マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

◆ 初診受付についてのお知らせ ◆

2016年06月22日 08時28分04秒 | スタッフのブログ


毎月たくさんのお問合せありがとうございます。


只今、歯科衛生士不足もあり、実は現在拝見しております患者様で手いっぱいの状態です。

患者様にご迷惑をおかけしてはいけないので、一旦初診の受付を打ち切らせて頂きます。


また診療に余裕ができましたら、受付を再開したいと考えております。

よろしくお願い致します。


初診予約、という形で受付することは可能です。

再開の際にご連絡させて頂きます。


診療自体は通常通りしております。

すでに拝見させて頂いている患者様はご心配なさらないで下さい。

うおのめ

2016年05月28日 11時44分05秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。

松見歯科では足指の歪みを取り除き、しっかりと足指が使えることも全身の健康維持のために大切ですとお伝えしています。
全身の骨のうち、4分の1がなんと足に集中しています。
足の歪みから全身の歪みが生じます。
足指が歪むと、
成長期の成長痛
巻き爪
うおのめ
たこなども生じやすくなります。

うちの5歳の娘。
昨年年末に右足の足の裏にうおのめが出来てしまいました。
普段履いている靴の中敷きを見てみましたが、足指が滑っているような様子はありません。
げたが大好きで保育園の時以外は、雨の日でも冬でもずっとげたを履いていました。
げたを履いて歩いている時の娘の足指をよく見てみると、げたを一生懸命つかむように足指が力んでいる状態でした。
原因はげたかもしれないと思い、まずはげたを止めました。

さて、出来てしまったうおのめをどうするか?
市販のうおのめを取るテープは7歳未満は使用禁止。
私自身もできるだけ薬品は使いたくないし。。

私が小さい頃にうおのめが出来た時にお灸で治したのを思い出して、娘にやってみることにしました。

1.お灸がつくように、うおのめ部分をほんの少し湿らせる
2.うおのめの部分にのる程度もぐさを三角錐にする
3.この時もぐさをかたくこよると痛みが強くなりやすい
4.もぐさをうおのめにのせ、線香で火をつける
5.火が消えるまで、周りの皮膚を押さえると痛みが少ない
6.1日7火継続しました
お灸を初めて3週間くらいしてからの写真です。


うおのめが浮いてきて、膨らんでいます。
表面の硬くなっている部分をやすりで少しずつやすりながら、うおのめにお灸を続けること約1ヶ月。
うおのめの周りの部分が足の裏からはがれてきているのが確認できるようになって、ある日ぽろっと取れてしまいました。

うおのめが取れた日の写真です。


芯の部分がきれいに取れました。
うおのめは再発しやすく、早いと2週間で再発すると聞いたこともあります。
現在うおのめが取れて約4ヶ月経過しましたが、再発はしていません。

足指の歪みがあると、5歳でもうおのめが出来る事。
うおのめはお灸だけで取れることを実感しました。
皆さんも足指の歪みには気をつけて下さいね。

4月7日(木)笹のいえさんでの講演会

2016年04月28日 10時13分38秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。

更新が遅くなりましたが、4月7日に伺った笹のいえさんでの写真をアップ致します。

朝10時から講演開始。
歯周病と全身の健康
お口の状態を維持することは寿命にも関係する
歯周病の治療方法
実際の治療効果
お勧めしない治療方法などをお話いたしました。
講演中は写真を撮る余裕がなかったので写真はありません。

講演後、みんなでポットラックを持ち寄り昼食♪

どれもおいしくてたくさん頂きました(^_^)

昼食後にはシネマさんのおやつデモ。

くずもちとさつまいものフライドポテト。
こちらもとてもおいしかったです。
お砂糖なしでもこんなに甘みがあり、おいしいおやつができることをお話し下さったシネマさん。
ありがとうございました。

今回、私の娘も同行させて頂きました。
渡貫家のお子様と一緒に玄米ご飯のおやつ。

お腹が減ると、自然と炊飯器に集まり、自分でよそっておやつにする環境。
おやつの時間も自分の身体をつくる大切な食事の時間であること。
そのことを参加された方がご理解下さったなら幸いです。
渡貫家では、玄米おやつを日常生活で習慣にされているのでしょうね(●^o^●)

こんな素敵な環境でのおやつの時間。

とても穏やかなおやつの時間を渡貫家のお子様とご一緒させて頂きました。

おやつはお菓子。
玄米がおやつって何だかさみしい。。
子どもたちがかわいそう。
そんな意識の方が増えています。

子どもたちは、
おやつは玄米ご飯を食べるヽ(^o^)丿
と、自分で選択してくれました。
とても美味しそうに、楽しそうにおやつの時間を過ごしている様子を見ていると、こちらまで笑顔になりました。

集合写真です。


渡貫さんありがとうございました(●^o^●)

歯周病のDVD

2016年04月16日 09時37分22秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。

2月に開催しました、歯周病の講演会の内容を収録致しましたDVDお問合せをたくさんいただいております。
ありがとうございます。

むそう塾主宰者であるマクロ美風さんがブログでもご紹介下さいました。
息子さんの歯の状態と合わせてご紹介下さっています。
当院での情報をいつもこのように発信して下さるマクロ美風さんに感謝です。

http://musojuku.jp/bifu-blog/?p=67743

4月7日(木)高知県で講演会をします

2016年04月02日 09時42分21秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士今川さえです。

4月7日(木)
高知県笹の家さんで講演会お行います。
演者は私、今川さえです。

メインテーマは、
『歯周病』です。

・寿命と口腔疾患
・歯周病とは?
・歯周病の検査の読み方...
・重度歯周病患者さんの治癒経過
・現代人が抱える歯周病の問題点
・子どもの頃から出来る歯周病予防方法
・おすすめしない治療方法

などをお話いたします。

お口と身体の専門家・松見歯科診療所の診療を通じて見えてくる、歯科医療制度・現代医療の問題点も交え、本当の医療の話をさせて頂きます。
たくさんありますが、分かりやすくお話出来たらと思います。


ポットラック(一品持ち寄り)のお昼を食べた後は、渡貫シネマさんによる「おやつデモ」。
子どものおやつや小腹が空いたときに、簡単にできる「甘くないおやつ」レシピをご紹介下さいます。

場所:笹のいえ 高知県土佐郡土佐町地蔵寺3652
*駐車スペースは、旧平石小学校プール横の広場です。
日時:4月7日(木)10時から14時半ごろ(受付は9時半ごろより)
定員:20名程度
参加費:ドネーション(お心づけ)
持ち物:・ポットラック 一品を持ち寄って、みんなで食べます。ご自身が食べるより少し多い量をお持ちください。笹のいえからは、温かいお汁をお出しする予定です、・マイ食器(箸・皿・汁椀・コップ)もお忘れなく!

*会場となる笹のいえは、飲み水が100%沢水、トイレはコンポストです。母屋内は禁煙、ゴミはお持ち帰りをお願いします。

*ご予約・お問い合わせは、笹のいえ・渡貫さん(info@sasanoie.com)までお願いします。
折り返し、詳しい集合場所などをお知らせします。

ご予約は、メールタイトルを「健康健口セミナー第二回」とし、以下の詳細をご明記ください。
・代表者名
・連絡先
・希望人数(大人子ども)

四国四県に在住で、松見歯科診療所に興味のある方、この機会に是非足をお運び下さい。


大人の拡大床

2016年03月29日 14時59分07秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。

2014年からご来院されている現在29歳女性
歯並びが気になるのが主訴
松見歯科では、歯は抜かずに、顎を大きくする矯正をしています。
この女性も、顎を大きくする矯正を行いました。
手術は一切行っていません。

一般的にメジャーな、ワイヤーをつけて行う矯正。
この矯正は、多ければ
4番×4本
8番×4本
合計8本歯を抜くことになります。
そして、歯を抜き、ワイヤーをつける矯正は、顎の大きさに合わせて歯を並べます。
顎が小さくて歯並びが悪い場合には、鼻腔も狭くなり、頭部全体の発達が悪くなると言うことです。

松見歯科で行っている拡大床治療は、歯を1本も抜きません。
28歳でこられたこの女性も、1本も歯を抜いていません。
着脱可能な装置で、痛みがあれば調整させて頂きます。
拡大床で広げると、
・鼻の通りがよくなった
・ご飯が食べやすくなった
・舌が上顎につくようになった
など、歯並びだけでなく、顎顔面全体の改善を感じられたそうです。

もちろん子供さんにも行っています。
頭部全体が発達し、呼吸が安定する。
食事や態癖を含めた指導をさせて頂くため、ADHDや発達障害と診断されたお子さまが、落ち着いてくる。
成績がよくなる。
身体能力が上がり、走るのが早くなったりすることもよくあります。

写真は、術前術後です。
顎の幅が広がっています。


口蓋(上顎)が浅くなっています。


口蓋が浅くなると、鼻腔が広がるので、鼻呼吸がしやすくなります。
鼻呼吸が出来ると、脳の冷却が行えるようになります。

鼻風邪をひいているときに頭がぼ~っとするのは、脳の冷却ができないからです。
日常的に鼻が詰まっている。
鼻腔が狭い方は、顎を広げることで、鼻の通りがよくなり、集中力が上がります。

顎を広げましたが、お顔は小顔になります。


2月に開催いたしました、歯周病セミナーのDVD完成いたしました!

2016年03月25日 15時08分46秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士今川さえです。

2月に開催しました、
『健康寿命を長くする
歯周病の治療
健口維持方法』
セミナー内容がDVDになりました。

歯周病をはじめとするお口の問題と全身の問題がつながっていること。
現在の歯科医療の問題点
現代人が抱える、歯周病の問題点
子供達にできる、歯周病予防方法など、
3時間たっぷりお話ししています。

価格は、1,620円
郵送も可能ですが、別途送料が必要です。
ご希望の方は、松見歯科診療所までご連絡お願いいたします。


◆ 3月24日 無料セミナー ◆

2016年03月16日 13時51分37秒 | スタッフのブログ


4回シリーズ
松見歯科診療所で行っている
『健康健口セミナー
          ~歯医者さんが伝える~』


第2回目は3月24日(木)
歯科衛生士 筒井による
『子どもの歯並び』についてです。


お子さんの『あご』
きちんと育っていますか?


順調に育っているのかどうか、
育てるにはどうしたらいいか、
なかなか知る機会がないですよね。


あごが育たないと、歯の並ぶスペースがなく、がたがたの歯並びになってしまいます。
子どもの成長時期に、うまくあごを育てることも大切です。


24日は歯並びを良くする
生活習慣、食事、トレーニングなど…
大切なポイントを分かりやすくお伝えします。


参加費は無料。
時間は11:00~14:00まで。
お昼は、玄米ご飯をご用意します。


ご興味のある方、ぜひご参加ください。


参加の際は事前お申し込みをお願いします。

明日、3月13日(日)講演会があります

2016年03月12日 13時57分07秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。

3月13日(日)
ふれあい福祉センター勝賀で講演会があります。
講師は、香川県立特別支援学校元校長の岩本豊先生です。
岩本先生は2012年ALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断されました。
ALSとは、意識して動かせる筋肉(随意筋)の指示を伝えていた神経が壊れることで、全身が動かなくなる病気です。
呼吸器系の筋肉は、意識せずに動かす神経(自律神経)と随意筋両方で活動しているために、発症後3〜5年で呼吸もできなくなります。
そのために、発症から3〜5年の間に、尊厳死を選ぶか、人工呼吸器をつけるかを選択しなければなりません。

岩本豊先生は、人工呼吸器をつけ、診断が下ってから4年経過した現在、同じALS患者さんやご家族の方のネットワーク作りをされています。
他にも、医療・看護・介護の現場や行政への働きかけを積極的に行っていらっしゃいます。
岩本先生の生きる選択。
自分を生ききるとはどういうことか。
ぜひ足をお運びいただいて、感じてください。

岩本先生のご講演と合わせて、当院の訪問診療で岩本先生をどのようにサポートしているか。
日々の診療の中での患者さんへのサポート内容もお話させて頂きます。

開場時間は、13時
開演時間は、13時30分です。
参加費は無料ですが、事前に松見歯科までお申し込みください。
松見歯科診療所
087-881-2323
よろしくお願いします。


高知「笹のいえ」さんで講演させていただきました

2016年03月11日 16時01分29秒 | スタッフのブログ
こんにちは。
歯科衛生士のつっつです。

先日3月8日は、高知県土佐町の「むかし暮らしの宿 笹のいえ」で講演会をさせていただきました。
笹のいえさんは、渡貫洋介さん・子嶺麻さんご夫妻が営むお宿。
むかし暮らし、とは20年間使われていなかった古民家を修復し、
釜戸や五右衛門風呂、薪ストーブを活用されていて
「むかしの暮らし」を体験できる民宿です。

実際にお伺いするのは初めてでしたので、笹のいえさんで過ごせることをとても楽しみにしていました。

まず、到着して


この景色に心癒され。

お水は、水道水ではなく、20年前に住まわれてた方も使っていらっしゃったそうな沢の水。



とっても素敵な暮らしと、良い「気」を感じる空間に感動です。



今回の講演会のタイトルは「健康な身体を育てる歯並びのお話」。
歯並びのことということで、お子様連れのお母様方がたくさん来てくださいました。

歯並びは、矯正治療だけの問題ではなく、
呼吸・生活習慣・食事・舌癒着症などなど、、たくさんのことが関係して顎の形を作ります。
そしてそれは、全身の健康に繋がる重要なことなのです。
お子様だけの問題ではなくて、大人の方も同じです。
歯がきれいに並ばなかった原因が解決すると、筋や咬合の機能も発達してきます。
まずはよく噛む、鼻を通す、ですね。

そして、お楽しみのお昼は参加者の皆さまお持ち寄りおかずと子嶺麻さん特製玄米ご飯。
とっても美味しくいただきました。
ごちそうさまでした。




午後からは、マクロビオティック料理家でもある子嶺麻さんの、
手作りおやつデモ。

乾燥餅のおかきとポップコーンの作り方を教えていただきました。




お子さまは大喜び間違いなしですね。参加者のお子さんも手が伸びる伸びる!

そんな子嶺麻さんの楽しい優しいおやつ教室と当院の講演会コラボ、
来月も笹のいえさんで開催されます!

来月は、
4月7日(木)10時~
場所 むかし暮らしの宿 笹のいえ 
歯周病学会認定歯科衛生士の今川から、歯周病と全身疾患のお話。
小さなころからできる歯周病予防のお話もあります。
午後~子嶺麻さんおやつデモ


皆さまお誘い合わせの上お越し下さい。


今回、たくさんのお母様方と可愛いお子さんと触れ合うことができ
和気あいあいとした雰囲気の中、私自身とても楽しませていただきました!

洋介さん、子嶺麻さん、ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

また、今回の内容「健康な身体を育てる歯並びのお話」は、また3月24日(木)に当院の無何有庵で
私がお話させていただきます。

3月24日(木)
11時~
「健康な身体を育てる歯並びのお話」
歯科衛生士 筒井千佳

よろしくお願いいたします。




3月7日(日)京都に勉強会に行ってきました

2016年03月08日 09時39分52秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。
3月7日(日)は、日本歯周病学会歯科衛生士教育講演でした。
今回の勉強会は、
『知っておこう!
歯周治療患者における抗菌療法』
『高めよう!プロービング力』
歯科医療関係者にしか分からない言葉の数々が並びます。

・付着歯肉は歯肉の健康維持に必要であり、最低1mmの幅が必要
・歯周病を引き起こす口腔軟組織の異常
→付着歯肉幅の欠如(一番長い付着歯肉上顎前歯・一番短い付着歯肉下顎小臼歯)
→浅い口腔前庭
→小帯異常
・テンションリッジは口呼吸で見られる
・正しく咬合検査が出来る歯科医師はそういない
・歯槽骨頂は、CEJから1、5mmほど根尖方向
上皮性付着と歯槽骨頂より上がバイオロジカルウィズ
→バイオロジカルウィズは、2mmの幅を維持する
→歯肉が下がっても2mmの幅を維持しようとする
→補綴形成をバイオロジカルウィズ内にしてしまうと、歯肉が2mm幅を確保しようとして炎症が生じる
・プロービング圧
→天然歯20~30g(0、2~0、3N)
→インプラント10~20g(0、15~0、25N)
・歯・歯肉繊維は、炎症が生じたときに炎症を深部に波及させない第一関門
→インプラントはこれがないから、炎症があっという間に歯槽硬線に波及する
・X-rayの骨頂部までポケットがはかれるのは、圧が強く繊維をやぶっている
・慢性と急性、静止期と活動期を繰り返すのが歯周病
→いつ活動期になるかを見分ける力が必要
・パラサイトの活動性が上がっているときが活動期
→BOPが明らかに上昇
→歯周病病原細菌が増加
→歯周ポケットの急激な深化
・ホストの免疫力をよくするのは難しい
・糊+細菌がプラーク
→抗菌剤だけでは効かないので、SRPや超音波でバイオフィルムを破壊する必要がある
・歯面非付着性プラークが病原性の高い歯周病原菌が多いが、付着性プラークを除去しないと非付着性プラークが増加する
・1970年プラーク付着量の減少を目標
→ブラッシングに注目した
・1970~1980年歯周病原菌の撲滅をはかる
→胃腸障害・耐性菌が出現
・1990年細菌叢に注目
→細菌叢の歯周病原菌の量を減らす
・ペリオクリン・ぺリオフィールは、注入することでポケット内で7日間有効濃度を保つ
→服薬の100倍
→しかし、毎回使用しない
→BOPなしでポケットの深いのには使用しない
→酸性度が高いので根面が脱灰する
・身体の抵抗力・宿主の抵抗力に細菌叢は左右されるので一概には言えないが、大体
→P.g、T.f、T.d菌が菌叢に占める割合が0、5%以下
→A.aが0、1%以下がいいと言われる
・P.g、T.f、T.d菌は、タンパク質分解酵素を分泌し、歯肉を溶かすことでエサを確保する
・クロルヘキシジン
→歯面・根面に付着することで強く抗菌作用を示す
→バイオフィルム内に殺菌剤が入るのは難しい
→ブラッシングやSRPでバイオフィルムを壊して使うことで、プラークを再形成しない
・ポビドンヨード
→出血していても殺菌作用が抑制されない
→金属腐食作用がある(インプラントも腐食する)
・クロヘキもポビドンヨードも、ブラッシングやSRPでバイオフィルムを壊して使うこと
・エッセンシャルオイル(リステリンとかアルコールの強いもの)は、白板症のような粘膜障害を起こす
・機械的にバイオフィルムを破壊して、抗菌療法をすることは、水でやっても同じという論文もある
・歯周薬物療法は、壊死性潰瘍性歯肉炎・侵襲性歯肉炎へ応用される
→壊死性潰瘍性歯肉炎は、AIDSやHIV感染者が発症するので、このような方にはいきなりは触らない
・プロバイオティクスは、常在菌が出した化合物を増やして、歯周病原菌を減らすという考え方
→高齢者の方とか、歯ブラシだけでは維持するのが難しい世の中になっている
・細菌叢を変えるには、機械的プラークコントロール(SRPなど)と薬によるプラークコントロールが必要
→薬だけでは難しい
・FMP
→薬物療法と機械的プラークコントロールの併用
→1回で全顎のSRP
→SRPに2時間以上かかる
→処置後に発熱することが多い(菌血症により50%発熱)
→高濃度のクロヘキは、日本では使えない
・服薬コンプライアンス
→1回や2回の服薬では、耐性菌が生じる
→日本で薬をちゃんと飲む人は、30%
→中国人は60%
→抗菌剤を服薬してから、全顎のSRPを行うと、発熱まではいかないが、多少体温は上昇する
→局所的な歯周病には行わない
・アタッチメントロスなしが歯肉炎
・アタッチメントロスありが歯周炎
→付着の喪失を見る必要がある
・プロービングデプスは歯肉辺縁を基準にするので、基準が変動する
・アタッチメントレベルは、セメントエナメル境を基準にするので、基準が変動しない
→アタッチメントゲインやロスが比較できる
・ポケット測定値は、歯肉の炎症・プローブの太さ・歯牙形態・補綴物のオーバーハング・歯石沈着・プロービング圧に左右される
・裂溝中切歯に10%・側切歯に50%の出現率
・炎症反応は、ポケットよりも出血が敏感なので、早く確認できる
・GB辺縁歯肉の出血は、セルフケアの強化
・BOPは、プロフェッショナルケアの問題
・アタッチメントレベルが正確な歯周病検査
→しかし、講演されていた先生も、臨床の中で計測は難しいとおっしゃっていた


歯科医療の流れは、
ブラッシングによりプラークを減少させる治療方法
口腔内の細菌を殺菌すること
を経て、口腔内の細菌叢を変化させることが重要だという流れになってきました。
しかし、歯周病原菌に注目する傾向は変わらず、ホスト(患者さん自身の免疫力)を変化させるのは難しいとおっしゃっていたのが印象的でした。
松見歯科では、歯周病の改善に食事指導を盛り込むことで、約30年前からホストの免疫力をあげることにも取り組んでいます。
また、最近確立した、全顎のSRPを保険診療制度では難しいのも事実です。
しかし、松見歯科では自費診療のため、時間を頂ける患者さんには1度にSRPを行っています。
術後50%の方が菌血症になることで発熱するという数値も出てきましたが、松見歯科では食事療法を合わせて行うことで、1度にSRPした術後、発熱したとの報告はありません。
歯石除去を1度に行う。
食事療法を行う。
それは行っていますが、抗菌剤や薬物療法は
一切行っていません。
治療経過は重度の歯周病の方も非常によく、松見歯科で保険診療を行っていたころ、自費診療を開始した頃に比べても患者さんの治癒は格段によくなっています。
何度も書きますが、抗菌剤や薬物療法は行わずに、どなたも非常によく治癒されます。

全身状態を踏まえて治療すること。
また、患者さんの治癒を一番に考えた治療を行う上で、知識・技術ももちろんですが、治癒を一番に考えた治療を行える環境も重要だと感じました。

竹下和男先生講演会

2016年03月03日 10時52分37秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。
2月28日(日)は、弁当の日提唱者の竹下和男先生の講演会に参加してきました(*^-^*)

以下勉強会の内容です。

テレビをつけっぱなしで育てる。
親が携帯をいじりながら、子供と目線を合わさずに授乳をする。
授乳中、子供に向けてではなく、電話口の人に話をする。
それが続くと人の声を、話しかけられているとは認識せず、音として認識する子供になる。
成長し、学校に通い出した際、先生がみんなに話しかけていることを、自分には言われていない、ただの音と感じ、頭に話が入らない子が増えている。

過去は取り返しがつかない。
例えば、昨日サッカーの試合で負けたことを、何度考えても勝つ結果にはならない。
過去に足を引きずられる生き方をしない。

前頭前野は8~19歳に一番発達する。
今の日本ではこの時期に受験がある。
人に喜んでもらうこと。
人の気持ちを一番感じる部分が一番発達する時期に、それが出来る経験を積めなくなっている。
テレビやゲームをすることで、脳が発達しない。
むしろ脳がダメになっている。

戦争中、同心円の的に向けて銃の練習をしていた頃は、実際に人に銃口を向けて引き金を引こうとした時、90%の人が銃口を外していた。
1970年、ベトナム戦争あたりでは、同心円の的の形を人の形にし、頭と胸を狙う練習に変わった。
結果、80%の人が銃口を向けたまま引き金を引けるようになった。
人は育った環境に適応する。
現代のゲームは、人を射ったり物を壊すゲームが非常に増えている。
リセットボタンを押せば、やり直せるゲームばかり。

赤ちゃんは、おしっこが出た。
うんちが出た。
お腹が減った。
暑い寒い。
さみしい。
などを声を変えてアピールしている。
分かってもらうために2ヶ月までは頑張る。
しかし、伝わらなかったら、2ヶ月の赤ちゃんで挫折感を味わう。

今は30%~40%が片親。
親がいなくても一人でご飯が作れる子は、100人に1人。

子供を待てない親が増えている。
子供よりも、自分の都合。
自分でやった方が早い。
効率がよい。
手間がかからない。
そうして子供を待てなくて、親が色々手出しをしてしまう。
自分のことよりも、子供の未来を優先することが大切。

受験があり、学校を卒業するまで我慢した。
子供を育てるのは大変だと親に言われた。
就職したら、稼いだお金は全部自分のために使えると言ったでしょう。
結婚して、子供を産むとまた子供のために自分を犠牲にしなくてはならない。
だから、結婚しないし、子供は欲しくない。
という大人が増えている。

脳と心臓は作られたら死ぬまで同じ細胞を作る。
脳は3歳までに70%作られる。

上司『大切なお客様が来るから、玄関を見てきて。』
新人『分かりました』
新人は、見て(見るだけで)帰ってくる。
上司『掃除が行き届いているか?
片付いているかを見てくるんだ。』
新人『私はそのように言われていない。
それなら、指示を出したあなたが悪い。』
そんな人が増えている。

親が楽しそうに自分が食べるものを作っているのを見て育つと、不用意な妊娠や結婚はしない。

小学校5年生で両親を事故で失った子供。
まだ小学校の弟と妹がいた。
お葬式、初七日が終わり、親戚の大人達が相談している。
子供達はどうするか?
1人なら…
と言ってくれる人はいたが、3人一緒にという人はいなかった。
話がまとまりかけたとき、おばあちゃんが口を開いてくれた。
『長女は、家事全般が出来るように育てている。
と言っていた。
長女に聞こうじゃないか。
あなたはどうしたい?』
『話を聞いてくれて、ありがとうございます。
3人ばらばらは、やっぱりいやだ。
自分達で生活させてもらえないですか?』
じゃあ、出来るだけ頑張ってみなさい。
経済面はみんなで分けあって援助するから。
それから、洗濯、炊事、掃除をしながら、20歳の時に出会いがあり、結婚。
弟と妹も結婚して、子供も授かった。
あのときの生活を振り返っても、私はつらくはなかった。
ただ、かわいそうな子供。
と思われることが、かなしかった。

世間一般の言う『かわいそうな境遇の子』はいる。
でも、そんな子にあわれみの視線を送るより、生きているだけで幸せだと感じてほしい。

最近、弁当の日をしていても、
『母親がいなくてかわいそうな子供が、お弁当の用意が出来なくてかわいそう。』
運動会も、親がお弁当を作らなくなってきている。
めんどうだから、給食を出して欲しいと声が上がる。
給食を作る人たちも、自分の子供の運動会に出ずに、他の子供達の給食を作るのは納得が出来なくて、ストライキをおこしたりする。
子供達の目の前で、
『あなたの食事を作るのはめんどうだ』
と大人達がやり合う。
『運動会に母親がいない子はお弁当を持ってこられないから、かわいそう。』
そんな声が上がった結果、運動会は午前中で終了する学校が増えてきている。
年に一回の運動会に、子供のために自分の時間を割いて、お弁当を作るのをめんどうくさがる親が増えてきている。

運動会のお昼に、お弁当を家族で食べながら、
『かけっこ1等賞にはなれなかったな。
けど一生懸命頑張ってたな!!』
そういうことから、親子の絆は生まれる。

かわいそうな子に合わせると、かわいそうな子はかわいそうなままでいなさいということになる。

子供は置かれた環境に適応する。
脳は、環境を変えようとすることが出来る。

そんなお話でした。
竹下和男先生の講演会は、2回目でしたが、やっぱり涙が出てきました。
子連れで参加していたのは私だけでした。
行く前から、
私『ママお勉強したいんや。
希羽も一緒に聞いてくれる?』
娘『いいよ(*^-^*)』
私『ママお勉強の時、いっつもお話聞いて大事なことをメモしよんよ。
希羽もノートとペン持って行って、大事やなぁ。
って思ったこと、文字でもいいし、絵でもいいから書いてみる?』
娘『うん(*^O^*)
やってみる!(*^O^*)』
で、書いたのがこの写真です。



垂れ幕に書かれていた文字を、一生懸命書き写していました。
1度、トイレには立ちましたが、2時間講演中、イスに座り受講していました。
帰りにサインが欲しいと言い出し、自ら絵本を選び、サインを頂いていました。


大変勉強になりました。

2月18日(木)歯周病の講演会を行います

2016年02月12日 13時31分55秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。
来週、松見歯科診療所にて歯周病の講演会を行います。

2月18日(木)
11時~14時
演題:健康寿命を長くする歯周病の治療
   健口維持方法
演者:NPO日本歯周病学会認定歯科衛生士今川さえ
場所:松見歯科診療所内無何有庵
費用:無料

お昼は玄米ごはん付きです。
ごはんの準備の都合がありますので、参加ご希望の方は事前にお申し込みください。

なかなか聞けない歯周病のこと
歯周病検査、してもらってもどう読めばいいのか?
歯周病を全身疾患との関係
現代人が抱える歯周病のリスク
改善方法から、受けてほしくない治療まで
事細かくお話いたします。

歯周病って何だろう?
って方から、今受けている治療はいいのかな?
と疑問をお持ちの方も!
是非ご参加ください。

糖尿病専門の先生からみた、歯科衛生士の役割を勉強してきました

2016年02月09日 09時40分29秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。

2月7日(日)は、
『糖尿病専門医が語る歯科衛生士の役割』
の勉強会に参加しました。
講師の先生は糖尿病内科専門医の西田亙先生です。
西田先生は、次に生まれ変わるなら、糖尿病の知識は持ったままで、歯科衛生士になりたいとおっしゃるほど、歯科衛生士の役割を買ってくださっています。

≪以下勉強会概要≫
・歯を守ることは、命に直結していないが、人間としての生活を守ること
・現在歯周病患者数8000万人
(全人口の3分の2)
糖尿病患者数2000万人
→なぜ今まで発症を防ぐことが出来ず、患者数が増加したのか?
・1型糖尿病の20代女性
血糖コントロール不良・投薬されたインスリンを打ったり打たなかったり、不規則な自己管理
肺炎で緊急搬送された
肺化膿症の所見
歯周炎・う蝕あり
肺化膿症の発症要因
1、誤嚥
2、血行性播種
3、隣接感染臓器からの波及
所見より、口腔内の疾患から感染が原因
・71歳女性
→糖尿病があり、血糖コントロール良好下で、左人工関節再置換手術
施術後、血糖値が不安定に
炎症反応が増し、敗血症性骨髄炎発症(生死に関わる状態)
口腔内を確認すると、11年前インプラント
現在インプラント周囲炎発症
全インプラント抜去後、再度同じ術式で左人工関節再置換手術施術
血糖も炎症反応も問題なく退院
・食改善・運動も行っているのに、血糖コントロールがうまくいかないのは、身体が悪いのではなく、歯肉の状態が悪いことがある
・日本医師会も厚生労働省も口腔感染症を視野に入れた活動をしている
・一人の透析費用は、月50万円年間600万円
100人透析した人がいたら、自治体で6億円の負担
自治体を圧迫する金額
・日本歯科医師会は、全身疾患を踏まえた口腔ケアの重要性をアピールしていない
・非管理群(看護師さんが患者さんの口腔ケアを行っている群)と管理群(歯科衛生士が口腔ケアを行っている群)の、入院期間を比べると、圧倒的に管理群(歯科衛生士がケアを行っている群)が入院日数が短い
→悪性リンパ腫を例に取ると、非管理群は4ヶ月に対し、管理群は2ヶ月
口腔疾患から感染を起こすため、炎症反応が生じて入院日数が増える
歯科衛生士がプロケアをすれば、その感染が減るために、入院期間が減少する
・動物園の動物は歯周炎や虫歯になる
・モンゴル遊牧民は歯磨きをしないが、日常的にかたいもの、かめるものを食べているため、優美な歯列を持つ
・軟食となった現代では、定期的な専門的歯周ケアと日常的口腔ケアが必須
・災害時は食生活が破綻する
→自衛隊の炊き出しがある地域は、ご飯やお汁物があったりして、食生活が充実
炊き出しがないところは、パンやおにぎりだけだったり、食事を抜くこともある
・被災1ヶ月後の小学校の給食も牛乳とパンばかりでミネラル群が圧倒的に不足する
→栄養失調状態が1ヶ月以上続く
食生活の破綻と共に口腔環境も悪化する
しかし、この事実はマスコミも報じていない
・被災地で配給される、ミネラル群が圧倒的に不足する食事を、日常的に行っているのが現代の若者
・震災後には肺炎が増加する
→気仙沼市では震災後肺炎で225名入院、うち52名死亡(4分の1死亡)
震災後に肺炎が激増
→高齢者施設で、125名中5名が肺炎を発症し、入院後全員死亡
→現代では肺炎でなくなることはほとんどないため、震災後肺炎は大変な問題
→2011年3月11日東日本大震災で震災後肺炎がはじめて明かになった
・肺炎の原因は、粉塵吸引ではなく、高齢者の誤嚥性肺炎
・介護施設が最も高い死亡率(45%)
・震災5年前から、専門的口腔ケアがなされていた高齢者施設では、震災後肺炎が発症しなかった
・しかし、被災後は、介護する側も被災者
→被災後に介護人数も増えた状態で、どこまでケアが出来るかは課題がある
・震災後肺炎による二次的震災死は日本特有の高齢社会の特徴
→スマトラ沖地震では震災後肺炎は皆無
・非常用持ち出し品には、家族分の歯ブラシを用意しよう
・緊急連絡先は、かかりつけ歯科医院を必ず記入しよう
・口は命の入り口
心の出口
病の通り道
明日の入り口
・2型糖尿病の本態は脂肪細胞の慢性炎症
・歯周病の本態は細菌感染による慢性炎症
・歯周病治療をすることで、12日後にはインスリンが不要になった症例もある
→インスリン投薬は月に25,400円
内服薬なら月に582円
HbA1c10、0%から7、4%に現象(入院しても1%下がる程度)
・口腔状態に異常があると、味覚障害が出る
→味の濃いもの・甘いものを食べるようになる
・糖尿病の全段階、糖代謝異常には歯科だけがアプローチできる
→糖尿病専門医は、糖尿病になってからしか患者さんを拝見出来ない
歯科はどのステージの方も、患者さんが来院される
・小学4年生の1割以上は糖尿病予備軍
・小学校の給食がやわらかくて飲み込めるような食事になっている
→筋力を使わないので、表情筋がかたく、『あ』と、お口をしっかり開けられない
吹き戻しが吹けない
風船が膨らませられない
誕生日ケーキのロウソクが消せない
・唾液が出なくなってる
→唾液が出ないので、味蕾(味を感じる器官)まで、食物と唾液が混ざったものが流れない
そのため、味覚障害のある子供が2割

私は、NPO日本歯周病学会認定歯科衛生士です。
歯周病でお悩みの方が、ずっとご自身の歯で食事が出来ますように。
一人でも多く口元に自信が持てますように。
そう思ってこの資格を取りましたが、もっと色々な方のお力になれる役割があると改めて感じました。

11月19日勉強会に参加してきました

2015年11月24日 13時48分25秒 | スタッフのブログ
歯科衛生士の今川さえです。
11月19日、口唇閉鎖力のお勉強会に参加してきました。

ご高齢の方で8020達成者の方は年々増加している。
しかし、同時に胃ろうをされている方も増えている。
その為、歯の残存数は増えているけれど、その機能を十分に使えているかという点は別。

高齢になってくると、肺炎のリスクも上がって来る。
肺炎を起こしやすいかどうかと、口の機能は非常に関連が深い。
口腔の機能の低下は、誤嚥を招く。
むせがあることも上手く食事ができていない症状。

むせなどがあっても、日常的に食事をされている方は多い。
とりあえず食事ができているので、
「お口の機能を維持することは大切なんですよ」
とお話しても、
「食事は出来ているし、大丈夫」
と思ってしまう。

医科は血液検査・血圧などの数値化をたくさん行っているが、歯科は口腔の機能を数値化することが苦手な傾向にある。
口腔機能を向上させるためのトレーニングが必要であるという数値。
身の回りの問題点とリンクするような十分な論理的な根拠が少ない。
その為に、口腔機能のトレーニングが、必要な方が問題点を実感できない。

また、数値化できないことでトレーニングをされている方も、効果が出ているのかが分からない。
などの問題点があった。

そこで開発されたのが舌圧測定器。
舌の筋力がどのくらいあるのかということが数値化されるので、トレーニングが必要か否か。
トレーニング効果が出ているのか。
を数値化することができた。

ちなみに舌圧測定器は、松見歯科診療所でも取り入れております。
老若男女問わず、ご自身でご来院下さる方の舌力を計測しています。
しかし、多くの方の舌の筋力が低いということを実感しております。

デイサービスやショートステイの利用者さんの舌力を計測したデータがとても印象に残っています。
デイサービスなどの施設を利用される方は、その方の状態に合わせて
「普通食」「お粥」「刻み食」「ミキサー食」
を食べていらっしゃいます。
利用者さんのデータを見ると、
普通食の方の舌力が一番強く
2番がお粥食
3番が刻み食
最下位がミキサー食と有意な差がありました。

「栄養士さんや施設の方が、利用者さんの筋力に合わせた食事を作ってくれているとも読める。
しかし、食事の内容に応じて、普通食は筋力を使わなくてはならない。
お粥食になると、普通食よりも少し筋力を使わなくても食べられるようになる。
食事の内容に応じて、筋力が低下しているグラフとも読める。」
というようなことを講師の先生がおっしゃっていました。

これは必ずしもご高齢の方だけに通じることではありません。
日常生活を普通に送っていらっしゃる方が当院にご来院下さいます。
初診の際には、一週間程度の食事記録を持ってきていただいています。
虫歯の多い方は甘い物ももちろんですが、やわらかいお食事をされている方が非常に多いです。
また、舌圧測定器・口唇閉鎖力測定器・咬合力測定器で初診時の筋力を計測しています。

初診で来られる方で、まず基準値を超えていらっしゃる方はいらっしゃらないです。
臨床を通じて、食事の内容に応じた筋力の低下を感じていましたので、非常に納得の内容でした。

是非この記事をご覧になった方は、日常的に柔らかい食事・やわらかくてどうにも噛めない物を食べる習慣はやめましょう。
玄米をよく噛んで食べる。
よくよく噛んで食べる習慣をつけて、一生美味しく自分の歯で食事ができる環境を整えて下さいね。