本書によれば、日本における食の産業化が記載されています。その嚆矢となったのが、大阪万博(1970年3月14日〜9月13日)であり、開催183日間で1日平均35万人強が来場し、トータルで5億人のTV視聴と6400万人の入場があったそうです。
さらに、本書の135〜137ページにはロイヤルホストの事例が、次のとおり紹介されています。
〜ロイヤルの試算では、会期中に7億円の売り上げがあれば収支トントンになると踏んでいたとのことであるが、会期が終わって〆てみると10億2百万円であった。赤字覚悟で出店が大幅な黒字となったわけである。
アメリカ館におけるフードサービス施設の賑わいと、そしてこの実績とを目の当たりにして、フードビジネス関係者が色めき立った。そして、多くの関係者が、いったいロイヤルは、いかにして日々殺到する顧客に料理を提供し続けたのか、他のフードサービス施設と異なった特別の仕掛けでもあったのか、と素朴に疑問を発した。(つづく)