赤旗・・・・・日本共産党の市田忠義書記局長と成宮まり子参院京都選挙区予定候補は4月29日、京都市中京区の京都文化博物館で開催中の「冷泉家 王朝の和歌守(うたもり)展」を訪れました。平安、鎌倉時代の歌人で勅撰和歌集の撰者(せんじゃ)となった藤原俊成(しゅんぜい)、定家(ていか)、為家(ためいえ)を祖に持つ冷泉家は、平安朝以来の和歌集、記録を所蔵しています。当主夫人で歌人の冷泉貴実子さんが市田氏、成宮氏と懇談し展示会場を案内しました。
貴実子さんは「今回、冷泉家の集大成と思っています。政治家の方に、興味を示していただき大変うれしいです」とにこやかに迎え、「(コレクションは)修理が絶対に必要で、年間2千万円かかります。修理しつづけて今日があるのであって千年の歴史を刻んできました。ご支援をお願いしたい」と話しました。
「国からの支援はどれくらいですか?」と質問する市田さんに、貴実子さんは「60%は国庫補助、40%は財団(冷泉家時雨亭文庫)の負担です。昔は府からも出ていましたが…」と財政難の現状を訴えました。
市田さんは「残念ながら、近ごろの行政は効率でしかものを考えないですから。文化財保護に行政の役割を強化すべきですね」と強調しました。
貴実子さんはうなずき、「私ども冷泉家は勅撰集を編さんするために、私家集をあつめつづけ、最も古いものは千年前のもので世界史的にも貴重なものです。明治維新のあたりで価値を失ってしまい、文化の変動を乗り越えたのは奇跡。古典を残した、伝えたという意味で冷泉家の価値があります」と話しました。・・・・・・
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さっそく休みを利用して、京都文化博物館で開催中の「冷泉家 王朝の和歌守展」をたずねた。
普通の「美術展」などと違い、ほとんどが「わたしの読めない文字」なので、500円で解説のイヤホーンも借りた。これは、加々美アナウンサーの落ち着いた声での解説、冷泉貴実子さんのお話もあり、おおいに良かった。今後観られる方は、ぜひ活用されるといいと思いますね。
最初のコーナーに、藤原俊成の「古来風躰抄」の俊成自筆本。1197年に書かれたもので、このような古い文学書が残されていることは奇跡だ、と言われている。藤原定家自筆の「名月記」など、国宝、重要文化財がずらり。
また、当時の美しい和紙の技法も魅力的。目もくらむ展示の数々だ。
幸いに、そんなに混雑せず、ほかのお客さんに遠慮せず、ゆっくりと観ることができたのも嬉しかった。
「古典を残した、伝えたという意味で冷泉家の価値があります」と市田書記局長に冷泉貴実子さんは、語っているが、肉声の解説で「源氏物語の自筆本は現存しません。では、なぜ現在わたしたちが読むことができるのか。それは、写本を冷泉家が伝えてきたからです」と、どっしりとした声で語られた言葉は忘れられない。
偶然、5日まで冷泉家そのものが公開されていることを、入り口に張られていたポスターで連れ合いが目ざとく見つけた。これも、めったにないチャンスと、きゅうきょ同志社ちかくの公開へと駆けつけた。当主のサイン本も求めることが出来た。こういう取り組みも、財政策の一環なのかもしれない。
「意外に狭いな」と思ったが、「世界遺産」ともいえるような文献を800年にわたって継承されてきたご苦労は並々ならぬものがあっただろう。市田さんにも財政の窮状を訴えられていたが、「国立のものでない」などの枠ではなく、国がしっかりした保存策を講じるべきではないか、と思う。
「今後100年は、このような展示はおこなわれないだろう」とも言われる「冷泉家 王朝の和歌守展」。福井からは、まあ近いところでもあるので、機会あれば足を運んでいただきたいもの。6月6日まで。
貴実子さんは「今回、冷泉家の集大成と思っています。政治家の方に、興味を示していただき大変うれしいです」とにこやかに迎え、「(コレクションは)修理が絶対に必要で、年間2千万円かかります。修理しつづけて今日があるのであって千年の歴史を刻んできました。ご支援をお願いしたい」と話しました。
「国からの支援はどれくらいですか?」と質問する市田さんに、貴実子さんは「60%は国庫補助、40%は財団(冷泉家時雨亭文庫)の負担です。昔は府からも出ていましたが…」と財政難の現状を訴えました。
市田さんは「残念ながら、近ごろの行政は効率でしかものを考えないですから。文化財保護に行政の役割を強化すべきですね」と強調しました。
貴実子さんはうなずき、「私ども冷泉家は勅撰集を編さんするために、私家集をあつめつづけ、最も古いものは千年前のもので世界史的にも貴重なものです。明治維新のあたりで価値を失ってしまい、文化の変動を乗り越えたのは奇跡。古典を残した、伝えたという意味で冷泉家の価値があります」と話しました。・・・・・・
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さっそく休みを利用して、京都文化博物館で開催中の「冷泉家 王朝の和歌守展」をたずねた。
普通の「美術展」などと違い、ほとんどが「わたしの読めない文字」なので、500円で解説のイヤホーンも借りた。これは、加々美アナウンサーの落ち着いた声での解説、冷泉貴実子さんのお話もあり、おおいに良かった。今後観られる方は、ぜひ活用されるといいと思いますね。
最初のコーナーに、藤原俊成の「古来風躰抄」の俊成自筆本。1197年に書かれたもので、このような古い文学書が残されていることは奇跡だ、と言われている。藤原定家自筆の「名月記」など、国宝、重要文化財がずらり。
また、当時の美しい和紙の技法も魅力的。目もくらむ展示の数々だ。
幸いに、そんなに混雑せず、ほかのお客さんに遠慮せず、ゆっくりと観ることができたのも嬉しかった。
「古典を残した、伝えたという意味で冷泉家の価値があります」と市田書記局長に冷泉貴実子さんは、語っているが、肉声の解説で「源氏物語の自筆本は現存しません。では、なぜ現在わたしたちが読むことができるのか。それは、写本を冷泉家が伝えてきたからです」と、どっしりとした声で語られた言葉は忘れられない。
偶然、5日まで冷泉家そのものが公開されていることを、入り口に張られていたポスターで連れ合いが目ざとく見つけた。これも、めったにないチャンスと、きゅうきょ同志社ちかくの公開へと駆けつけた。当主のサイン本も求めることが出来た。こういう取り組みも、財政策の一環なのかもしれない。
「意外に狭いな」と思ったが、「世界遺産」ともいえるような文献を800年にわたって継承されてきたご苦労は並々ならぬものがあっただろう。市田さんにも財政の窮状を訴えられていたが、「国立のものでない」などの枠ではなく、国がしっかりした保存策を講じるべきではないか、と思う。
「今後100年は、このような展示はおこなわれないだろう」とも言われる「冷泉家 王朝の和歌守展」。福井からは、まあ近いところでもあるので、機会あれば足を運んでいただきたいもの。6月6日まで。