院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

キャッシュカードとマネーカード

2012-12-20 02:13:25 | 技術
 新生銀行のキャッシュカードがスキミング(磁気情報の不正読み取り)が行われ、ビデオカメラで暗証番号を見られて、600万円以上がカンボジアで引き出されたとの報道があった。

 キャッシュカードが始まった当初、カードの磁気情報自体に暗証番号が書かれていて、それによる被害があった。各銀行はすぐに暗証番号をカードから消したが、ずいぶんお粗末だと当時私は思った。

 そのころのパソコンはまだ8ビットマシンだったから、今より1000倍くらい速度が遅かったが、銀行のキャッシュカードシステムのほうは瞬時に反応するので驚いた。しかし、処理速度が速くても、カードに暗証番号が書かれているようでは頭隠して尻隠さずだった。(銀行のATMの速度が速かったのは、パソコンがベーシック言語を使用していたのに対して、銀行のコンピュータはアセンブリ言語を使用していたこともある。)

 キャッシュカードの普及とともにスキミングが始まった。今はもうない「ラジオ技術」とかいう雑誌は、スキミングの技術を掲載して話題になった。

 2013年3月から、鉄道の切符代わりに使われているマネーカードが全国で統一されるという。利用者にはとても便利になる。統一の音頭をとったのは誰だろうか?各種マネーカードには担当役員がいるはずである。彼らの処遇はどうなったのだろうか?コンピュータの企画を統一するよりも、人的面での統一のほうがよほど難しかったに違いない。統一の音頭を取った人は相当なやり手だと思う。

 マネーカードは各駅にある「料金補充機」ですぐにお金を補充することができる。「料金補充機」と同じ装置があれば、無尽蔵にマネーカードを補充することができる。さほど難しい技術だとは思われないから、必ずマネーカードの不正補充が行われるだろう。

 印刷会社はやろうと思えばいつでもニセ札が印刷できるのだそうだ。印刷会社がニセ札を作らないのは、ただモラルのみによっているという。マネーカードは印刷より簡単そうだし、モラルも確立していないから、不正補充が行われるのは時間の問題である。