毎回テーマを決めて学習交流を積み重ねています。今回の報告は岡谷で宅老所をやっている野溝道子さんから「超高齢化社会あなたはどう生きる」をテーマに報告をしていただきました。今後の課題として①個人情報保護が地域での支え合いのハードルになっている、②男も女も一人一人が自立できる家事の教育、③安楽死、リビングウィルの検討、④家族の意思より本人の意思が尊重される介護へなどが提起されました。
私も9月に父が肺炎で入院、急性期の信大病院からリハビリのための病院への転院、それから老人保健施設、そして再び病院と、半年という時間でしたが父につきあってきました。一言でいえば「在宅は遠い」が感想です。父の言葉のはしはしから自宅に戻りたいという気持ちがわかります。しかし、家では自分の生活が精いっぱいの母一人です。「インシュリンの投与」「尿カテーテルの管理」「下の世話」「食事」など、ヘルパーが入ったとしてもとても在宅では無理でした。また有料老人ホームも病院と連携している場合はいいのですが、たとえ看護師がいても医師の指示がなければ医療行為ができません。老健も医療費は全額老健負担なので高い薬や医療を受ける人は入れたがりません。施設介護の場でも、転んで骨折しないように車いす、嚥下障害から肺炎にならないように食事はミキサー食、とても自立を目指してとはいきません。
医療の最後も難しい。医師はこれまで何人もの最後を見てきているから容易に想像がつくことと、はじめての家族にすれば一回聞いたからといって全てがわかるわけではない。分からないことは聞いてきたつもりだが、最後のところはギャップがある。
ひるがえって、自分はどう生きるのか、そしてどう死ぬのか、それを考え続けることが大事だ・・・と思う。