◇雪吊りの雪がなくて・・・
雪の「兼六園」に行ってきた。
12,000円で北は函館、西は福井まで3日間乗り放題という、JR東日本
「大人の休日クラブ」キャンペーン。
11日の週の北陸地方は連日猛吹雪のニュースだったため、何を着ていくか
足元はこれでいいかなど大いに心配していたが、先週は案に相違してポカポカ
陽気のいい天気。
スキー場のメッカ越後湯沢はそれなりに1メートルほどの積雪が残っていた。
「ほくほく線」の特急「はくたか」で金沢へ。
右手には越後三山の「八海山」が。 途中で「信濃川」を渡ります。
はくたか6号 越後湯沢駅 信濃川
ところが「犀潟」という信越線の小駅で停車した「はくたか」は一向に動かない。
何かといえば黒井駅と直江津駅の間で除雪をしていて、除雪車が直江津に着
くまで待てというのだ。窓外を見れば雪は高々30センチ。除雪なんて夜の間に
やって置くもんだよ。大体特急列車は鈍行列車を横目に轟音と共に走り抜け
るもんで、1時間20分も除雪待ちで止まるもんではない。恥ずかしい話だ。
米山山が見えた。
犀潟駅で停車 米山山
お陰で金沢での観光が大幅にずれ込み、金沢城五十軒長屋には入れなかっ
た。
金沢の宿は「KKRホテル金沢」で金沢城大手濠・大手門の前にある。
チェックインする早々金沢城公園の散策路(もちろん雪道)を通って「兼六園」
へ(有料)。彫刻が立ち並んでいる。
金沢駅 散策路(彫刻)
有名な「ことじ燈篭」や松を保護する雪吊りは、条件さえ合えば格好の写真・
絵になるはずなのに、言い訳程度の雪でいささか物足りなかった。
ことじ燈篭 雪吊りとことじ燈篭 寒椿
それにしても日本三大庭園の一つだけに、池や茶屋松や石橋の一つ一つに
名前が付され、いわれが説明されている。丁寧に見て回ったら2・3時間は充
分かかるだろう。
翠滝 素心蝋梅 時雨亭への流れ 夕顔亭
兼六園は元来金沢城城郭の一部であったらしい。橋を渡って立派な石川門
をくぐり二の丸、三の丸、橋爪門、続櫓、菱櫓、五十軒長屋と広大な場内を
見ているうちに入場制限時間4時を回ってしまった(有料)。江戸城の残って
いる結構は数少ないが金沢城の城郭は広く、現在も復元中の遺構があり、
本丸・天守閣が復元できれば、姫路城(白鷺城)には及ばずとも充分見応え
がある城に再現できるに違いない。何しろ加賀百万石の本城だから。
金沢城石川門 橋爪門・続櫓 菱櫓・五十軒長屋
翌日は金沢公城公園を抜け、藩主前田利家・まつを祀る「尾山神社」を参詣
し、金沢一番の繁華街「香林坊」から長町の武家屋敷を見学した。近代的な
建物が立ち並ぶ香林坊のすぐ裏手には昔ながらの佇まいを残す家並みなど
が並んでいる。そのうちの一つ代表的な武家屋敷「野村家」は、その庭園が
日本三大名庭園(一位足立美術館・二位桂離宮)に並ぶというだけに、期待
して入ったのだが、狭いところに趣向を凝らしただけにやや窮屈な感を否め
ない。専門家の目と素人の違いだろう。
尾山神社 野村家庭園 蹲の寒椿一輪
今も生活しているという武家屋敷の家並み、土塀などはいつまで保つか心
配だが、心和む日本の原風景の一つとして是非残したい。
野村家 武家屋敷 御荷川
さて、お次は「近江町市場」。ここは越前蟹(ずわい蟹)など鮮魚を中心にあら
ゆる食品を扱う市場で観光客で賑わっている。築地のように鮮魚をふんだんに
使った海鮮食事処などもあって大人気なのだが、時間がないので、電車での酒
のつまみに「かぶらすし」ならぬ「にしん大根の麹漬け」と、「蒸しあわび弁当」な
ど買って、加賀温泉駅に向かった。
賑わう近江町市場 かに・かに・かに・・・ 野菜・果物
(この項終わり)