くじびき はずれ の 見た世界

シニア初級者というのに世間知らず。
少年のようなつぶらな瞳?
そろそろ大人の記事を書きたい毎日です。

錦の里

2014年11月30日 23時46分41秒 | 奈良学

早朝は濃い霧で明け、日中は雲一つないお天気が維持されて、午後の陶芸サークルが
終わった5時頃から雨になりました。  天気予報がビンゴ!でした。

 

奈良市南東部の山間にあり紅葉の名所として知られる自然豊かな場所に992(正暦3)年、
一条天皇の勅命 を受けて兼俊僧正(藤原兼家の子)によって創建された寺院、山号を「菩
提山」、院号を「 龍華樹院」と号する菩提山真言宗 大本山 正暦寺があります。

実は3日前の27日の日記【奈良の東山】を訪れた際、午後1時半から次の約束の3時45分
までの間に空き時間が出来たのでこの寺にも寄ってみた話です。

国道169号線の奈良市から天理市に入る窪野之庄南交差点から東へ県道187号を辿り
道なりだと自然に右へ曲がるところを狭い農道に直進して川沿いに登って行くと左右に
のマークが点在する。

混雑時はかなり下の方に止めて歩かないといけないのですが、平日の昼間と言うこともあり
ガードマンの指示通りに進んで寺から一番近い駐車場に滑り込みました。
やっぱり日頃の行い、日頃の精進の賜物だと自負。
途中ですれ違った5台ほどの車がちょうど出て行ったのに入れ替わりに入れただけで
奥から5番目までの駐車場は満車状態でしたので、ホントにラッキーだったのです。

紅葉だけを考えると途中の観光バス駐車場から歩いて登ると紅葉の
トンネルを散策しながら堪能できるパターンです。
車で素通り(狭いので止められない)

奥の駐車場にはちょっと遅めの皇帝ダリアが誇らしげに咲いていま
した。

一番近い駐車場からでもこの紅葉の時期は少し歩いて登らなければならないのです。

      

足が悪いとチョイと厳しいのですけど川を挟んだ渓谷の景色を見ながらだと一向に疲れを
感じる余裕を与えてくれない紅葉が続きます。

階段を昇って足元の紅葉を踏まないように気をつけながら歩くと正暦寺で最も聖域である
本堂が見え本堂の前まで行って振り返ると鐘楼が紅葉に映えています。
      

一応仕事の途中だったのでユニフォーム姿でしたが、参拝のマナーに従って下と入り口で
一礼して正面で浄財を投入、線香を1本燻らせて立て本尊薬師如来様のご真言を3回唱え、
他の方に席を開けた位置に少し離れて再度合掌して、ちょうど特別拝観のために御開帳
されていた国指定重要文化財 本尊薬師如来倚像を拝見していました。

暫くしてまた一礼をして縁側に出て境内を撮影していましたら、本堂の中のご朱印をされて
いらっしゃったお坊さんが中から、ちょっとこちらへ来なさいと呼ばれました。

縁側から外を撮っていたのだから叱られることは無いだろうにと近寄ってみると・・・
「本堂の中は撮影禁止ですけれど、お堂の敷居を一歩出たら自由に撮ってもいいですよ。」と
堂内の方をチラッと見やって1人だけに聞こえるようにおっしゃってくださいました。
ずっとお参りをする作法をご覧になっていたので「コイツなら」と思っていただいたのだと
感じました。

要するにお堂の外からであれば縁側からでもお仏像を撮影しても咎めないということです。
それはもう必死で何枚も撮らせていただきました。

             

感謝の意を表してお仏像とお坊さんに礼をして気分よく本堂を離れました。

その後階段を下りて、上壇の間を持つ数寄屋風客殿建築であり、国の重要文化財に指定
されている福寿院 客殿に寄りました。
本堂とこの福寿院の拝観がセットになって拝観料が500円でした。
正暦寺の大自然を見渡す借景庭園の素晴らしさからすると安いくらいに思えました。

             

こちらにも県指定重要文化財 孔雀明王像、京狩野3代目 狩野永納筆の襖絵など。

そこから奥へ半鐘や金属鐸がある廊下を渡って行くと不動明王像の護摩堂があります。

                        

ここからの紅葉もまた素晴らしい景色でした。
堪能させてもらった後、福寿院の門を外へ潜りまだまだ広がる紅葉をまたカメラに収め
ながら降りて行きます。

ここは『日本清酒発祥の地』だとかで石碑やそのポスターなどもありました。

                

ここまで約2時間。
そろそろ待ち合わせの場所に向かう頃となり、車に戻ることに。

それでも名残惜しくて何枚もまたパシャリ! 足元も忘れずに。

             

土産物屋さんもしっかりチェック(だけ)して正暦寺を離れました。