リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

旧バッハ全集

2008年01月15日 20時06分26秒 | 音楽系
以前某サイトでバッハの楽譜がほとんど手に入りました。ソースは旧バッハ全集で、それらはもうフリーウェアとみなしてアップしていたんだと思います。最近アクセスしましたら、そのサイトは閉鎖を余儀なくされたようです。旧バッハ全集は19世紀に刊行されたもので、もう著作権云々というものではない感じがしますが、まだそれで商売している人がいるみたいで、そういう人たちから圧力でもあったんでしょうか。

以前大英図書館からいくつかマイクロフィルムによるコピーを買ったことがありましたが、そのフィルムの一番最初に大英図書館の版権を主張するコマがあります。そもそも今のような著作権の概念がない時代に大英図書館(大英博物館)に収蔵されたわけだし、現代の著作権の考え方に立っても例えばジョン・ダウランドにはもう著作権がないわけです。それをマイクロフィルムにコピーしたものに著作権を主張するのはちょっと変な感じがします。でも多分、わけのわからない著作権の概念を持ちだしてきて正当化するんでしょうけど。

旧バッハ全集でも100年以上前、ダウランドのリュートソング集なら400年以上前です。そういうものはもうすでに人類の共有財産でどんどんコピーしまくってよろしい!というべきです。もっともリュートソングのオリジナルが欲しいという人はそうは多くないでしょうが。(笑)

最初にあげました某サイトでバッハのカンタータの楽譜がダウンロードできなくなったので、新バッハ全集でも買おうかと思ったんですが、スタディエディションで10万です。買えなくはないお値段ですが、19巻もあって置き場所にも困ります。いろいろサイトを当たってみましたら、旧バッハ全集全部DVDに入って79.95ドル、送料込み98.9ドルというのがありました。資料としての信頼性や使いやすさは新バッハ全集の方がずっと上でしょうけど、ま、全部入って1万ちょいならまあまあか。アコギな商売してるなぁとは思いつつも注文してしまいました。ドル安だし・・・(笑)