先輩のお姉さんとその娘さんが、故郷の熊本からこちらへ、もうすぐやって来る。部屋の準備は整っている。今晩は先輩の娘婿が経営している料理店で食事会と聞いた。明日は先輩の家でのんびりされ、明後日は私たちの友だちの家での歓迎会と続く。
天候も良くなったから本当によかった。カミさんはまるで実の姉が来るかのように、あれこれと気を遣い、来訪を楽しみにしている。2日からは次女一家が来ることも、カミさんの気分を高めているようだ。
いつもはふたりだけの生活なので、カミさんがいろいろ話しても私は、「ああ」とか「うんうん」と言うばかりで、なかなか深みのある会話にはならない。また私が話しかけても、「知らない」とか「違うでしょう」と言われてしまい続かない。
高齢の夫婦は、互いの違いを認め、逆らわないことが円満の秘訣というが、確かにその通りだと思う。若い時、恋している時なら、何とか溝を埋めようとした。そうすることがふたりの愛を高めていくことだと信じていた。
でも、人は自分自身のことも正確につかめない。ましてや育ってきた環境も違うのに、何から何まで一致させようとするには無理がある。溝があるのは仕方のないことで、それを認めた上で、互いを尊重して生きていく術を学ぶことだろう。
カミさんの父親が、私と酒を酌み交わすのが好きだったのは、私が話を聞いたからだ。高校の時に父親を亡くした私は、義父の話を聞くのが好きだった。父もこんな風に息子と酒を飲みながら話がしたかっただろう。父と祖父は犬猿の仲だったし、兄と父も共に酒を飲むことは無かった。
今、自分が80歳近くになり、子どもたちや孫たちが我が家に集まってくれることが本当に嬉しい。孫たちの成長は自分たちの老化と反比例なのに、何だか楽しみで仕方ない。もうそろそろ、お姉さんたちが到着する頃だろう。
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