市の『団塊世代のシニアライフ・エンジョイ講座』が始った。第1回は「これからの生き方を考えよう」、第2回が「市内の活動を知ろう」、第3回が「介護する側、される側の話」、第4回が「子どもに教えるってこんなに楽しい」の4回講座である。今日はその第1回目で、NPO法人おたすけに白羽の矢が当たり、私と友だちのふたりでミニ講演会の講師を務めることになった。
私たち「NPO法人おたすけ」の結成は、酒宴の中から勢いで生まれたものだから、市としてはそんなグループがいくつかできることを期待し、私たちに先達を依頼してきたのだ。ミニ講演の結論は、「楽しんで生きていこう」である。これまでに充分に生きてきた人たちだ。これ以上身を粉にして働くことはない。人生は楽しい、そう思える時間を過ごして欲しいものだ。ひとりでは味合えないが、友だちが出来ればそれだけで充分に楽しくなる。
市の担当者は、「みなさんは充分な時間を持ってみえる。それを地域のことや周りのために活かして欲しい」と言うが、時間は確かにあるには違いない、しかし、自分が「やりがい」や「生きがい」を感じないようなら、それは意味がない。誰かのためだっていい、自分が求められていることが実感できることが大事なのだ。今日、集まった人たちを見ると、ボランティア活動をしている人が半数はいて、もう既に何らかの形で社会に貢献している。
人とのつながりを求めて参加して来ている人をどうつなぎとめ、社会や周りに働きかける存在になるための環境をどう作っていくかであろう。先日、テレビで心の病に苦しんだ家族のことを取り上げていた。人はいろんなタイプがあり、これが正しく、これはダメということはない。障害もまた人の形、「デザインされたように生きていけばいい」という言葉が印象的だった。その人は「出来ないことはやらなくていい」とも言っていたが、そこに辿り着くには相当の時間が必要だっただろう。
「生きているだけで最高!」。本当にそう思う。私たちNPOおたすけのモットーは楽しむことである。「これからの生き方を考える」ことの指針にはならなかったかも知れないが、日々を楽しんで生きること、そして「愛されることを望むより、愛することに徹しよう」。