風もなく暖かな日だったが、陽が陰ると一気に寒くなってきた。再選された兵庫県の斎藤知事が、再びメディアに登場してきている。再選は厳しいと思われていたのに、圧倒的な得票に多くの人が驚いた。勝利をもたらしたのはSNSで、それを担当したPR会社の社長の自慢気な記事がニュースの発端だった。
選挙はひとりで戦えるが、当選するためには大勢の支援者が要る。知事選のように広範囲な選挙区では、市議選とは比べられない支援者が無ければ勝てない。出直し選挙に打って出た斎藤さんは、勝てるような状況ではなかった。それなのに、どんどん雰囲気を変えていったのは、SNS戦術の駆使にあった。
選挙に当たっては、支持者の皆さんと分担やキャッチフレーズなどを考える。ところが今はSNSの時代となり、選挙カーでの呼びかけは単なる運動の1つになってしまった。それでも選挙は、ボランティアで行うと公選法で決められている。選挙カーやポスターなどは候補の陣営が、請け負ってくれる会社を決めて支払う。
斎藤さんもPR会社も、その辺りの詰めが甘かったのかも知れない。「公選法違反」などと報じられ、カミさんは「こんなにまでやられ、まるでイジメね。気の毒になってしまう」と呟く。「勝てば官軍」だったのに、またもや「賊軍」扱いである。斎藤さんに投票した兵庫県民は、どう思っているのだろう。
夕陽が西の山々の向こうに沈んでいく。寒さはますます強まっていく。人は自分に関係なければ、平気で熱くなったり冷たくなったりする。熱烈な「推し」であったのに、知らぬ顔になることも出来る。さて今晩も、「サイコロステーキを買って来たから」と、料理を任されているから頑張らなくては。
明日の水曜日は、孫娘が曾孫を連れて「見守り」に来てくれるので、デートは休むことになりそうだ。4人でどこか行くのかな?