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義妹は呆然としたように私を眺めた。
「ある意味お似合いって感じですけど----あの、赤の他人の私が言うのもなんですけど、就職か結婚、どちらかしたほうがいいですよ、これ本気で。というか、両方しほうがいいですよ。いつか餓死しますよ、いいかげんな生き方に甘えてると」
「なるほど----」
「この人(白浜さん)こと好きって、ぜんぜん趣味が理解できませんけど、だったらなおさら就職したほうがいいですよ。社会不適合者が二人で、アルバイトのお金だけでやっていけるわけないですから、まじで」
[ken] 少子高齢化の急激な進展、人口減の加速化、独居世帯の急増、老老介護、老後破産に加え、貧困児童問題など、10年先~20年先の将来予測は確実にマイナス要因が目につきます。これを現下の表現では「閉塞状態」と呼んでいますが、危機意識を持って各自が備えるだけでは限界がありますね。
資本主義社会の結末と諦めても仕方がなく、そこから脱出する道筋を真剣に構想していくことが大切だと思います。個人的な意見ですが、「生活の質を落とす(低コストのライフスタイル)」「無理をしない(心身との対話)」「友だちのネットワークを重んじる(利他的に生きる)」などによって、とりあえずの日々をストレスなく暮らせはいいのではないか、と楽観的に考えています。(つづく)