マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

出汁を取る暮らし。

2020年03月13日 10時30分52秒 | いただきますの法則
我が家では、毎朝その日のお昼、主に夜の食事作りに欠かせない
出汁を準備することから始まります。

以前は、昆布と干し椎茸の精進出汁、乾燥野菜やくず野菜の出汁、大豆の出汁(煮汁)など、動物性無しのもので作っていました。
そのずっと以前には、昆布と鰹の和風出汁。
もっとずっとずっと以前、一人暮らしの時にはインスタントの顆粒だしも使ったことがあります。

今でも、出汁が足りない時や作れなかったとき、急いでいるとき、
割とましな市販の出汁パックを使うこともあります。

そんな出汁の変遷を経て、今は昆布と干し椎茸、そしていりこ、あれば飛魚。
専用にしているピッチャーに、これらを放り込んで、浄水を入れます。
平戸から取り寄せた「イキな水」を使うときは、特別な日。
煮出しではなく水出しでゆっくりとうまみを抽出いたします。

いりこや飛魚を使うようになったのは、ミネラルの大切さを思うようになったから。

マクロビオティックは動物性食品を全く否定しているように思われがちだけれど、
本当はそんなことはないのですよ。
一物全体、丸ごと全部食べられるようなものであれば…。
例えば魚でいうと、回遊魚のマグロなど、一人で全部、頭から尾っぽの先まで一度に食べきれないような大型の魚は常食には向きませんが、
小魚のいわしを加工した「いりこ」などはその限りではありません。
もちろん、人それぞれ、合う合わないはありますし、食べてはいけないとか、食べなくてはいけないものでもありません。

ミネラル不足は、また別の機会にお話しできればと思いますが、
現代の食の在り方や、農の在り方、様々なことが要因となっています。
普段、マクロビオティックベースで、食材もオーガニックなものを選択しているとはいえ、
それでも私自身のカラダを眺めれば、年とはいえ白髪ですし、
ミネラルの補給は足りてはいても余ってはいないと思えますから。
以前に白髪とミネラルについて書いたものはこちらからご覧いただけます。

そんなことよりも、私は朝、出汁を取るということに心を置いています。

以前、作っていた和風出汁のように、昆布を煮出し、たっぷりの鰹節を引くような霽れのものではなく
普段着の出汁。お料理のお味もさることながら、当たり前の家事を淡々と繰り返す
そんな日常を大切にしたいと思っています。

それは、この料理はどうですか!美味しいでしょう‼ということではなく
家族を思う、そして我が身へも感謝ねぎらい、滋味を細胞の隅々まで届けたいと思うようになったからです。
こだわりがあるとしたら、自宅のパントリーで毎年備え足して蔵囲い風に十年以上熟成保存している昆布と天日熟成の干し椎茸。
薬物など使用していない無添加のいりこを選んでいること。









朝、この出汁を準備しておけば、
ほうれん草のお浸しもすぐにできますし、煮物や汁物が手軽に作れるのがうれしいです。



出汁がらは、佃煮にしたり、ペーストにしてレバーのパテ風にして野菜ディップにしたり、刻んでドレッシングにしたり、餃子の具にしたり…。



写真は酢漬けの切り干し大根と一緒に佃煮にしたもの。
切り干し大根が甘いので、もちろん砂糖もみりんさえもなくておいしいですよ。

手間なし、水出しの出汁。
ちょっと暮らしが豊かになります。



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