友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

ヘンリー8世とトーマス・モーア

2013年07月01日 19時17分57秒 | Weblog

 とうとう今年も半年が過ぎ、7月1日を迎えた。月日の流れを早いと感じるのは歳のせいらしい。山梨県河口湖で行なわれた「国民文化祭の夏のステージ開会式」に、皇太子は出席されたが雅子さんは急遽欠席された。今朝の読売新聞に「雅子さま、異例のメッセージ」という記事が載っていた。「山梨県への訪問には、できれば殿下とご一緒したいと思い、楽しみにしておりましたが、この数日、体調がすぐれず、お医者様と相談の上、残念ながら失礼することになりました。せっかくの機会をいただきましたのに、皆様のお気持ちにお応えすることができず、大変心苦しく、残念に思っております」というメッセージが知事に伝えられたという。

 このところ週刊誌で、美智子皇后と雅子さんの不仲とか、紀子さんと雅子さんの確執とかが取り上げられていた。嫁と姑、兄弟の嫁同士、不仲なのが世間では一般的なのだから、そんなことにいちいち目くじらを立てることはないと思うけれど、皇室となるとマスコミはどうしてそんなに騒ぐのだろう。「皇太子夫妻の思想や行動が、やがて皇室の終焉をもたらす」と書き立てる人もいる。皇室が途絶えることに私は関心がないし、皇太子夫妻が普通の人になりたいと希望されるなら(そんなことはないようだが)、そうさせてあげればいいと思っている。

 皇室の存続ばかりが強調されると、イギリスのヘンリー8世が頭に浮かぶ。芝居にも映画にもなったこの王様は、王位継承者である男子を生まれないからと6回も結婚している。再婚相手が妻の侍女であったり従姉であったり、離婚した妻を刑死させるなど凄まじい。さらに政敵を次々と処刑したり、意見を言う側近も処刑し、背徳の王とか残虐非道の王とか悪人扱いされている。その反面で、ラテン語、スペイン語、フランス語を理解し、音楽にも造詣が深く、スポーツにも優れていたと言われている。

 「ユートピア」の生みの親であるトーマス・モーアは、このヘンリー8世に重用され、大法官にまでなったが、王の再婚に反対し処刑されている。「ユートピアは大西洋の真ん中にあって、王も貴族も僧もおらず、身分も階級もなく、平等に労働を楽しみ、金や宝石への欲望も無く、戦争もない理想的な社会である」と謳った。それから500年近くの月日が流れた。なかなかユートピアには近づけないようだ。

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