友人の元官僚によれば、産業構造改革の最大の抵抗勢力は農協と医師会だそうです。それらの組織がなぜ改革の邪魔になるかは、おいおい考察していくとして、まず漁協にかんする私の疑問を述べましょう。
(燃油高騰への対策を求める佐賀県の漁業関係者。佐賀新聞のHPより引用。)
農家は後継者不足に悩んでおり、就農者251万人のうち187万人、すなわち75%が60歳以上です。一方、漁業者は17万4千人のうち60歳以上は7万5千人で43%です。(総務省統計局による。)
漁業者も高齢化はしていますが、就農者ほどではありませんね。平均収入は月30万~35万程度(Career Garden による)で、他の産業よりもいくらか多いです。
そのためかどうか、漁業者が後継者不足だとはあまり聞きません。それに、漁業者はたいへん保護されています。端的なのは漁業権です。つまり、その海域で漁業をする独占権を与えられているわけです。他の者がそこで水産物を取ると密漁とされます。つまり、漁業者は手厚く保護されています。
漁業権は譲渡できません。では、どうするかと言うと世襲なのですね。漁業権は漁協に与えられています。では、漁協の組合員になるにはどうすればよいのでしょうか?申し込んで理事会で認められればOKです。しかし、実際のところ漁協に加入したいと言ってくる人は、漁業者の子弟しかいないのです。だから、世襲と同じです。
関係ない人が漁協に入りたいと言ってきたら、理事会は入れてあげるのかどうか知りませんが、たぶん断ると私は思います。賃金の安い外国人を乗せた重装備の船が大企業から派遣されて、漁業権を要求してくることだってありうるのですから。
漁業は自然が相手ですから水ものです。当たれば大儲けができます。上述の Career Garden によれば年収1,000万円も夢ではないそうです。
魚が獲れるか獲れないかは確かに水ものですが、どういう規模の漁船や網を買うかなど、経営判断も必要です。燃料代だって上下しますから、あらかじめリスクを見ておかなくてはならないでしょう。
ところが、燃料代が上がったから値上がり分を政府が(税金から)補償せよ、と漁業者が各地でデモをやったことが何度もあります。(実際、補償されました。)燃料代が上がったらトラック業界の人たちは政府に補償せよと言うでしょうか?私にとって漁協のことが理解しにくいのは、まずはその点にあります。
(燃油高騰への対策を求める佐賀県の漁業関係者。佐賀新聞のHPより引用。)
農家は後継者不足に悩んでおり、就農者251万人のうち187万人、すなわち75%が60歳以上です。一方、漁業者は17万4千人のうち60歳以上は7万5千人で43%です。(総務省統計局による。)
漁業者も高齢化はしていますが、就農者ほどではありませんね。平均収入は月30万~35万程度(Career Garden による)で、他の産業よりもいくらか多いです。
そのためかどうか、漁業者が後継者不足だとはあまり聞きません。それに、漁業者はたいへん保護されています。端的なのは漁業権です。つまり、その海域で漁業をする独占権を与えられているわけです。他の者がそこで水産物を取ると密漁とされます。つまり、漁業者は手厚く保護されています。
漁業権は譲渡できません。では、どうするかと言うと世襲なのですね。漁業権は漁協に与えられています。では、漁協の組合員になるにはどうすればよいのでしょうか?申し込んで理事会で認められればOKです。しかし、実際のところ漁協に加入したいと言ってくる人は、漁業者の子弟しかいないのです。だから、世襲と同じです。
関係ない人が漁協に入りたいと言ってきたら、理事会は入れてあげるのかどうか知りませんが、たぶん断ると私は思います。賃金の安い外国人を乗せた重装備の船が大企業から派遣されて、漁業権を要求してくることだってありうるのですから。
漁業は自然が相手ですから水ものです。当たれば大儲けができます。上述の Career Garden によれば年収1,000万円も夢ではないそうです。
魚が獲れるか獲れないかは確かに水ものですが、どういう規模の漁船や網を買うかなど、経営判断も必要です。燃料代だって上下しますから、あらかじめリスクを見ておかなくてはならないでしょう。
ところが、燃料代が上がったから値上がり分を政府が(税金から)補償せよ、と漁業者が各地でデモをやったことが何度もあります。(実際、補償されました。)燃料代が上がったらトラック業界の人たちは政府に補償せよと言うでしょうか?私にとって漁協のことが理解しにくいのは、まずはその点にあります。