【永田満徳(みつのり)】 日本俳句協会会長代行 俳人協会幹事 俳人協会熊本県支部長 「文学の森」ZOOM俳句教室講師

「火神」主宰 「俳句大学」学長 「Haïku Column」代表 「秋麗」同人 未来図賞/文學の森大賞/中村青史賞

Facebook「華文俳句社」 〜【俳句界】2023.3月号〜

2024年02月29日 10時24分28秒 | 「俳句界」華文俳句

俳句大学国際俳句学部!

 

Facebook「華文俳句社」
〜【俳句界】2023.3月号〜

 

◆2023年『俳句界』3月号が発行されました。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku  2023・3〜

◆2023年『俳句界』3月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆請各位多多支持指教。

華文俳句【俳句界】2023,3月号
永田満徳選評・洪郁芬選訳

區間車進入月台
春節

丁口
〔永田満徳評論〕
「區間車」是在台灣農村的每個車站都停靠的地方列車,或是通勤列車。「春節」是農曆正月初一,是台灣三大節日中最重要的一個。許多區間車來往的月台人山人海,幾乎無處可踏。此俳句清晰的捕捉了春節前後繁忙的月台。
 
区間車の乗降場や旧正月

丁口
〔永田満徳評〕
「区間車」は台湾の地方で走る、各駅停車する列車で、普通列車もしくは通勤列車のこと。「春節」は旧暦1月1日、旧正月の元旦に当たる日で、台湾の三大節句の中で最も盛大なものである。多くの「区間車」が出入りする「乗降場」は人々でごった返して、足の踏む場もないくらいだろう。春節のころの賑わう乗降場の様子がうまく切り取られている。
 

大掃除
稚女在媽媽手畫愛心

皐月
〔永田満徳評論〕
「大掃除」是台灣的一個季題,是指農曆年終舉行的大掃除。根據農曆年的習俗,在新年前進行大掃除是很常見的。除舊佈新,可以身心潔淨的迎新年。孩子趁機抓住忙於打掃衛生的「媽媽的手」,在她手掌上畫「愛心」,聯絡感情。此俳句描繪出和諧的母子關係,令人忍俊不禁。
 
母の手にハート描く子大掃除

皐月
〔永田満徳評〕
「大掃除」は台湾の季語で、旧暦の年末にする掃除。旧暦の新年前に大掃除をするのが一般的で、一年の汚れを落とし、家も身も清めた状態でお正月を迎える。一年でも忙しい年末の大掃除でてんやわんやの母に構ってもらいたくて、「母の手」に「ハート」を描き、母の愛情を確認しているのである。母と子の睦まじい関係を描いて、微笑ましい。
 

壁上量身高的筆跡
跨年

帥麗
〔永田満徳評論〕
「跨年」是台灣的季題,指通宵迎元旦。從日治時代開始,台灣有農曆和新曆的兩個新年。通宵迎新,舊曆年稱為守歲,新曆年稱為跨年。和家人朋友相聚跨年,在牆壁和柱子上刻下自己的身高,記錄成長。 「牆」捕捉了隨著時光流逝而增添的家人間的回憶。
 
壁に引く身長の線年を越す

帥麗
〔永田満徳評〕
「跨年」は台湾の季語で、元旦の年越しのこと。台湾は日本統治時代から旧暦と新暦の二つの新年を過ごす。旧暦の新年は過年で、新暦の新年は跨年である。友人などと一緒に楽しむ人が多い跨年(年越し)に、壁や柱に身長を刻み、成長の記録を残しているのである。「壁」は、年数の経過とともに家族との想い出が詰まったものになることをよく捉えている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Facebook「華文俳句社」 〜【俳句界】2024年2月号〜

2024年01月31日 10時03分20秒 | 「俳句界」華文俳句

俳句大学国際俳句学部!

 

Facebook「華文俳句社」
〜【俳句界】2024年2月号〜

 

◆2024年『俳句界』2月号が発行されました。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。

俳句大學國際俳句學部的通知!

~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku  2024・2〜

◆2024年『俳句界』2月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆請各位多多支持指教。

華文俳句【俳句界】2024,2月号
永田満徳選評・洪郁芬選訳


 
魯凱勇士迎賓的盾牌舞
黑米祭

黃士洲
〔永田満徳評論〕
「黑米祭」是台灣冬季的季語,是魯凱族獨特的儀式。人們攜帶黑色小麥、蕃薯、芋頭、河中的魚等供品到族長的家中。通過將這些供品分給族長和族人,展現了整個部族共享的精神。與「黑米祭」相結合的是魯凱族獨特的「勇士之舞」,這種舞蹈雖然低調,卻不斷傳承,頌揚著這一傳統。
 
 
ルカイ族の勇士の踊り黒米祭

黃士洲
〔永田満徳評〕
「黒米祭」は台湾の冬の季語で、ルカイ族独特の祭典である。黒い小麦、さつまいも、タロイモ、川の魚などの供物を族長の家に持参する。族長、および族人に分け与えることで、部族全体の共有の精神を示す。「黒米祭」との取合せで、ルカイ族の独特「勇士の踊り」がひっそりながらも途絶えることなく、受け継がれていくことを詠んでいる。
 

週日早晨  
街角爆米香

穆仙弦
〔永田満徳評論〕
「爆米香」是台灣的冬季季語,對於台灣人來說,它是童年時代最令人懷念的點心之一。當大家聽到熟悉的壓力鍋爆炸聲響起,並且散發出美味的香氣時,人們就知道爆米香來了。通常,它在寒冷的季節出現是因為在製造時的溫度影響了它的口感。文中生動地描繪了充滿童趣的場景,就是孩子們在「週日早晨」奔向爆米香的情景。
 
日曜の朝街角の爆米香

穆仙弦
〔永田満徳評〕
「爆米香」は台湾の季語で、台湾人にとって子供時代の最も懐かしい駄菓子の一つ。馴染みのある圧力鍋の爆発音がし、おいしそうな香りが漂い始めると、人々は爆米香が来たことを知る。通常、寒い季節に現れるのは製造時の温度がその食感に関わるからである。子供たちが爆米香に駆け寄ってくる「日曜の朝」の情景がうまく切り取られている。
 
 

親友間的嫁娶吉祥話
打米程

雨靈
〔永田満徳評論〕
「打米程」是台灣的季語,是一種使用爆米花和糖製作的手工藝品。它不僅是秋冬季節裡味覺上的享受,也是充滿童年回憶的風味。米程承襲了客家傳統,婚嫁時客家新娘習慣携帶米程來表達對夫婦幸福和繁榮的象徵。採用「親友間的嫁娶吉祥話」這樣的措辭,蘊含著對幸福充實生活的期望。
 
親友の結婚話打米程

雨靈
〔永田満徳評〕
「打米程」は台湾の季語で、米と砂糖を使って作られるおかしの一つ。秋冬の季節における味覚の楽しみだけでなく、子供時代の思い出の味わいでもある。米程は客家の娘が結婚する際に持参金を用意する伝統を受け継ぎ、夫婦の甘さと繁栄を象徴している。「親友の結婚話」という措辞には幸福で満ち足りた生活への期待が込められている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Facebook「華文俳句社」 〜【俳句界】2024.1月号〜

2024年01月03日 13時36分45秒 | 「俳句界」華文俳句
俳句大学国際俳句学部!
 
Facebook「華文俳句社」
〜【俳句界】2024.1月号〜
 
◆2024年『俳句界』1月号が発行されました。
◆「俳句四季」11月号(2023年)に於いて、菫振華氏はいみじくも「漢俳」について「日本の俳句とは別物だ」と述べています。
「漢俳」とは五·七·五の形と漢字で綴られた三行詩。
     趙朴
緑蔭今雨来     緑陰に今雨来たり
山花枝接海花開   山花、枝接ぎて海花が開く
和風起漢俳     和風 漢俳を起こさん
◆そこで、「華文俳句」では華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱しています。
◆2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。
 
俳句大學國際俳句學部的通知!
~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku 2024・1〜
◆2024年『俳句界』1月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆請各位多多支持指教。
 
華文俳句【俳句界】2024年1月号
永田満徳選評・洪郁芬選訳
 
互傳訊息的鍵盤聲
星月夜
黃士洲
〔永田満徳評論〕
「星月夜」指的是因為空氣清澈,沒有月亮的晴朗夜空中星星如同撒在其中一樣美麗,猶如閃耀的月亮一般。在如此美麗的夜空中,人們不禁陶醉其中,因此通過將浪漫的「星月夜」與之搭配,成功地捕捉到了只聽得見「鍵盤聲」的夜晚,戀人之間交流「消息」的場景。
 
メッセージ交はすキーボードの音
星月夜
黃士洲
〔永田満徳評〕
「星月夜」とは空気が澄んでいるため、月のない晴れた夜空に星がばらまかれたように美しく、まるで月のように輝いて見えること。あまりにもきれいな夜空に見惚れてしまうほど、ロマチックな「星月夜」と取り合わせることによって、「キーボードの音」だけが聞こえる夜に、恋人と「メッセージ」を「交はす」情景がうまく切り取られている。
 
卸妝後的女伶
秋思
鄭如絜
〔永田満徳評論〕
「女優」即使外表再美,如果沒有演技,就無法成名;而要提升演技,每天都需要不懈努力。一旦名聲大噪,私人生活也就漸漸消失。女優是一個光彩奪目的職業,但各種困擾也是常有的。在平時的拍攝中,人們很難看到女優真實表情下的「秋思」,也就是成功地表達了秋天的淡淡憂傷。
 
秋思かなメイク落とせし素の女優
鄭如絜
〔永田満徳評〕
「女優」は見た目にいくら美しくても、演技力がなければ有名にはなれないし、演技力を磨くには日々の努力が欠かせない。名前が売れると、プライベートがなくなる。女優は華やかな職業であるが、なにかと気苦労が多い。通常の撮影中では見ることが出来ない女優の素の表情にふと現れる「秋思」、つまり秋の物悲しさを的確に捉えている。
 
忙著包裝的巫婆臉
萬聖節
蕎禾
〔永田満徳評論〕
充分發揮「萬聖節」的設定,選擇恐怖的服裝和妝容,打造出最可怕的女巫形象。為了裝扮,需要一些必要的道具,如披風連裙、帽子等。如果時間緊迫,就得匆匆忙忙地完成「包裝」。著重描繪一位平日裡匆忙忙碌的「女巫」,突顯她的滑稽之處,為此俳句增添不少趣味。
 
包装を急ぐ魔女の顔ハロウィン
蕎禾
〔永田満徳評〕
「ハロウィン」という設定を生かして、服装もメイクも怖めにし、世にも恐ろしい魔女を演出する。仮装するにはマント付きドレスや帽子など、多くの道具が必要である。時間がないと、「包装」をそそくさと仕上げなければない。日常的な事に慌てふためいている「魔女」に扮する女性の「顔」に焦点を当てて、滑稽的に描いているところがいい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Facebook「華文俳句社」 〜【俳句界】2023.年12月号〜

2023年12月01日 21時21分20秒 | 「俳句界」華文俳句
俳句大学国際俳句学部!
 
Facebook「華文俳句社」
〜【俳句界】2023.年12月号〜
 
◆2023年『俳句界』12月号が発行されました。
◆「俳句四季」11月号(2023年)に於いて、菫振華氏はいみじくも「漢俳」について「日本の俳句とは別物だ」と述べています。
「漢俳」とは五·七·五の形と漢字で綴られた三行詩。
     趙朴
緑蔭今雨来     緑陰に今雨来たり
山花枝接海花開   山花、枝接ぎて海花が開く
和風起漢俳     和風 漢俳を起こさん
◆そこで、華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。
 
俳句大學國際俳句學部的通知!
~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku 2023・12〜
◆2023年『俳句界』12月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆請各位多多支持指教。
 
華文俳句【俳句界】2023,12月号
永田満徳選評・洪郁芬選訳
 
華文俳句(俳句界12月号)
 
衝出樊籠的飛鳥
雙十節
雨靈
〔永田満徳評論〕
中華民國的建國紀念日(國慶日)設定在1911年武昌起義的日子,即每年的10月10日,也被稱為「雙十節」。國慶節慶祝儀式在台北總統府前的廣場舉行,包括升國旗儀式和國慶節慶祝大會等活動。透過描繪自樊籠升起的「翔翼之鳥」,象徵著所有事物都在慶祝國慶節儀典。
 
ケージより翔び立つ鳥や国慶日
雨靈
〔永田満徳評〕
中華民国の建国記念日(国慶日)は1911年の武昌蜂起の日、10月10日に設定されていて、「雙十節」とも呼ばれている。国慶節祝賀式典が台北の総統府前の広場で行われ、国旗掲揚式や国慶節祝賀大会などがある。「鳥籠(樊籠)」から一斉に「翔び立つ鳥」を描くことによって、あらゆるものが国慶節祝賀節式典を祝っていることを示している。
 
 
瑪尼堆上添加石子
上弦月
黃士洲
〔永田満徳評論〕
「瑪尼堆」是一種由白色石頭堆積而成的結構,通常呈方形或圓形。它們被放置在山頂、交叉路口、湖畔、寺廟、墓地等地,被視為西藏族人的守護神。「上弦月」被認為有助於精神的淨化。透過結合供奉的「瑪尼堆」和具有靈性效應的「上弦月」,它們共同營造出一種宗教氛圍。
 
マニ堆に加ふる石や上弦月
黃士洲
〔永田満徳評〕
「マニ堆(瑪尼堆)」は白い石などを四角く、または円形に積み重ねた祭壇である。山頂、交差点、湖畔、または寺、墓地などに置かれ、チベット族の人の保護神となっている。「上弦月」は精神の浄化を促すとされる。祈りの対象である「マニ堆」」とスピリチュアル効果のある「上弦月」とを取合せることによって、宗教的雰囲気を醸し出している。
 
 
影子從後迫近
秋聲
鄧紹佳
〔永田満徳評論〕
「秋聲」意指物體相互接觸的聲音,如風雨聲,樹葉聲,昆蟲鳴叫聲等。這些聲音深刻地傳達出秋天的氛圍。當一個人獨自在夜晚的道路上行走時,從身後悄悄接近的「影子」是在微弱的月光下顯現的身影,決不是黑暗的陰影。這個微妙的人影中,可以感受到秋天的氛圍,也感受到秋天的聲音,這顯示出一種敏銳的感性。
 
後ろより近づく影や秋の声
鄧紹佳
〔永田満徳評〕
「秋の声」とは物の触れ合う音、風雨の音、木の葉の音、虫の鳴く音など、しみじみと秋の気配を感じさせる響きを声にたとえたもの。夜道を一人で歩いているときにひたひたと後ろから近づいてくる「影」はほのかな月明かりに映る影で、決して暗い影でない。密やかな人影に、秋の気配とも、秋の声とも感じる繊細な感性を窺うことができる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Facebook「華文俳句社」 〜【俳句界】2023.11月号〜

2023年11月01日 21時13分36秒 | 「俳句界」華文俳句
俳句大学国際俳句学部!
 
Facebook「華文俳句社」
〜【俳句界】2023.11月号〜
 
◆2023年『俳句界』11月号が発行されました。
◆「俳句四季」11月号(2023年)に於いて、菫振華氏はいみじくも「漢俳」について「日本の俳句とは別物だ」と述べています。
「漢俳」とは五·七·五の形と漢字で綴られた三行詩。
     趙朴
緑蔭今雨来     緑陰に今雨来たり
山花枝接海花開   山花、枝接ぎて海花が開く
和風起漢俳     和風 漢俳を起こさん
◆そこで、「華文俳句」では華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱しています。
◆2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。
 
俳句大學國際俳句學部的通知!
~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku 2023・11〜
◆2023年『俳句界』11月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆請各位多多支持指教。
 
華文俳句【俳句界】2023,11月号
永田満徳選評・洪郁芬選訳
 
鑄鐵壺熬酸柑茶
秋涼
鄭如絜
〔永田満徳評論〕
台灣的「鐵壺」是台灣茶文化不可或缺的茶具之一。鑄鐵製的壺有助於提升茶的風味,而「柑橘茶」富含維生素C,能夠增強茶的香氣和味道。在寫食物的俳句時,強調美味是很重要的。在秋天終於變得涼爽的季節裡,將最適合的飲品搭配在一起,生動地描繪了「秋涼」的季節感。
 
秋涼し急須で淹れる柑橘茶
鄭如絜
〔永田満徳評〕
台湾の「急須」は台湾の茶文化に欠かせない茶器の一つ。鋳鉄製の「急須」はお茶の風味を引き出す効果があり、「柑橘茶」はビタミンCが豊富で、お茶の香りや味を引き立てる。食べ物の俳句はおいしそうに詠むことが大切。秋もようやく涼しくなった時節に打ってつけの飲み物を取り合わせることによって、「秋涼し」の季節感をよく描いている。
 
 
店門口打盹的老狗
秋分
玉香
〔永田満徳評論〕
「秋分」是晝夜長度相等的一天,標誌著進入冬季,夜晚逐漸變長超過白天的時刻。這是深秋來臨,冬季逼近的象徵性季語。秋的長夜也從這一天開始。在「店門口」看到一隻老犬安然入眠的情景,感受到殘暑漸漸減退,氣溫變得宜人,仿佛與「秋分」的季語氛圍產生了共鳴。
 
秋分や老犬眠る店の前
玉香
〔永田満徳評〕
「秋分」は昼と夜の長さが同じになる日で、冬に向けて、昼よりも夜が長くなっていく境目の日のこと。秋が深まり、冬へと近づいていくことを示す季語。「秋の夜長」はここからはじまる。「店の前(入口)」でぐっすりと眠っている「老犬」の様子に、残暑も和らぎ、過ごしやすくなった「秋分」の季語の雰囲気を感じているところに共感できる。
 
 
肩掛毛巾笑談古事祖輩
樟公廟
帥麗
〔永田満徳評論〕
「樟公廟」是台灣的秋季語,指的是祭拜樟木的廟。樟木的老樹被視為地區的靈性守護者,能夠抵擋風和沙塵,驅趕小偷,被崇拜為神聖的象徵。在樟公廟附近的樹蔭下,成為了一個休憩的場所,人們肩上掛著毛巾,一邊擦拭著,一邊歡快地交談著祖先的古老故事。這幅畫面描繪出了過去地區居民之間的互相依賴關係,生動地展現了當地文化。
 
肩掛を拭ひ談笑樟公廟
帥麗
〔永田満徳評〕
「樟公廟」は台湾の秋の季語で、樟木の廟のこと。樟木の老木は地域の霊的な守護者と見なされ、風や砂塵を抑え、泥棒を撃退する存在と考えられ、神聖な象徴として崇拝されていた。樟公廟のそばの木陰で、祖先の古い話を肩掛けのタオルで拭いながら「談笑」する人々の憩いの場を描いて、地域の人々の共存関係をうまく表現している。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする