リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

外国製の楽器を安く(2)

2007年08月19日 19時17分25秒 | 音楽系
新作のバロック・リュートの場合、現地価格の邦貨換算で60万から80万くらいです。イギリスの製作家は総じて高く(国内の物価が高いから?)スティーブン・ゴットリープの楽器なんか軽く100万を超えてしまいます。もちろんこの値段は演奏家がコンサートで使うことができる楽器の値段で、そういう意味ではリュートは安いもんですね。(笑)もっとも日本に住んでいて外国の製作家の楽器を手に入れるには、この金額では入手できず、いろんな経費がかかってしまいます。

モーリスの楽器は高い方ですが、イギリスの楽器に比べるとさすがに安く、本人も言ってましたね。「私の楽器は高いってみんな言うけど、実際はそれほどでもないよ」って。
これが為替レートが今回みたいに激変すると軽く10万くらいは値段が変動してしまうわけですから、海外の楽器を買うのは多少リスキーなところがあります。例えば注文したときは1ユーロが130円だったのが完成時は165円になった、なんて場合は想定していたより多く払わなければならない事態になります。4000ユーロの楽器だとすると14万円も高くなるわけです。これは結構痛いです。もっともその逆もありますけどね。

海外の楽器を買おうと思ってらっしゃる方は、今はチャンスですよ。この、多分歴史的!?円高の時に、一気に全額楽器代を製作家のところに振り込んでしまうんです。注文と同時に全額払ってくれる人ってそうはいませんから、製作家は感激のあまり、値引きすらしてくれるかもしれません。あなたの印象はすばらしく高くなり、さらには制作の意欲も向上するはずです。もちろん、今後は円安に向かうしかありませんから、こちらとしても相当の節約になるはずです。ぜひ、皆さん、この千載一遇のチャンスをお見逃しなく!!えっ?無責任なこと言うなって?はい、失礼しました。(笑)