今日は、羹のコース(応用)の第6回目を開催いたしました。
今回のテーマは<畑のお肉をマクロビオティックしよう>でした。
座学では、お肉をたべることについてのお話でした。
もしあなたが、山で一人っきりで住むことになり、食べるものが、イノシシの肉と鹿の肉しかなかったらどうしますか?という質問から始まりました。
生きるということは食べることです。
命をつないでいくということです。
38億年まえに、細胞を一つしか持たない小さな命が、その体の中に葉緑体やミトコンドリアを包括し、共存する生き方を選択した植物と、体の中で栄養を合成することができずに、自分以外のものを食べることで生きる選択をした動物に分かれていきました。
たった1個の細胞が、約60兆個もの大きな細胞の集合体として進化を遂げた人間ですが、生きるスタイルは38億年がたった今でも変わりがありません。
つまり「他者」を「自分」の体という核の中に取り込み、消化し、同化させて「他者」を「自分」に化えることで生きているのです。
それでは「他者」とは何でしょうか?
地球に生まれた生命体は、まず、自分の力で栄養を作り出せる地に足をつけた生き方のできる植物が歴史の一歩を踏み出しました。
私たち人間の祖先は、その植物を補食することで
生きるための栄養の恩恵を受けたのです。
「他者」とはつまりのところ、植物のことなのです。
植物は、動物に食べつくされてしまっては絶滅してしまいます。
植物も動物も、この世に生命として誕生してからは、繰り返し繰り返し、生と死を引き継ぐことが宿命として決められました。
誰も変えることの出来ない、法則なのです。
ですから、食べられないような工夫をしてきたのです。
動物は、植物の抵抗(進化)を受けて、果敢にも挑み続け、抵抗されても抵抗されても追いかけて、ついには海から陸上へと這い上がることができたのです。
呼吸はエラ呼吸から肺呼吸へと変化しました。
生のリレーは、子孫を残すための工夫もしました。
海の中では、それはたくさんの卵を産み落とし、子育ては温かくも厳しい母なる海に任せました。自然という多くのリスクゆえに卵の数はそれは無数でした。
陸に上がった私たちの祖先は、両生類とか爬虫類とか呼ばれてきましたが、かれらは子孫の残し方に変化を起こしました。
亀は海から陸に上がり、砂浜に深い穴を掘り、そこにピンポン玉のような硬い殻に覆われた卵をたくさん産んで、砂の中に埋めます。その数は魚ほどの無数ではありません。
小亀が孵化するまでは、砂と殻に優しく守られますから。
さらに、大恐竜時代が絶滅の危機に襲われ、わずかに生き残った生命体は、哺乳動物の形を持ちました。
哺乳動物は、卵を母親の体内に保護する能力を身につけました。
その能力は人間という進化の最後尾にいる今に至っております。
「動物」である人間は、他の「動物」を食べることは、ある意味「自分」が「自分」を食べることとなります。いわゆる共食いです。
私たちは日常的に猿を食べる習慣はありません。
それは何故か?
あまりにも「自分」に近いからです。
では、牛や豚はどうでしょうか?
人間は進化したとは言え、子孫の残し方は同じ方法です。
かなり「自分」に近いといえるのではないでしょうか?
マクロビオティックで動物食は進化の遠い魚とかせいぜい鳥までと言われるのはこんな理由があるからですね。
成長の過程でいうと、私たちが動物食を必要としたのは、胎児期から乳児期の期間です。わずか3年と思われるかもしれませんが、1個の細胞から多細胞の人間として、自分で補食できる(乳歯が生え揃う)までの壮大なドラマは30億年に相当するといわれるくらい長い長い宇宙時間なのです。
この30億年の記憶の再生をたった3年で成し遂げようというとてつもないプランですから、この期間は、お母さんの血液(胎盤から胎児に送る血液、乳児期の母乳)という究極の肉食が成長を助けます。
その後、細胞が60兆個にまで成長する20歳くらいまでは、計画的なたんぱく質の補給は必要かもしれません。
しかし、20才になり細胞がマックスまで分裂することが出来た後(本来生えるべき親知らずもようやくこの頃に萌出することになっています。)は、本来「動物」としての「他者・・・植物」を捕食して安定をはかるのです。そして、寿命という運命に従いながら、最期は還元されていきます。つまり分解され、単細胞に戻るのです。
さあ、始めに提起した質問に応えてみてください。
あなたがどうするのかで、マクロビオティックがいわゆるマクロになることができる分かれ道かもしれませんね。
今日のお料理は、荻田先生と中原先生がご指導くださいました。
私は試食させていただく、お得な役割です。
美味しくいただき、ご馳走様でした。
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お料理全体。
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蓮根の水餃子。
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ドライマーボー丼
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手羽先の甘酢あんかけ風
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トンカツ風
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細切り肉の生春巻き風
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蓮根と大豆タンパクのミニハンバーグ
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牛蒡の肉巻き風トマトソース煮込み
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コーフーと蒟蒻の煮込み
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固まり肉のすき焼き風
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蓮根の肉詰め
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焼きコーフー
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切干大根の戻し汁で煮込んだ牛肉の時雨煮風
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車麩の角煮
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麩と白玉粉のソーセージ
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切干大根のサラダ
以上でした。
今日はいつになく濃いお味となりました。
肉って(畑の肉だけど・・・)陽性だから?
なんて声もありましたが、これまでに同じテーマでしたときよりもしょっぱい感じ。
このところ急に寒くなってきたのがこれほどまで、皆さんの味覚に影響するとはびっくりでした。
超猛暑でかなり陰性なものを志向してきた上に、いきなりの陽性志向となると、
かなりマクロビオティックを駆使してお料理しないと
体が右往左往してしまいそうですね。
皆さんもお気をつけくださいませ。
今回のテーマは<畑のお肉をマクロビオティックしよう>でした。
座学では、お肉をたべることについてのお話でした。
もしあなたが、山で一人っきりで住むことになり、食べるものが、イノシシの肉と鹿の肉しかなかったらどうしますか?という質問から始まりました。
生きるということは食べることです。
命をつないでいくということです。
38億年まえに、細胞を一つしか持たない小さな命が、その体の中に葉緑体やミトコンドリアを包括し、共存する生き方を選択した植物と、体の中で栄養を合成することができずに、自分以外のものを食べることで生きる選択をした動物に分かれていきました。
たった1個の細胞が、約60兆個もの大きな細胞の集合体として進化を遂げた人間ですが、生きるスタイルは38億年がたった今でも変わりがありません。
つまり「他者」を「自分」の体という核の中に取り込み、消化し、同化させて「他者」を「自分」に化えることで生きているのです。
それでは「他者」とは何でしょうか?
地球に生まれた生命体は、まず、自分の力で栄養を作り出せる地に足をつけた生き方のできる植物が歴史の一歩を踏み出しました。
私たち人間の祖先は、その植物を補食することで
生きるための栄養の恩恵を受けたのです。
「他者」とはつまりのところ、植物のことなのです。
植物は、動物に食べつくされてしまっては絶滅してしまいます。
植物も動物も、この世に生命として誕生してからは、繰り返し繰り返し、生と死を引き継ぐことが宿命として決められました。
誰も変えることの出来ない、法則なのです。
ですから、食べられないような工夫をしてきたのです。
動物は、植物の抵抗(進化)を受けて、果敢にも挑み続け、抵抗されても抵抗されても追いかけて、ついには海から陸上へと這い上がることができたのです。
呼吸はエラ呼吸から肺呼吸へと変化しました。
生のリレーは、子孫を残すための工夫もしました。
海の中では、それはたくさんの卵を産み落とし、子育ては温かくも厳しい母なる海に任せました。自然という多くのリスクゆえに卵の数はそれは無数でした。
陸に上がった私たちの祖先は、両生類とか爬虫類とか呼ばれてきましたが、かれらは子孫の残し方に変化を起こしました。
亀は海から陸に上がり、砂浜に深い穴を掘り、そこにピンポン玉のような硬い殻に覆われた卵をたくさん産んで、砂の中に埋めます。その数は魚ほどの無数ではありません。
小亀が孵化するまでは、砂と殻に優しく守られますから。
さらに、大恐竜時代が絶滅の危機に襲われ、わずかに生き残った生命体は、哺乳動物の形を持ちました。
哺乳動物は、卵を母親の体内に保護する能力を身につけました。
その能力は人間という進化の最後尾にいる今に至っております。
「動物」である人間は、他の「動物」を食べることは、ある意味「自分」が「自分」を食べることとなります。いわゆる共食いです。
私たちは日常的に猿を食べる習慣はありません。
それは何故か?
あまりにも「自分」に近いからです。
では、牛や豚はどうでしょうか?
人間は進化したとは言え、子孫の残し方は同じ方法です。
かなり「自分」に近いといえるのではないでしょうか?
マクロビオティックで動物食は進化の遠い魚とかせいぜい鳥までと言われるのはこんな理由があるからですね。
成長の過程でいうと、私たちが動物食を必要としたのは、胎児期から乳児期の期間です。わずか3年と思われるかもしれませんが、1個の細胞から多細胞の人間として、自分で補食できる(乳歯が生え揃う)までの壮大なドラマは30億年に相当するといわれるくらい長い長い宇宙時間なのです。
この30億年の記憶の再生をたった3年で成し遂げようというとてつもないプランですから、この期間は、お母さんの血液(胎盤から胎児に送る血液、乳児期の母乳)という究極の肉食が成長を助けます。
その後、細胞が60兆個にまで成長する20歳くらいまでは、計画的なたんぱく質の補給は必要かもしれません。
しかし、20才になり細胞がマックスまで分裂することが出来た後(本来生えるべき親知らずもようやくこの頃に萌出することになっています。)は、本来「動物」としての「他者・・・植物」を捕食して安定をはかるのです。そして、寿命という運命に従いながら、最期は還元されていきます。つまり分解され、単細胞に戻るのです。
さあ、始めに提起した質問に応えてみてください。
あなたがどうするのかで、マクロビオティックがいわゆるマクロになることができる分かれ道かもしれませんね。
今日のお料理は、荻田先生と中原先生がご指導くださいました。
私は試食させていただく、お得な役割です。
美味しくいただき、ご馳走様でした。
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お料理全体。
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蓮根の水餃子。
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ドライマーボー丼
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手羽先の甘酢あんかけ風
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トンカツ風
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蓮根と大豆タンパクのミニハンバーグ
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牛蒡の肉巻き風トマトソース煮込み
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コーフーと蒟蒻の煮込み
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固まり肉のすき焼き風
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蓮根の肉詰め
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焼きコーフー
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車麩の角煮
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切干大根のサラダ
以上でした。
今日はいつになく濃いお味となりました。
肉って(畑の肉だけど・・・)陽性だから?
なんて声もありましたが、これまでに同じテーマでしたときよりもしょっぱい感じ。
このところ急に寒くなってきたのがこれほどまで、皆さんの味覚に影響するとはびっくりでした。
超猛暑でかなり陰性なものを志向してきた上に、いきなりの陽性志向となると、
かなりマクロビオティックを駆使してお料理しないと
体が右往左往してしまいそうですね。
皆さんもお気をつけくださいませ。