Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

未練

2012年06月20日 | 家・わたくしごと
 「もう別れようと思っているのに、会うたび、もう一回だけ、もう一回だけって自分に言い聞かせ続けて、もう半年にもなるんです。」
 浜松に来てラジオ生活を始めたばかりの頃、そんな内容の話をラジオで耳にした。これって「未練」ってやつよね。「あなたが別れようと思っているんでしょう?別れちゃいなさいよ。あんたが言わなきゃ変われないし、始まらないのよ。人生もったいないじゃない?」なんて独り言を言ってもラジオの向こう側には届きやしないのね。
 さて昨日、ぼくはあるきっかけでひと月以上前のこのラジオの話をふと思い出してしまったのだった。その「きっかけ」とは、なんと「歯磨き粉」である。もう捨てようと思っているのに、もうちょっと絞ったら「あと一回は使える」と毎日、それを1週間以上も繰り返している自分にふと気づいた時に思い出したのだ。「これって、もしかして、おんなじこと?」
 (そ)んな、わけないよね。でも同じ?こういうパターンって他にもあったぞ。たとえば、穴があきそうな靴下。「あと一回は履ける」って、いったい何回履いてる? 襟の色が褪せたシャツを見ながら、「今日これを着て捨てよう」って思いながら、「あと一回」って、何度洗濯機に入れてる?
 結局、人間って、バシッって未練を断ち切ることができないちょっぴりさびしい動物なんだね。よし、今日の夜を最後に、歯磨き粉捨てるぞ!ところでこれ、浜松市だと不燃物、それとも容プラ?(わからないからって、駅のトイレや大学のごみ箱に捨てたりなんてしません。研究者はちゃんと「調査」するんだからね。)