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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

秋の気配

2016年09月18日 | 東京

 最後にトマトの写真を撮影してから2週間、再び国分寺の実家に戻って庭を眺めると、すでに最後のトマトの苗は抜かれてもう花壇には何もなかった。寂しいというわけではなく、この大地にありがとうと強く言いたい。農家の方から見れば、もう「おバカ」そのものかもしれないが、どんなに小さくても大地は大地である。何もしなかぅたわりには、最後に感謝して終われたことは嬉しい。
 9月も中旬になるとすっかり秋の気配である。夜になるとコオロギの大合唱だし、朝だってどこからともなく虫の声が聞こえてくる。玉川上水まで行けばまだ蝉は鳴いているんだろうか?マンションの14階にいると大地の季節感というのが感じられないものだ。大地よりもしろ、コンクリートジャングルと空を見ながら暮らしているような気がする。
 あと1か月もすれば玉川上水の木々の葉は色づき、11月になると落ち葉のじゅうたんがひかれるのだ。こうしてもう50年近くこの光景を眺めてきた。玉川上水があるから私の家の周りは、なぜか50年近く、何も変わらない気がする。ここだけは江戸時代からそのままだ。周りの家の建て替えや宅地造成なんて実に表層的で些細なことのように思える。玉川上水は私の古い記憶を丸ごと支え続けているようだ。


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