現在の漫画雑誌には週刊だからだろうか、「前号までのあらすじ」というコラムがない。私が幼少のころの漫画雑誌は月刊で、漫画一つひとつに100文字か200文字程度の「前号までのあらすじ」が付いていた。
この「あらすじ」が読めるような年齢になったころ、「あらすじ」の内容の濃さに驚いた。前号までのストーリーが、いっさいがっさい書いてある。これだけの文字数で、それまでの全ストーリーを言われてしまうと、自分が何か月もかかって読んできた行為はいったいなんだったのだろうと、気が抜けてしまった。
むろん私は幼少だったから、上のように言語化できたわけではない。ただ、「気が抜けてしまう」という感覚ははっきりと覚えている。
自分が手に汗を握って読んできた漫画は、こんな100文字程度の「あらすじ」でまとめることができるのか。大人ってなんて凄いんだろう。自分のこれまでの感動を100文字でまったく漏れなく言ってしまうなんて・・と思った。
今、「前号までのあらすじ」がないのは、漫画が出版される頻度が圧倒的に多いことと、漫画の質が上がってしまって、微妙な表現が絵で表されており、文章にできないからかもしれない。
昔の「あらすじ」は誰が書いていたのだろうか?漫画がまだ俗悪なものとして大人たちに受け入れられていなかった時代である。そんな中でも、あのように立派な「あらすじ」を書く編集者がいたことに、驚きの念をもつ私である。
この「あらすじ」が読めるような年齢になったころ、「あらすじ」の内容の濃さに驚いた。前号までのストーリーが、いっさいがっさい書いてある。これだけの文字数で、それまでの全ストーリーを言われてしまうと、自分が何か月もかかって読んできた行為はいったいなんだったのだろうと、気が抜けてしまった。
むろん私は幼少だったから、上のように言語化できたわけではない。ただ、「気が抜けてしまう」という感覚ははっきりと覚えている。
自分が手に汗を握って読んできた漫画は、こんな100文字程度の「あらすじ」でまとめることができるのか。大人ってなんて凄いんだろう。自分のこれまでの感動を100文字でまったく漏れなく言ってしまうなんて・・と思った。
今、「前号までのあらすじ」がないのは、漫画が出版される頻度が圧倒的に多いことと、漫画の質が上がってしまって、微妙な表現が絵で表されており、文章にできないからかもしれない。
昔の「あらすじ」は誰が書いていたのだろうか?漫画がまだ俗悪なものとして大人たちに受け入れられていなかった時代である。そんな中でも、あのように立派な「あらすじ」を書く編集者がいたことに、驚きの念をもつ私である。