賢い消費者を目指して欲しい。

2009年09月16日 | 住まいづくり
お取引先の銀行から私募債いかがですかと提案書をいただく。ここ3年ほど、私募債のハードルが下がったようで、年に何回もこの提案書が届くようになった。

 「お金をお借りしても、使う能力がありませんので」とお断りし続けているのだが。
 
 私募債ができるというのは、企業の財務体質がいいことの証明ですから、対外的に信用が高まります、と言ってくださる。

 新聞にも載りますし・・・・、銀行も盾をくださるという。飾っておかれれば・・・に、双方とも笑ってしまったけれど。

 貸し渋りだ、貸し剥がしだと言われる時代に大変ありがたいお話だと思うが、バブルがはじけても、ズッと平安な日々の営業を続けてこられたのは、借入金という重い荷物を背負ってこなかったからかも。

 今まで使わせていただいていた「住宅完成保証制度」が、昨年の○○ハウス等一連の破綻によるとばっちりを受けた感じで解散するという。

 NHKのクローズアップ現代でとりあげられたのが、そのきっかけらしい。

 完成保証制度があるといいながら、その実キチンとした手続きを取っていなかったり、前金でほとんどいただいてしまったりでは、引き受け手の保険会社とて対応できまい。そこまで保険会社が、個々の案件のチェックができるかということを、NHKが取り上げたということだ。

 保険料で運用していた共済会だったが、もし年間100棟も施工しているようなところが破綻するようなことがあると、今までの留保金で不足する場合、会に法人格がないので、会のトップの個人保証までいくという。こんな時代にどうして続けて欲しいといえようか。

 本来、完成保証を付けなくとも、工事の進行基準でお金が動いているならば、もし万が一のことがあったとしても、金銭的な実害はそんなに発生するものではない。

 この秋のお引渡から始まる瑕疵担保に付随する完成保証を使おうと思うと、その保険料の高さは、ばかにならない。内容においても、付ける価値があるかなー、とも思ってしまう。

 消費者保護の立場から、いろんな制度ができているが、完全といえるものはない。トラブルを避けるためには、賢い消費者を目指して欲しい、と個人的には強く願っている。

依田 美恵子

    軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


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