元外務省外交官の浅井基文氏から「朝鮮半島情勢」についてお話を聞く機会があった。氏は、トランプ政権誕生以降の、共和国側からみた米・韓・日・中・露という視点から問題提起を行った。
20170722 日朝問題学習会「朝鮮半島情勢と私たちの課題」〜浅井基文氏
トランプ政権については「損得勘定」で動く。「軍事的解決」という選択肢はないことを分からせる。すでにマチスはそう断じている。核ミサイルカードを武器に、休戦協定の平和協定、さらに米朝国交正常化実現を目指す。
日本は、とっかかり材料のない、無味乾燥なつまらない相手。
韓国文在寅政権の対米配慮政策には批判、南北交流再開アプローチに高いハードル
習近平政権は気にくわないし間違ったこともしてきたが、欠かすことのできない戦略的パートナー。
プーチン政権は中国よりしがらみの少ない好感すらもてる潜在的なパートナー。
朝鮮半島情勢の基本的な見方は、アメリカ対中国・ロシアという構図が基本であり、現在韓国に配備が進められているTHAAD(サード)弾道弾迎撃ミサイル・システムは、中国・ロシアの核ミサイルの無力化を図るものである。中・露は7月4日共同声明で「2つの暫定停止=朝鮮の核ミサイル開発の暫定停止と米韓合同軍事演習暫定停止」「ダブルトラック同時並行=朝鮮半島非核化と停戦メカニズムの平和メカニズムへの転換を同時並行式に推進」を発表した。
第2の朝鮮戦争は間違いなく核戦争であり、戦場は朝鮮半島と日本となる。この認識の下で日本の政治は、朝鮮戦争を回避するためのすべての手を尽くさなければならない。圧力では絶対に解決しない。アメリカに対して軍事力による解決をあきらめさせ、朝鮮敵視政策を放棄した方が得だと考えさせる手立てを。
いずれにしろ日本の安倍政権は蚊帳の外。安倍政権に任せていたらアメリカのお先棒担ぎで戦争に巻き込まれ日本は壊滅する。