物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

隣の人間国宝

2015年11月27日 | Weblog
仕事で疲れてどうしようもなく餃子が食べたくなるときってあるよね(ない?)。
そんなモードになり、西成の某中華料理屋へ行く。もう30年以上行きつけの店である。
カウンターに座って、餃子とビールを注文する。大将が丁寧な手つきで鉄板に餃子を並べ焼いてくれる。他にもたくさん客が居て、大将の息子の若大将は鍋を振りながら、次から次へと入るオーダーをさばく。私は出てきた餃子を食べ終えて、もう一度餃子を注文する。今日は餃子以外のものを食べないつもりだ。大将がまたゆっくりと焼き始めた。カウンター越しに焼いている様子を覗けるのが良い。
若大将が少し手が空いて私と雑談していると、大将もニコニコとその会話を聴いている。若大将が大将に「Mさん(私)のお父さん亡くなりはったんやで」。大将「ええっ、そうですか!?それは御気の毒でしたなあ」。私「いえいえ、まあ70代の後半ですし、病気もしてましたからねえ。お父さん、いくつなりはったんですか?」。「わしもう80歳になりますわぁ」。「80歳で現役で中華料理屋の厨房に立つってすごいですよ!」。「もう重い鍋は振れませんからなあ。餃子焼くの専門ですわ(笑)」。そんな感じで雑談しながら夜の9時を過ぎる。大将は「じゃあ、ちょっと早目にあがらせてもらいます」と言いながら自宅(店舗の2階)へ戻っていった。
タフやなあ。結局仕事が好きだから働き続けられるし、それでかえって心身の健康を保てるのだ。「1億総活躍社会」などと政府がわざわざ焚き付けなくても、自然体でそれをやってのける高齢者が身近にいる。もはや「(隣の)人間国宝級」である。
コメント
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