「やあ、元気?」「久しぶり、元気そうだね」「今は何やっているの?」、そんな言葉が飛び交った。社会福祉協議会が行う『ふれあいフェスタ』の手伝いに行って来た。久しぶりといっても、9月末に大和塾の市民講座を終えてから公の場に出ることがなかったので、会う人たちからこんな声をかけられた。
『ふれあいフェスタ』はボランティアの人たちの集まりだから顔見知りが多い。私たちはここで写真を撮って、缶バッチを作る。その缶バッチを作る道具の調子が悪くて、なかなか作業が出来ない。70過ぎのジイジが頭を抱えて悪戦苦闘するが、どうしてもシワが寄ってしまう。「おもちゃの病院」の人に診てもらってもダメだった。道具は壊れるようなものではないので、微調整がうまく出来ていないだけだと思うが、船頭が多ければますます混乱するので私は口を出さない。
結論からすれば、「何とかできるようになった」が、以前のようにきれいな仕上がりでないことが気になる。「無料だから多少のことは勘弁して」と言う人もいるが、仕上がりは大事だ。それにしても、各ブースに居るボランティアはいつもと変わらない顔ぶれだ。来場者の方は、舞台で演じるものによって変わる。幼稚園児の演技となると若い両親とその2組のジジババが舞台を囲むから一気に人出が多くなる。
私を含めて、ジジババはみんな元気だ。けれどふと、ジジババばかりが元気でよいのだろうかと思ってしまった。「バリバリの現役世代がこうした行事に来ない」と嘆く人もいる。必要性と魅力がなければ人は関心を示さない。新聞の購読者が減っているのもスマホなどで見ることが出来るからだが、買ってまで読みたい必要性を感じないのだろう。友だちが「小説を読むときはやはり紙の文字の方がいい」と言っていた。
どんなことでも、そこに魅力や必要性がなければ廃れていく。けれどまた、新しい事業を思いつく人が必ずいる。「自分がやりたいことをやる」、それが原動力で、それが他に受け入れられれば、魅力と必要性へとつながっていく。やる前に考えても仕方ない。やってみなければ結論は出ない。