テレビを観ていると、横文字を使う人が多くて困る。日本語で言い換えることが出来るなら、日本語で言えばいいのにと思うが、横文字の意味とニュアンスが異なるのかも知れない。それで「オヤッ?」と思う時は、メモしておいて調べるようにしている。
「ステマ」とか「コスパ」のように、2つの単語を1つで表すのは、英語圏の人に通じるのだろうかと思う。そんなたくさんのメモ用紙の中から、短歌が1首出てきた。「きさらぎの恋のゆくえは寒かろう 梅も桜もいつか咲くのに」。
著名な歌とは思えないし、自分が作ったという記憶も無い。2月の寒い時に、恋した人を想い慕う姿が目に浮かぶ。私が初恋の人から、「あなたはあなたの描いた人に恋しているのよ」と、別れを告げられたのは2月だったのか。
恋は青春のものと思っていたが、中年になっても、初老を迎えても、恋する気持ちが衰えることはない。松井久子さんの著書『疼くひと』は、「高齢社会に新しい文学ジャンルを切り拓いた」と上野千鶴子さんに讃えられた。
「70歳からの恋」はさらに続き、「75歳になって、86歳のひとを好きになって、何が悪いの?」と『最後のひと』を書き上げた。2冊とも中央公論新社の出版で、現在も書店に並んでいる。
「高齢者のクセに」と顔を顰める人がいるかも知れないが、それはやっかみだろう。他人の幸せを素直に喜べないのは、妬みがあるからだ。中居正広さんとフジテレビの問題から、「フジテレビは止めろ」「週刊文春は廃刊せよ」と言う人がいる。
暴露記事は間違いを犯すかも知れないが、存続するか否かは会社が決めることだ。SNSについても、「政府が取り締まれ」と言うが、言論の自由を自ら放棄することだと私は思う。大切なことは、受け取り手が賢くなることだろう。
明日からもっと寒くなると予報されている。季節が寒くなるのは構わないが、世の中が寒いのは絶えられない。「梅も桜もいつか咲くのに」。
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