「思考の整理学」(外山滋比古著、ちくま文庫)を読む。
もう20年以上前に出版された本だがなぜか今売れている。新大阪駅構内の書店でも入口前に平積みされており、売れ筋No.1であった。本書のことは以前から知っていた。しかし、思考法関係の本は、特に最近様々な種類が出ており、仕事がら割と読む方なので、一瞬どうしようか迷ったが、文庫本で520円ということもあり、一回お茶したくらいの感覚で購入。
読んでみると参考になるところが結構あった。特に、「見つめるナベは煮えない」ということわざが随所に引用されていた。要は、人間の思考というのはずっと考えていても、かえって要領が悪くなる。煎じ詰めて考えた後、しばらくそれを忘れて放っておいたり、あえて寝たりして、“熟成”させることによって、アイデアが出てきたりするものである、ということ。なるほど、分かるような気がする。自身も、文章を書いたり、企画を立案する場合、ブレインストーミングでメモ書きなどしながら、発散させるだけさせておいて、一晩寝て朝それを見るとスーッとつながってくることが経験的にある。
本書にはその作用について特に科学的な側面から理由を述べたりしているわけでなく、筆者の思いで定性的に綴っている。1テーマ6~7ページで構成されており、細切れで読める。最近はロジカルシンキングやクリティカルシンキングといった欧米系のエッジの効いた思考法が流行りだが、こういった「スローシンキング」もアプローチの一つとして是非身に着けておきたい。
もう20年以上前に出版された本だがなぜか今売れている。新大阪駅構内の書店でも入口前に平積みされており、売れ筋No.1であった。本書のことは以前から知っていた。しかし、思考法関係の本は、特に最近様々な種類が出ており、仕事がら割と読む方なので、一瞬どうしようか迷ったが、文庫本で520円ということもあり、一回お茶したくらいの感覚で購入。
読んでみると参考になるところが結構あった。特に、「見つめるナベは煮えない」ということわざが随所に引用されていた。要は、人間の思考というのはずっと考えていても、かえって要領が悪くなる。煎じ詰めて考えた後、しばらくそれを忘れて放っておいたり、あえて寝たりして、“熟成”させることによって、アイデアが出てきたりするものである、ということ。なるほど、分かるような気がする。自身も、文章を書いたり、企画を立案する場合、ブレインストーミングでメモ書きなどしながら、発散させるだけさせておいて、一晩寝て朝それを見るとスーッとつながってくることが経験的にある。
本書にはその作用について特に科学的な側面から理由を述べたりしているわけでなく、筆者の思いで定性的に綴っている。1テーマ6~7ページで構成されており、細切れで読める。最近はロジカルシンキングやクリティカルシンキングといった欧米系のエッジの効いた思考法が流行りだが、こういった「スローシンキング」もアプローチの一つとして是非身に着けておきたい。