俳句大学国際俳句学部よりお知らせ!
〜Facebook「華文俳句社」【俳句界】2021.8月号〜
◆2021年『俳句界』8月号が発行されました。
◆華文圏に俳句の本質かつ型である「切れ」と「取り合わせ」を取り入れた二行俳句を提唱して行きます。
◆東北公益文科大学教授の呉衛峰氏、台湾詩人の洪郁芬氏を中心として、マレーシア詩人の趙紹球氏、台湾詩人の郭至卿氏の四人が2018年にFacebookグループ「華文俳句社」を立ち上げた。
◆2018年11月1日には、華文俳句社の四人による二行書きの華文俳句の合同句集『華文俳句選』(醸出版)が刊行されました。
◆ 二行俳句の個人句集では、洪郁芬氏が『渺光乃律』(2019、10)を〔華文俳句叢書1〕として、郭至卿氏が『凝光初現』(2019、10)を〔華文俳句叢書2〕として、次々に刊行しています。ついに、全季節を網羅した、世界的にも画期的な「歳事記」が2020年10月に発行されました。これで季重なりの問題が解消されるでしょう。
◆さらに、2020年1月からは月刊『俳句界』に「華文俳句」の秀句を連載しています。
◆2020年『俳句界』3月号の特別レポートにおいて、「熊本大学」で呉衛峰氏が行ったラウンドテーブル「華文俳句の可能性」の報告が8頁に渡って掲載されました。
◆どうぞご理解とご支援をお願いします。
俳句大學國際俳句學部的通知!
~Facebook 「華文俳句社」Kabun Haiku 2021・8〜
◆2021年『俳句界』8月號已出版。
◆於華文圏提倡包含俳句的基礎「一個切」和「兩項對照組合」的二行俳句。
◆2018年12月1日已出版華文俳句的合著,『華文俳句選』。
◆2020年『俳句界』3月號以八頁的篇幅特別報導了於「熊本大學」舉辦的「華文俳句の可能性」座談會。
◆請各位多多支持指教。
永田満徳選評・洪郁芬訳
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鄭如絜
玻璃窗打零工的徵人海報
暑假
〔永田満徳評論〕
暑假是學生打零工的最好時期,而條件好的零工總是特別難找。於是東瞧西看,不知不覺便停留在一個貼在玻璃窗上的徵人海報。此俳句擷取了學生於暑假期間四處尋找打工機會的一幕。
鄭如絜
硝子窓のアルバイトの募集ポスター
夏休み
〔永田満徳評論〕
「夏休み」は学生にとって「アルバイト」をする絶好の期間である。条件のいいアルバイトはなかなか見つからない。そこで、探し回っているうちに、店頭の「硝子窓」に張り出されている「募集ポスター」に釘付けになったのである。夏休みを迎え、アルバイト探しに勤しむ学生の一齣をうまく捉えている。
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皐月
重讀紅樓夢的葬花詞
芒種
〔永田満徳評論〕
葬花詞是紅樓夢中被吟詠的一首詩,出現在最令人印象深刻的「黛玉葬花」。葬花詞起初的用意是為了哀悼花的殞落,卻成了女兒自憐己身的一首漢詩。與穀物和稻子麥子播種時期的季語「芒種」配搭,歌詠萬物萬象的興衰,為此我深深著迷。
皐月
紅楼夢の葬花詞を読み返す
芒種
〔永田満徳評論〕
「葬花詞」は小説『紅楼夢』の中で詠まれる、最も強い印象を与える「黛玉葬花」のこと。「葬花詞」は花を悼むつもりが、わが身をいとおしむことになってしまったという漢詩である。穀物の麦や稲などの種を蒔く目安とされる「芒種」との取合せで、生きとし生けるものの命の盛衰を詠んでいて、心惹かれる。
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慢鵝
抖出一圈水珠的狗兒
驟雨
〔永田満徳評論〕
正在遛狗的時候,忽然撞見驟雨,驚惶中總算跑到能避雨的地方。還不確定能否進去躲雨?此時愛犬正用力抖動全身。「抖出一圈水珠」的措辭清楚描繪了愛犬奮力將溼透的身體抖動風乾的逗趣情景。
慢鵝
水滴を一回り飛ばす犬
驟雨
〔永田満徳評論〕
犬の散歩の途中、急にどっと降りだした「驟雨」に逃げ惑いながら、やっと雨宿りできるところに辿り着き、軒に入るや否や、犬がぶるぶると体を震わせているのである。「一回り水滴飛ばす」という措辞に、犬が体を勢い良く振り回して、雨の雫を振り払っている愛くるしい犬の様子がよく描かれている。