リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

懐かしの楽器たち(9)

2021年08月27日 16時44分00秒 | 音楽系
そのフルート奏者の方とは成田空港で落ちあい楽器を受け取りました。家内と一緒に楽器の受け取りに行ったのですが、その当日台風が接近していて新幹線が遅れ車内は大変込み合っていました。実はそのころまだ結婚して2年くらいのときでしたが、ちょうど家内が長女を身ごもっていた時でした。車内が込み合って座る席がなかったのですが、妊娠していた家内を見て車掌さんが空いていたグリーン席に案内して頂きました。残念ながら私用の席はありませんでしたが、一応グリーン車の車内には居ることができました。

楽器を頂いたのがちょうど夏の真っ盛りでしたので、リブの塗装が傷みやすく苦労しました。ちょっと油断すると体に接している部分の塗装が傷むのです。かならず厚めのタオルを楽器と体の間に入れて、体温を楽器に伝えないようにする必要がありますが、それでも少し布の柄がついた部分が残ってしまいました。

このデュルビーの13コースはとても明るく響く楽器で中音域も味わい深く表現力豊かな楽器です。72年に初めてリュートを購入して10年目にしてやっといい楽器に出会うことができました。通算6台目になります。この楽器はその後20年以上メインのバロックとして使うことになります。