私が7年前に開業したとき、日本医師会に加入したのは、惰性によるものだった。みんなとあまり変わったことがしたくないという、ただそれだけの動機だった。
実際加入してみると、ほとんどメリットがないことが分かった。逆にデューティーを課せられた。
学校医、休日急病診療所の当番、介護保険の審査員、産業医の派遣・・といったことは地域の医師会が受けもっていた。私は、会員の親睦委員会という部門と介護保険の審査員を割り付けられた。(幸い精神科医は休日急病診療所の当番を免除されている。なぜなら役に立たないから。)
つまり、会費を払っているのに、直接自分の医業と無関係な仕事を割り付けられてしまった。メリットは会報が送られてきたり、インフルエンザの流行がこの地でどうなっているかといった情報が送られてくるだけである。精神科に必要な情報はなにもない。
だから、本当は医師会を辞めたいのである。事実、開業して医師会に入らない医者もいる。当地は田舎だから、まだ医師会の組織率が高いが、大都市だと相当に組織率が低いと聞いている。
医師会が地域の学校医や介護保険の審査員を引き受けていることによって、地域の医師会には発言力がある。これらから医者がみな引き上げてしまえば、地方行政は即困るからである。
力が衰えたとは言え、日本医師会は国政にもまだ発言力を保っている。その源泉のひとつは団体献金である。次回はこれについて述べよう。
実際加入してみると、ほとんどメリットがないことが分かった。逆にデューティーを課せられた。
学校医、休日急病診療所の当番、介護保険の審査員、産業医の派遣・・といったことは地域の医師会が受けもっていた。私は、会員の親睦委員会という部門と介護保険の審査員を割り付けられた。(幸い精神科医は休日急病診療所の当番を免除されている。なぜなら役に立たないから。)
つまり、会費を払っているのに、直接自分の医業と無関係な仕事を割り付けられてしまった。メリットは会報が送られてきたり、インフルエンザの流行がこの地でどうなっているかといった情報が送られてくるだけである。精神科に必要な情報はなにもない。
だから、本当は医師会を辞めたいのである。事実、開業して医師会に入らない医者もいる。当地は田舎だから、まだ医師会の組織率が高いが、大都市だと相当に組織率が低いと聞いている。
医師会が地域の学校医や介護保険の審査員を引き受けていることによって、地域の医師会には発言力がある。これらから医者がみな引き上げてしまえば、地方行政は即困るからである。
力が衰えたとは言え、日本医師会は国政にもまだ発言力を保っている。その源泉のひとつは団体献金である。次回はこれについて述べよう。