現れる振袖の童女・・・。今回のテーマは、『禅』にあるようです。
『禅』は、理解するのが相当難しいらしいのですが、入門編として、ミステリーを楽しみながら、この『鉄鼠の檻』を一読すれば、なんとか格好は、つきそうです。

ちなみにタイトルの『鉄鼠』は、天台宗園城派の高僧・實相房阿闍梨頼豪の霊が怨念のあまり、妖怪に姿を変えてそうです・・・。
こういうことをスラスラと書いてしまう京極さんってもしかして妖怪・・・???なんて思えるほどです・・・「天台宗園城派の高僧・實相房阿闍梨頼豪」にしても阿闍梨なんて単語、変換しても出てこないからさ、IMEパッドで、いちいち呼び出して記載してんのよ・・・もう大変。

人は、獣の脳を抱え込んでいると云う。
人の脳は、人が使わぬ脳に包まれていると云う。
悟りは脳の外にあると云う。
思い出は檻の中にあると云う。

京極さんは、こんなふうに書いています。


脳という檻に囚われた囚人・・・なのか・・・私たちは・・・。

この本は、ウンベルト・エーコが書いた『薔薇の名前』を彷彿させると解説にありましたが、こちらもかなりな長編だったと思います。

長いお休みにミステリーは、いかがでしょう・・・ねずみ年も始まったばかりだし・・・。