どう保つ自然と経済の調和・・・宮脇昭さん

2008年08月21日 | 読書
 宮脇 昭さんの「鎮守の森」を読んで以来、目に付くようになったのかもしれないが、信濃毎日新聞に月1回山田養蜂場の山田社長と宮脇 昭さんの対談が載っている。「緑が地球を救う」13回シリーズの第3回目は「経済至上主義が招いた環境破壊」として、「開発のツケ 地球の危機」「先進国のエゴが自然を破壊」の見出しだ。

 1回目、2回目も読んだ後、夫にも「最近の常識よ」と執拗に再読を勧めてしまう。

 以下要約
(宮脇さん)
 今人口66億人の内50億人以上の人が貧しい国の人と言われています。
経済社会や自然社会が発達すれば、人間は幸せになれると言われながら実際は貧富の格差は広がるばかりです。

 2004年のスマトラ沖地震による大津波でも、マングローブなど土地本来の木がもっと残されていれば、あれほどの大被害にはならなかったはずなんです。
78年当時タイのプーケット島では水際に樹高20~30mのマングローブ林が生い茂り、内陸部に向って熱帯雨林が広大な森をつくっていました。その後急速な観光開発が進み、木々が根こそぎ切り倒され、砂浜とホテルだけの一大リゾート地に変貌してしまったのです。

 もう少しマンブローブ林が残っていれば、津波の波の衝撃を弱める木の破砕効果でもっと多くの人々が、逃げだせたでしょう。

(山田社長)
 被害を大きくしたのは、観光開発に加えマングローブ林を伐採し、エビの養殖池に転換したことと、マングローブを材料とする木炭の産出が背景にあったと指摘する人もいます。世界でも無類のエビ好きである日本人が、養殖エビや、固く火持ちの良い木炭を大量に輸入したことが、マングローブ林の破壊につながったといってもいいでしょう。その意味では日本こそマングローブ林破壊の最大の加担者といわれても仕方がないでしょう。・・・・・グサリと胸にさされました(私)。

(山田社長)
 しかも、養殖池ではエビの成長を促す人口飼料や病気を防ぐ抗生物質を大量に使うため、水質汚染も深刻といわれています。
 コーヒー栽培にしてもそうですよ。農薬を大量に投入しているから問題なのです。こうした環境悪化と日本の贅沢なグルメブームがどこかでつながっているような気がいたします。・・・・・おまけにコーヒー豆を収穫している労働者はコーヒーなんか飲んだことがないって聴いた事があります(私)。

 (山田社長)
 熱帯雨林の伐採跡地に植えるアブラヤシにしても、ヤシからとれるせんざい化粧品が「体にやさしいから」と言って日本が大量に買うため、現地では国家フロジェクトとして次々熱帯雨林を伐採し、生産を増やしています。日本人は植物性の洗剤を使うことが何かよいことをしていると思い込んでいるのでしょうね。・・・・・私はもうグーの音もでません。(私)

 長くなりました続きはまた。
                       依田 美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


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