波田地区で毎月一回行ってきた憲法学習会が一区切りとなりました。今日で20回目ですから1年半かけて、現行日本国憲法と2012年版自民党憲法改正草案を読み比べ、何をどう変えようとしているのか、参加者が自由に意見交換してきました。ほとんどの方が、現行憲法をすべて一言一句読んだことは生涯ではじめてです。自民党憲法改正草案も読んで、そもそも自民党がどんな社会を目指しているのかということも反面教師的に分かりました。自民党は、天皇を元首に据え、自衛隊を国防軍に変え、基本的人権を公益及び公の秩序のもとに制限する国家を目指す政党だということです。現行憲法の主権在民、戦争放棄、基本的人権の尊重と真逆です。特に、今日は第10章最高法規について議論をしましたが、自民党の考え方が集約的に現れている章です。
現行憲法97条は、基本的人権の尊重をあらためて最高法規の最初の条文として書いてあり、98条で憲法に反する法律はつくることができず、99条で権力を持つ者が守るべき規範であることを述べています。
ところが自民党憲法改正草案は、最高法規規定から基本的人権の尊重を削除して、天皇も憲法擁護義務者から外してしまいました。言ってみれば明治憲法に戻したいということですね。立憲主義の放棄です。
これからお試し改憲案が出てくるようですが、自民党は本質的には2012改正草案をベースにしている以上、絶対に阻止しなければなりません。
波田憲法学習会は、引き続き学習を行っていくこととなりました。