リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

懐かしの楽器たち(4)

2021年08月15日 14時35分51秒 | 音楽系
その加納氏のバロック・リュート、当時の私の感覚ではとてもよくなる楽器だと思いました。何回かのコンサートでも使用しています。

ある日知り合いの U さんが録音をさせて欲しいとおっしゃるので、 U さんのマンションの一室で録音していただきました。部屋は畳の部屋でしたが、テープデッキはオープンリールでした。どういう機種だったかは覚えていませんが、大層高級なものだったと思います。

その時の録音のコピー(カセットです)がちゃんと残っています。録音は1976年の前半、曲はヴァイスのソナタ第34番ニ短調全曲です。ずっとあとになって U さんにオリジナルのオープンリールはまだ持っていらっしゃるか尋ねましたらもう残っていないとのこと。コピーを取っておいてよかったです。

実を言うとあまり34番を弾き込んでいるわけではなかったので、録音はあまり乗り気ではなかったのですが、プロのスタジオならいざ知らず、高級な機材で録音できるアマチュアなんてほとんどいなかった時代ですからきちんと録っていただいて本当に有難かったです。

プレリュード ソナタ第34番より、録音1976年